アウトドアで一人の時間を最高に楽しめる「山の名著」3作
[一人の時間を最高に楽しむ]新ルール
山で山の名著を読む
設営、火起こし、料理の準備と、初心者のうちは慌ただしく感じるキャンプだが、慣れてくれば時間をうまく捻出できるようになる。話し相手のいないソロキャンだと逆に暇を持て余すこともあったり。
B.O.W代表の牛田浩一さんは、そんな一人時間を山の名著を読んで過ごす。とくに登山は悪天候で一日中テントの中で過ごすこともあり、必ず文庫本を携行するらしい。
確かに山や自然に関する本をアウトドアで読むのはオツだろう。ただ臨場感があるだけに、悲劇的な結末の本はテンションをグッと下げるから注意とのこと。下は牛田さんが何度も山で読み返してきた太鼓判3冊。次のキャンプに携えてみては?
トップ画像内の笹本稜平著『春を背負って』は奥秩父が舞台の山岳小説で、山小屋に行きたくなる名著だ。ビームス プラスのシャツ1万9800円(ビームス プラス 原宿) ニューバランスの靴2万900円(ニューバランスジャパンお客様相談室) スミスの腕時計49万9000円(ウォッチギャラリー・ビッグベアー)
焚き火にあたりお酒を飲みながら山の本を読む……そんな時間を愛してます
[教えてくれた人]
B.O.W代表 牛田浩一さん
「四季を節操なく遊ぶ」をモットーに、仕事&プライベートで年間の1/3はフィールドにいる。著書に『キャンプ雑学大全』がある。
[1]アラスカに向けられた温かい眼差しが染みる
「イニュニック 生命—アラスカの原野を旅する」(星野道夫著・新潮文庫)
アラスカに魅入られた写真家・星野道夫氏による記録エッセイ。写真同様、文章もとても味わい深く、読み返すたびに解釈が変わるのがいいと牛田さん。写真も多数収録する。
[2]感動必至の傑作山岳ノンフィクション
「凍」(沢木耕太郎著・新潮文庫)
山との壮絶な戦いを続ける登山家・山野井泰史と、その妻を取材したノンフィクション。沢木節が冴え渡る傑作と牛田さん絶賛。
[3]若きシーナさんのハチャメチャぶりが愛おしい
「ハーケンと夏みかん」(椎名誠著・集英社文庫)
軽く読めるエッセイの類いもよく持っていく。中でも溺愛するのがこの一冊。もっと自然の中で豪快に遊びたくなるそうだ。
※表示価格は税込み
[ビギン2023年7月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。