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国産デニム戦国時代にシーンを牽引した「ドゥニーム」が30年ぶりに完全復活!!
30年ぶり完全復活。おかえり、ドゥニーム!
ジーンズ好きの読者、とくにかつての熱狂的ブームを体験した世代なら、懐かしさと高揚を抑えられないはず。そう、国産デニム戦国時代の90年代に、随一の品質&人気でシーンを牽引した“あの頃”のドゥニームが帰ってきたんです!
1993年6月号
で、当時の火付け役こそ、何を隠そうビギン。遡ることジャスト30年前のジーンズ特集(写真上)、そのトップ見開きでの紹介から大躍進を遂げたのでした。
しかも復活を担うのはヴィンテージも真っ青な完全再現の名手・ウエアハウス。キモてんこ盛り、ディテールこりこり、往年のファンも納得なだけでなく、一見さんも必ず穿きたくなる!!
洗いざらしのシャツに似合うジーンズはなんてったってドゥニームだ!
※Lot 220Aを着用。コーディネートアイテムはスタイリスト私物。
今なぜウエアハウスの手により復活したのか?
あの頃のドゥニームを望む目の肥えたジーンズ通へ
今ではデニムカルチャーやデニムの名産地として世界をリードをする我が日本。その大きな礎は、90年代に巻き起こったヴィンテージ&レプリカジーンズの熱狂的ブームにあり。なかでも象徴的だったブランドこそ、1988年創業のドゥニームでした。
ただし彼らは古きよきアメリカ服をリスペクトしながらも、決して忠実再現には執着していなかったんです。あくまで目指したのは“長く穿けて、いい色落ちを楽しめる日常着としてのベーシックな一本”。それを具現化するためモノ作りの指標としたのが、リーバイス501XXをはじめとするヴィンテージだったのでした。
しかし絶大な支持を得たドゥニームも、設立デザイナーの退任&スタッフの入れ替わりに伴って、似て非なる姿へと変化。すると、あの頃のモデルを探し求めるファンが現れ始め、古着が高騰するなど往年のドゥニームを渇望する声が。
そうして復活に向けて白羽の矢が立ったのが、当時から設立デザイナーと親交が深く、完全再現の匠として名を馳せるウエアハウスだったんです。かくして純国産デニム誕生50年、ドゥニーム創業35周年の節目に、存りし日のプロダクトが帰ってきました!
クラボウだから再現できる皆を虜にした往年のデニム
ドゥニームの創業時、デニム作りを担当したのが繊維メーカーのクラボウ。貴重な501XXを解析し、その詳細なデータにならった方法で同番手の糸を紡績。ヴィンテージと同様のロープ染色と旧式シャトル織機で忠実に再現したんです。
しかしブランドが理想とする生地より若干薄いという理由から、糸の番手を1段階だけ太く変更。こうして、同社自慢の少々ヘビーオンスなデニムが開発されました。
そして今回の復活でもクラボウが尽力。奇跡的に残っていた最初期の秘蔵レシピを基にして、往年のデニムを復刻することに。
染色方法をアップデートしてGL3織機をカスタマイズ
初期のデニムを再現するにあたって、カギとなったのが色落ちでした。当時のドゥニームは比較的早く色落ちしたため、いい表情に早く育てたいという欲求が強かった90年代の感覚に合致し、そこも好評の理由に。
が、今回の復活では創業時に目指した“長く穿ける”を推し進めるべく再検証。染色を改め、その前工程となる糸の精錬にもウエアハウスで培ったノウハウを用い、独自にカスタムした旧式GL3織機を稼働。
じっくりと付き合えて、メリハリあるエイジングを堪能できる、究極のドゥニーム専用生地を完成させたんです!
1988年創業時の秘蔵レシピをアップデート復刻
デッドストックの501XXを解体して、生地を詳細に分析した創業時の研究資料と、これを基に独自のレシピを構築&製品化し、実際に穿き込んだ初期ドゥニームのユーズドサンプル。
当時の染色方法を徹底解析
左側から未洗い→ 1回洗い→複数回洗いのタテ糸サンプル。初期ドゥニームのインディゴ染め5回+草木染め1回の①は色落ちが早いため、インディゴ染め10回の②を試作。色は抜けにくくなったものの、赤みの強さが気になる。
XXモデルは初回生産分が瞬く間に完売!
DENIME[ドゥニーム]
Lot 220A オフセット XXモデル
歴代の501XXのなかでも、ひとつの完成形と呼ばれ、ヴィンテージ通が憧れる1954〜55年前後のそれからインスパイア。2万7500円。
検証を重ねた新たなタテ糸
上の①はユーズドサンプルの②と同じ。上の②はインディゴ染め9回+草木染め1回。③はインディゴ染め9回+硫化染め1回。新生ドゥニームでは初期に見られた深い濃紺をじっくり味わえ、かつメリハリある色落ちが現れる上の②を採用。
30年前のアメカジボーイは語る
ヴィンテージ顔なのにキレイめにも合う
《ファッションライター いくら直幸さん》
デニムブランドのプレスを経て、ヴィンテージ好きのバイブル誌で編集を務める。独立後も20年超にわたり多くのジーンズ記事を手掛け、現在はTV番組のファッションコーナーにも出演中。
僕がファッションに目覚めた90年代の中頃は、501XXを筆頭とするヴィンテージデニムと、それを再現したレプリカジーンズのブーム最盛期。新たなブランドが次々と参入した群雄割拠の当時、名実ともに抜きん出ていたのが、先駆的&代名詞な存在だったドゥニームでした。
土臭い無骨なタイプが主流のなか、同社は美しい色落ちとシルエットが評判を呼び、アメカジだけでなくキレイめにも似合う点でほかと一線を画していました。
その後に僕が勤めた競合メーカーでも、ドゥニームに対してはリスペクトの念があり、業界内でも一目置かれていましたね。
ジーンズの神はディテールに宿る
[1]レザーパッチ
501XXのパッチは、上端の直線ステッチと囲みの四角ステッチの上側が重なる。が、ドゥニームでは四角形の上側を下にズラして縫うのが初期からの特徴であり、そこまで再現。
[2]ピスネーム
右バックポケットの左上に縫い込まれている赤のピスネームは、先染めのレーヨン糸を使用しているため、デニムが褪色しても深紅が残る。細かなパーツまで抜かりない。
[3]トライアングルステッチ
バックポケットの左上に確認できる三角ステッチも、ヴィンテージのコピーに固執しないドゥニーム独自の縫製仕様。創業の当初から見られた遊び心を感じさせるディテールだ。
[4]センターベルトループ
左側にオフセットされた背面のセンターベルトループは、ネタ元の501XXにならったもの。ただし上端は中央で下のみ曲げるのは、往年のドゥニームを物語るアイコニックな仕様。
[5]セルビッジ
右綾の本体に対し、セルビッジの白地だけは逆向きの左綾に。これはアタリがしっかりと出るよう、生地端の反り返りまで計算して開発された初期ドゥニームによる独自の工夫。
[6]メタルパーツ
ブランド名などを刻んだオリジナルのボタン&リベットは、当時のドゥニームのデザインをキッチリと踏襲しつつ、あの頃にはなかった現代の技術で素材や形状をアップデート。
[7]チェーンステッチ
洗うことで凹凸が生じ、迫力のあるパッカリングが出現するチェーンステッチ。かつてのドゥニームが使っていた縫製糸も完全に判明しているため、細部までそのままの表情に。
[8]中白(ナカジロ)
タテ糸の断面を見ると、濃いインディゴブルーに染まっているものの、芯だけは染まっておらず繊維の色がクッキリと残った中白が。これがコントラストの利いた色落ちの秘訣。
Lot 220A オフセット XXモデル
置くだけでわかる完璧すぎるシルエット
評判シルエットを継承しつつよりグッドルッキングに進化
オリジナルデニムのキレイな色落ちに定評のあった初期ドゥニームですが、それと併せて絶大な人気を支えていたのがシルエットです。そもそも米国人に向けて設計されていたヴィンテージの501XXは、当然ながら日本人の体形にはイマイチ……。
ただ90年代はそんなことお構いなし。ダボダボで腰穿きするのがカッコイイとされ、レプリカジーンズの多くが古きよきカタチをソックリそのまま再現していました。
しかしドゥニームでは、ヴィンテージを基に生地やディテール、シルエットを仕立てながら、ジャストフィットを提唱し、日本人に合わせて微調整したパターンを取り入れていたんです。
新生ドゥニームでは、多くの支持を得た黄金期のシルエットを踏襲。とはいえ、当時よりさらにヴィンテージの詳細が解明され、ファッションの感覚も変わった現代では、見直すべき点も。
そこでブランドの特徴であったバックポケットの形状をはじめ、脚のラインは継承する一方、股上のフィットをチューニング。これによってオーセンティックかつ、いっそう美しい佇まいが完璧にキマるようなったんです!
穿けばもっと実感するナチュラルで品のいいストレートシルエット
やや細テーパード「ビッグEモデル」も完売必至!
DENIME[ドゥニーム]
Lot 221A ビッグEモデル
501XXの後継となる1966年前後〜71年の501、いわゆる“ビッグE”をイメージ。レザーパッチに代わり登場した耐水ペーパー製の紙パッチ、バックポケット内側の隠しリベットも縫製によって補強したカンヌキに変更されるなど、時代考証にならったディテールを随所に配備する。シルエットは220Aより少し細いテーパードフィットとなり、よりスマートなルックスに。2万5300円。
ドゥニームに関する問い合わせ先
ウエアハウス阪急メンズ東京
☎ 03-6252-5421
https://www.denime.jp
※表示価格は税込み
写真/若林武志 文/いくら直幸 スタイリング/武内雅英(CODE) ヘアメイク/北村達彦