特集・連載
正統205年の間隙を縫う“TOKYO”モデルとは?
東京上級ショッピング すっかりネットショッピングで何でも手に入るようになった今だけど、いや何でもかんでもネットの今だから……、リアルショッピングが楽しくて楽しくてたまらない! 円安だ物価高だとなんだかんだ言っても、東京は世界中からハイセンス&ハイクオリティなモノが集まる、未曾有のショッピングタウンだ! この記事は特集・連載「東京上級ショッピング」#24です。
【 ネイビーブレザー 】アメトラの象徴、ネイビーブレザー。その殿堂が新たなモデルを作ったという。「東京」と冠された新モデルについて伺いました。
野暮ったくも堅苦しくもない今の日本にハマるモデル
いつかは袖を通したい不朽の名作、ブルックス ブラザーズのネイビーブレザー。長らく安定感のある定番3モデルが展開されていたところに、今季、突如新たなモデルが登場したんです。その名も「TOKYO」。
アンバサダーの大平さんは語ります。「ゆったりとしたマディソンとシェイプの利いたリージェント、トーキョーモデルはその中間に位置します。マディソンのトラッドを象徴するボックスシルエットは汎用性がありますが、それ自体は着こなしにおいてヌケ感として映ります。」
「一方でリージェントは、程よいシェイプ感とラペル幅が特徴。カジュアルに着こなすには持ち前のドレッシーさが少し浮くことになるんですよね。その点、ウエストはダーツ入りで程よく絞られ、ラペル幅は広めなトーキョーモデルは、ブレザーの正統たる雰囲気を残しながら、さらに汎用性の高い洗練された一着に仕立てられているんです」
そんな特性を活かした着こなしとして提案してくれたのが、ニットポロとの合わせ。「正統的なアメリカントラッドに少しイタリアっぽさを注入した、いわば無国籍なモデルだからこそ、ニットポロのような個性の立ちすぎないインナーにも合わせられる。クルーネックのカットソーでもいいと思いますよ。」
「このようなスタイリングは、休日はもちろん今やビジネスでも通用する。そんな東京の“今”に合わせて作られたのがトーキョーモデルというわけなんです」
今や東京は世界にトレンドを発信するグローバル都市。この新しいモデルが、やがて世界的なスタンダードとして定番モデルに加えられる日が来るかもしれません。
ブルックス ブラザーズ ジャパン ブランドアンバサダー
大平洋一さん
1963年生まれ。アルバイトとしてかつての青山本店に入社し今では勤続30年以上に。ブランドの世界観を体現する伝道師だ。
Brooks Brothers[ブルックス ブラザーズ]
段返り3釦ブレザー “トーキョー”モデル
3つボタン段返りにフロントダーツが入り、ラペルは広め、ゴージラインは高めに設定。背面は細めシルエットに合わせてサイドベンツを。ハリとコシがあり、柔らかさもピカイチなミラクルクリンプウールを採用した。8万1400円(ブルックス ブラザーズ ジャパン)
※表示価格は税込み
[ビギン2023年6月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。