wook vol.8

日頃から旬のファッションを追い求めるお洒落の達人。じつは、そんな達人が「旬を問わず一生使いたい!」と太鼓判を押すアイテムがあるんです! その理由を聞けば、思わず欲しい!と唸ってしまう深イイ~♪話ばかり。そんな一生使いたいと思わせるストーリーをご覧あれ! “一生モノ”語り第1回のお洒落プロは、ユナイテッドアローズ クリエイティブディレクション担当上級顧問の栗野宏文さん。

 

WHC(ホワイトハウスコックス)のメガネケース
じつはイタリア出張中、湖にうっかり落としたこともあるそうだが、ブライドル革にその痕跡がまったく見られないのがすごい。ちなみにもうひとつ黒色も持っていたが、鞄ごと盗難にあったらしい…。

 

その人の温もりがWHCを育てるのです

当初のニュートンカラーは濃い飴色に変わり、全体的に奥深い艶も。随所に色ムラや小傷があるものの、それがかえって風格を生み、持ち主との歴史も窺わせる…。栗野氏が愛用するブライドル革のメガネケースは、まるでアンティークのような佇まいであった。

「ユナイテッドアローズは1989年の創業当時からホワイトハウスコックス(以下、WHC)を取り扱っていますが、これはおそらく’90年代初期に購入。だから25年以上使っているのは確か。ヴィンテージという言葉は仏語ワインを熟成させる年月を指すとの説もありますから、これはもう十分ヴィンテージと呼ぶ資格があるかもしれませんね」。

今まで財布やベルト、鞄と数々のWHC製品を使用してきた栗野氏だが、一番気に入っているのがこのメガネケースと語る。

「ボクにとってメガネとサングラスは必需品。それを傷や変形から守ってくれるこのケースは、なくてはならないものです。それにこのシンプルなデザインも好み。外装が一枚革だから縫製箇所が極端に少なく、壊れようがないんです。これから先の20年も間違いなく使えるんじゃないでしょうか」。

本人としてはお洒落小物の感覚はなく、実用品として携帯しているだけなのに、このメガネケースを取り出すと人から褒められることが多いと栗野氏。

「たとえばこれの20年モノのデッドストックをどこかで見つけても、こういう雰囲気にはなっていないはず。革は使わないと劣化しますから。この味は、言うなればボクが日常的に携帯したなかで生まれたもの。つまりボクの温もりによって育った(笑)。

同じタイムレス・ピーシーズであるオールデンやロレックスもそうですが、こういうふうに使うほどに味わいや風格を増すアイテムは、購入時の価格に未来の時間まで含まれていると考えるといいかもしれませんね」。

 

WHCのメガネケース

WHCのメガネケース

外装に英国伝統の堅牢なブライドルレザーを一枚革で使ったメガネケース。そのクラシックなデザインや、マチが壊れない頑丈な設計により、ファンの多い名品だ。内装には柔らかなピッグスキンを使用。W7×H17×D3cm。全6色展開。各1万7000円。

 

WHCの使う革

WHCの使う革は、英国や欧州で探し求めた最高級グレードのカウハイドのみ。これを約10週間かけて昔ながらの植物タンニンなめしで製革した後、ブライドルに加工している。

 

染色工程

写真は染色工程。顔料ではなく、天然由来のアニリン染料で染めるから美しく自然な発色となる。この後革深部まで確実に染み込むよう、手作業でブライドルグリースを塗り込む。

 

溺愛したお洒落プロ

栗野 宏文 氏

ユナイテッドアローズ
クリエイティブディレクション担当
上級顧問
栗野 宏文

1953年生まれ。スズヤ、ビームスを経て1989年にUA設立に参加。取締役の傍ら、バイイング、PR、クリエイティブディレクションを担う。2008年取締役退任後クリエイティブディレクション担当上級顧問に就任。

 

(問)グリフィンインターナショナル
TEL.03-5754-3561

 

※表示価格は税抜き


[ビギン2018年3月号の記事を再構成]
写真/若林武志 大嶽恵一 文/吉田 巌(十万馬力) 伊藤美玲 桐田政隆 臺代裕夢 スタイリング/佐々木 誠

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