特集・連載
ぜ~んぶ1万円台! ビームスのベテランから新人に受け継がれる1,2,3名品
安くてイイ冬服 そろそろ冬風の準備をしないとな、な時季。冬も想定した服を買い足すとなるとどうしたって値が張るじゃない? ってことで、今回はお財布にもやさしい春まで使える超コスパ服を中心に、情熱実況しちゃいま~す♪ この記事は特集・連載「安くてイイ冬服」#51です。
名店の店頭に立つ懐の厳しい新人へ、ベテランの先輩が授ける服。それ即ち、安くてイイ服のお手本なんでない!? 先輩から後輩へ語り継がれてきた名品、1、2、3を聞きましタァーーーッ!!!
[教えた人]
ビームス プラス 原宿 サブショップマネージャー 丹羽 望さん(入社21年目)
百貨店勤務を経てビームスへ。以来、プラス一筋の大ベテラン。ファッションモットーは「楽しく快適」なこと。あるBMX選手のヘアスタイルに憧れて、95年に髪の毛を卒業する。
[教わった人]
ビームス プラス 原宿 佐藤亮介さん(入社4年目)
新人では初めて、即プラスへ配属された期待のホープ。学生時代はストリート系のウエアに身を包んでいたが、ここ数年で服装が一変した。仕事のモットーは「記憶に残る接客」。
「新人よ、迷わずいけよ、買えばわかるさ……」
左/丹羽 望さん「着方で表情が変わる、ベーシックの醍醐味を楽しんでほしいな」
右/佐藤亮介さん「普通っぽさの先にあるカッコよさに開眼してきました!」
丹羽 ビームス プラスの店頭に立つなら、BDシャツはマスト。アメカジの基本を学ぶにも外せないよね。
佐藤 僕、初日に着ていきましたよ! 初めてのBDシャツだったかもです。
丹羽 覚えてる。なぜかキャップも被ってたけど、外せ!となってね(笑)。
佐藤 僕なりに個性出そうと頑張っていたんですよ……。でもBDシャツって本当に奥が深いですね。サイジングもそうだし、タックインするかしないかでも印象がまるで違ってくるし。
[1]ビームス プラス オックスフォード ボタンダウンシャツ
丹羽 そういう面白さを知ってほしいから新人に勧めるんだよね。洗いざらしかプレスするかでも流儀があるし、衿ボタンを外して着る人もいる。いろいろ試して、もっと服を好きになってほしいし、本質を見極めてほしいと。
佐藤 お手頃だし着回しが利くから買っとけ!というだけじゃないんですね。
丹羽 まあ、何にでも合うというのは間違いないかな。プラスオリジナルのBDシャツは特に。衿が少し小さめで、タイドアップもサマになるじゃない。
佐藤 脇もドレスシャツと同じシングルニードルで本縫いしてますもんね。剣ボロ位置も変えられるし、これだけこだわった日本製で1万円+税なので、お客様にも自信を持って勧められます。
丹羽 ところで今日パンツお揃いだな。
佐藤 ですね(笑)。これも先輩から勧められました。プラスのオリジナル。
[2]ビームス プラス ヘリンボーン ツイル ミリタリートラウザー
丹羽 プレーンフロントのシンプルなミリタリーチノなんだけど、ガリッとしたヘリンボーンの雰囲気は、USマリーンの軍パン。洗うとチノよりもアタリが強く出て、それが面白いんだ。
佐藤 先輩は大きめのサイズを穿いていますよね。シルエットが全然違う。
丹羽 ワンサイズ上げてウエスト詰めて穿いてるからね。美脚が苦手なもんで本能的にゆとりを求めちゃう(笑)。そういうキミはいつもピッタリ穿くな。
佐藤 BDシャツもそうですが、サイジングによって表情がまるで違ってくるのはベーシックの面白さですよね。
丹羽 間違いないね。あと1つ新人に勧めている定番は、ループウィラーに別注しているスウェットかな。首の前後にガゼットがある、50〜60年代のディテールを模した両Vと呼ばれるタイプ。厚みも程よくて。
[3]ループウィラー×ビームス プラス 別注 アスレチック クルーネックスウェット
佐藤 もちろん持ってます! シルエットが細めだから、ブレザーなんかにもインしやすい。最高の中間着ですよ。
丹羽 いい表現するなー。BDシャツを筆頭に、今日3つ挙げた服はどれもコーデを選ばない。トラッド、ミリタリー、スポーツと出自が違うけれど、こういうのをMIXするのがアイビーだったりもするから。とことんお洒落を楽しみながら、成長しておくれよ。
ベーシックのロマンという引き出しこそ、最も開けてほしいものなんだ(丹羽さん)
[1]ビームス プラス
オックスフォード ボタンダウンシャツ
60年代のアメリカのそれをベースにした定番は、ベーシックで飽きのこないパターンで幅広い着こなしを楽しめる。裾の両脇ガゼットに施した+型のカン止めが目印。1万1000円。
[2]ビームス プラス
ヘリンボーン ツイル ミリタリートラウザー
1940年代の米軍ファティーグパンツがベースの一本。オリジンと同様のゆったりしたストレートシルエットに、無骨な雰囲気が漂う。洗うほど味が増すのも醍醐味だ。1万7600円。
[3]ループウィラー×ビームス プラス 別注
アスレチック クルーネックスウェット
素材開発から共同で取り組んだロングセラーは、ジャケットインもしやすい中庸の厚み。特徴的な首回りの両Vは、スウェットに前も後ろもなかった時代の名残だ。1万6500円。
※表示価格は税込み
[ビギン2022年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。