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アウトドア応用編はどうでしたか? 各メーカーの歴史や代表作にまつわるエピソード、意外と知らないことも多かったのでは? ここではクイズの答えと、その理由や由来についてもう一歩解説します。

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Q.アークテリクスの現行ロゴは始祖鳥の化石がモチーフにされてますが、その顔の向きを答えなさい。

A.左
[正式な学名は「アーキオプテリクス」]
同社のロゴは、世界最古の鳥類として有名な始祖鳥。空を飛ぶための羽を、地上で最初に持ったこの爬虫類のように〝常に進化を忘れない〞という意味が込められている。ちなみにロゴは発見された化石の中で最も状態のいい、ベルリン自然史博物館の標本がベースに。

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Q.マムートの現行ロゴはマンモスがモチーフにされてますが、その顔の向きを答えなさい。

A.右
[雄々しいマンモスでお馴染み]
創業なんと1862年¡というスイスの名門ブランドは、1943年からマンモスロゴを採用している……が、じつは現在のマンモスロゴは4代目。これまでに1965年、1974年、1994年と3度デザインが変更されているのだ。ちなみに3代目までは、現行ロゴと顔が逆向きだった。

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Q.チャムスの現行ロゴはカツオドリがモチーフにされてますが、その顔の向きを答えなさい。

A.右
[愛らしいブービーバード♡]
お馴染みの鳥の正体は「アカアシカツオドリ」。通称〝ブービーバード”と呼ばれるこの鳥の愛らしい生体に着目し、〝多くの人に愛されるブランドに〞との思いからロゴに採用したそう。ちなみにブランド名は、創業者の友人の愛犬〝チャムリー〞から名付けられた。

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Q.ソレルの現行ロゴはシロクマがモチーフにされてますが、その顔の向きを答えなさい。

A.右
[寒さと無縁?のシロクマが目印]
極寒地、カナダのオンタリオ州で1962年にスタートしたソレル。〝耐久性と快適性の両立〞という同社のコンセプトにピッタリなのが、極地で悠々自適に暮らすこのシロクマ。暖かいウインターブーツ=ソレルと世界中で認識されているのも、クマさんのおかげってわけ。

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Q.グラミチの現行ロゴは人間がモチーフにされてますが、その顔の向きを答えなさい。

A.右
[山を駆けるランニングマン!]
〝ストーンマスター〞の異名を持つロッククライマー、マイク・グラハムが1982年に創業したグラミチ。氏のアウトドアへの情熱を重ねて、躍動するランニングマンの姿を、ロゴに採用した。ウェビングベルトの先端に縫い付けられたロゴは、昨今服好きのアイコンに。

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■顔の向きまでわかってこそツウ!
過酷なフィールドで使用するギアを開発しているせいか、動物をロゴに採用しているアウトドアブランドはかなり多し。動物の種類まではわかるものの、顔の向きとなると迷った人も多いのでは? 一番難易度が高かったのはアークかな!? 体と顔の向きが反対なので、正解できた人は相当ツウ!

 

Q.グレゴリーの定番デイパックの四隅に付いている金具は、光を反射させて山道で熊を寄せ付けないためのものである。

A.No
これは簡単すぎ?(笑) 晴れている日は反射したとしても、曇りや雨など、天候が悪かったら使えないじゃん。ということで正解はNo。「シングルポケット」と呼ばれる別売りのウエストバッグを取り付けるためのもので、その形状から8リングなどとも呼ばれている。

 

Q.L.L.ビーンの名作トートバッグは、もともとは狩捕した動物を運ぶためのものである。

A.No
1944年に誕生した初代キャンバストートは、電気冷蔵庫のない時代の夏場、木製冷蔵庫用の氷を運ぶために作られた。24オンスの厚手キャンバスは水が染み出しにくく、すこぶる丈夫。当時の名称は「ビーンズ・アイス・キャリアー」、今よりもっとボクシーさが強調されていた。

 

Q.マグライトの先端のギザギザは、緊急時にガラスを叩き割るための形状である。

A.Yes
マグライトは世界各国の警察、軍隊、消防、各種セキュリティ機関で採用される、その道のプロが認めるハンディライトの代名詞だ。頑強なボディは航空機にも使用されるアルミ合金の削り出し。王冠状の先端デザインは意匠の側面もあるが、ガラスを割ることくらい朝飯前だ。

 

Q.サロモンのシューズのタンに付いている小さなポケトレランットは専用GPSセンサーを入れるためである。

A.No
GPSを入れちゃいけない決まりはないですが、たぶん無理かな。タンのポケットには調整後に余ったヒモをたくし込むのが正解。

 

Q.シエラデザインズのロゴは、年代によって木の数が変更されている。

A.Yes
よほどの熱心なファン以外は驚くかもしれないが、答えはYes。1965年に創業し、~’70年代→7本、’80年代→8本、’90年代→3本と推移。本数が減ったのは森林破壊への抗議のため!?との都市伝説も。その後2000年代は木なし黒タグ、2000年後期~現在は復刻の初代7本タグだ。

 

Q.パックセーフのバッグの表面に浮き出ている模様は、防火対策のためである。

A.No
この生地はExoメッシュと呼ばれ、X状に交差したダイヤパターンの中にはステンレススチールのワイヤーが内蔵される。ナイフやカッターで切りつけられても荷物が盗難されることはない。上部開口部分にもワイヤーが備わり、締めてキーロックすればポール等に安全に固定可。

 

Q.ヘリノックスのチェアの背面に付いているベルクロは、収納袋を紛失しないよう貼り付けておくためのものである。

A.No
本モデル背面のベルクロは、ワッペンなどを貼り付けて自分用の目印とする仕様。ワッペン文化の薄い日本人にはピンとこないかもしれないが、正解はNo。では収納袋の紛失対策はどうする? じつは共生地のループフックが備わるので、脚のポールに通して吊り下げればよい。

 

Q.アウトドアリサーチのキャップのツバに付いている筋は、雨天時に水滴を効率よく流すためのものである。

A.No
まぁ、雨水を流す効果が皆無とは言い切れないけれど……。これはツバを折り畳むための折れ線であり、コンパクトに畳んで携行できるようにするためのものだ。着脱の機会が多いアイテムだけに、これは便利。商品名の「ポケット」の意味がわかっていたら正解となったはず。

 

Q.スントのベゼルがヤスリ状になっているのは、緊急時にそれを使って紐などを切断するためである。

A.No
トラバースというモデル自体が耐衝撃・耐候性に優れ、米国防総省が定める環境耐性テスト「MIL-STD-810G」に適合する。アルファはそれを進化させ、暗視カメラでも目を傷めないレッドのバックライトを採用。ベゼル部凹凸は光の乱反射を防ぎ、居場所の特定を防ぐための工夫だ。

 

Q.サーマレストの定番マットは、創業者が庭いじりをしていたとき膝が痛かったので、それを解決するために考えたのがきっかけである。

A.Yes
きっかけは庭仕事をしていた創業者が、膝と地面の間に敷いていたフォーム素材。立ち上がったとき、フォームがヘコミから元に戻ろうとするのを見て閃いたんだとか。そこから進化を遂げて、現在はアコーディオンのように畳める仕様のマットが、収納&持ち運びに便利と人気。

 

Q.モンベル〝ムーンライトテント〞は天窓から月が眺められるため、そう名付けられた。

A.No
一般的なテントに比べて、吊り下げ箇所が少なくクイックに設営できるのが本商品の特徴。月明かりの中でも簡単に設営できると、この素敵なモデル名を授かったロングセラーモデルだ。なお他社のテントには、夜空を眺められるメッシュ天窓付き製品も存在する。

 

Q.キーンの名作ニューポートは創業者がサンダル着用時につま先を怪我した経験をもとに開発された。

A.Yes
指先は舌と並んで触覚・神経がもっとも過敏な部位。海や川でサンダルを着用しているとき、つま先を石や岩にぶつけるとすこぶる痛い。それに懲りた創業者がトウや甲をしかとガードするサンダルを考案。靴じゃダメかって? サンダルの方が水抜けがいいし、快適だからだ。

 

Q.バスクのハイキングシューズの紐を締めると、連動ストラップで踵のホールド感までアップする。

A.Yes
シュータンの脇をよく見ると、赤いシューレースにグレーの紐が絡まっているのがわかる。このグレーの紐はその位置から踵側に向かって、履き口のカットとほぼ並行な軌跡で繋がっているのだ。ゆえにシューレースを締めれば、同時に踵のホールド感もアップするというワケ。

 

Q.ビーコージーのトラベルピローの前部分が重なっているのは、創業者の機内の寒さでカゼをひいた経験から、その対策のために開発された。

A.No
両端の重なりは、顎が下がるという不満を解消するため。頭・首・顎のサポートで、寝転がれない状態でも快適な睡眠へと誘うのだ。また首にあたる部分はやや薄手なっており、どの体勢でも抜群のフィット感。首に巻きつけるもよし、2 つ折りにしてもよし。移動のお供に◎。

 

Q.アルティメイトサバイバルのブレスレットは、緊急時にほどいてロープとして使える。

A.Yes
一見するとアウトドアカジュアルな編み込み紐のブレスだが、この紐を解くと総長2.4mになる。素材はパラシュートコード。現在はパラグライダーなどにも使われるラインで、耐荷重は160㎏。有事できっと役に立つ! ……でも一度ほどいたら、たぶん元には戻せないけど。

 

Q.ジーエスアイのパーコレーターのツマミ部が透明なのは 、暗闇でも光るので違う場所を触って火傷しないための工夫である。

A.No
見すごしてしまいがちなディテールだが、ツマミ部がガラス製なのは、抽出の濃さを確認するため。ポットの中にサイフォンが入っており、上部のバスケットフィルターにコーヒー豆を入れ、沸騰したお湯を吸い上げてコーヒーを抽出。その際に上から覗く。なるほど~でしょ。

 

Q.ビクトリノックスのマルチツールは、もともとアウトドア用としてではなくスイス軍のために作られた。

A.Yes
スイス軍が野営の際に使っていた道具がルーツで、1880年代にスイスの刃物職人によって創業。仲間とともにワークショップを開設、スイス陸軍のためのナイフを製造したのだ。1897年に現在のマルチツールの基本となる特許を取得。今や世界中で知られるブランドに。

 

 

Q.ロッジのダッチオーブンの蓋にある突起は、大根などをすりおろす際に使うものである。

A.No
ダッチオーブンやスキレットの蓋内側の凸には、調理中、素材の旨みを含んだ蒸気が液化してこの突起に溜まる。水滴が垂れることで鍋の中の食材全体に降り注ぐ。いわゆる「ベイスティング」と同じで、蒸発した素材の旨みが素材に戻されるため、抜群においしくなるんだな、これが。

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[ビギン2017年5月号の記事を再構成] 写真/植野 淳 文/礒村真介 桐田政隆 黒澤正人 スタイリング/鈴木 肇 イラスト/植竹マッカーサー

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