秀逸ディテールを知ればもっと欲しくなる!? NICE DETAIL MUSEUM「財布と小物の館」
お目の高い皆さま、ようこそ。本館は「神は細部に宿る」、そんな目線でコレクションした「ナイスディテールミュージアム」でございます。ブリリアントな意匠からスキルフルな構造まで、心に残る作品を心ゆくまでご覧ください。
すれ違うミの字
愛があるから、すれ違う。直線ではなく、ミの字のようにギザギザすると、より堅牢に。
ノマドイのアラバマ ラウンドファスナー シングル ジップ
日本の革小物ブランド。肉厚なベジタンレザーを使った財布は、すべて日本製。端正なミの字ステッチは、画一した直線的なステッチよりもほつれにくく、革小物の耐久性が高まる。W19.5×H10×D2.2cm。2万2000円。
(問)ヤマニコールセンター
TEL.0120-767-141
http://nomadoi.jp/
リング応変に・・・
臨機応変に着脱できるリング。車のスマートキーの保管⇄使用に便利と、注目を集める仕様である。
ラルコバレーノのキーケース
イタリアの革小物ブランド。程よい大きさのため、自動車などの厚みのあるスマートキーの収納にも便利。着脱できるリングに付けておくと、使用時もスマートに使える。仏・アルラン社の山羊革製。W6×H10×D1.5cm。1万7000円。
(問)エンメ
TEL.03-6427-2261
http://www.emme.jp/
西陣織!?
ヌバックとテトロン糸を使い、西陣織を表現。京都の伝統を現代的に革織物に落とし込んだ。
マスターピースのNISHIJIN2つ折りウォレット
日本屈指の人気鞄ブランド。西陣織の職人が手掛けた本格派で、タテ糸に上品な光沢のテトロン糸、ヨコ糸にマットなヌバックを使用。繊細なメッシュ状の外装に仕立てている。W12×H9×D2.5cm。2万7000円。
(問)MSPCPRODUCT プレスルーム
TEL.03-3796-1296
http://master-piece.co.jp/
ステッチはどこに消えた!?
ステッチは、そもそもない。トスカーナ伝統の、型に革を吊り込んで作るシームレス仕立て。
イルブセットのコインケース
2004年設立のレザーブランド。代表作は手に収まりのいいコインケース。伊・トスカーナ地方に伝わるシームレス技法で作られ、革を型にはめて端を接着することで調和のとれた美しいフォルムに。W6.7×H6.7×D2cm。7300円。
(問)ダイヤモンド
TEL.06-6262-0061
http://diamond.gr.jp/brand/il-bussetto/
手のひらシートベルト
自動車のシートベルトばりの、タフさと使いやすさをキーホルダーに活用。
クロームのミニバックルキーチェーン
米国のクロームは、メッセンジャーバッグに自動車のタフなシートベルトバックル、ファイブバーウェビングを採用した先駆け。そのスペックを縮小し、キーホルダーに。ベルトはリフレクター付き。W3×H13cm。3000円。
(問)クローム トーキョー ハブ
TEL.03-6427-4231
http://www.chromeindustries.jp/
0.8mmの曲線
熟練の職人ならではの0.8mmの薄造りと、折り紙のような構造が織りなす美しいライン。
ファーロのスナップコインケース
高度なベタ貼りと薄造りで知られる、日本のレザーブランド。コンパクトながら折り紙のように畳まれたマチ付きで、スナップボタンを開けると開口部が取り出しやすく広がる。造形も美しい。W9×H6cm。1万1000円。
(問)FARO 新宿NEWoMan店
TEL.03-6273-2713
http://www.farojapan.com/
KIZAMI
職人の間で刻みと呼ばれる菊寄せ。「この刻み、キレイですね」。職人に生意気と怒られるかも(笑)。
ガンゾのカーフディア2ファスナー付き長財布
各コーナーの刻み、すなわち菊寄せとは菊の花びらの形に由来。寄せができれば他のワザはすべてできるとされ、細部をも美しく見せる職人の腕の見せ所。日本の職人による本作でもそれが見てとれる。W19×H9×D1.8cm。2万9000円。
(問)アジオカ
TEL.03-6861-3165
https://www.ganzo.ne.jp/
※表示価格は税抜き
[ビギン2018年1月号の記事を再構成]
写真/若林武志 椙本裕子 上野 敦(プルミエジュアン) 文/桐田政隆 押条良太(押条事務所) 井上健太郎 黒澤卓也