グローブスペックス 岡田哲哉さんをめぐる、これからのシン・スタンダードとは #062
「使い勝手も、佇まいもじつに理に適ったバッグです」
グローブスペックス 代表 岡田哲哉さん
このバッグ、じつは2代目で、最初に買ったのは3年前。展示会で見かけて即買いでした。
いつもバタバタ仕事していますから、開けたり閉じたりが面倒な鞄は苦手なんです。とはいえトートのように口が開きっぱなしだと海外ではスリが怖い。その点コイツは持ち手の磁石で口がピタッと閉じるから安心。肩ストラップで両手フリーにできるのも便利です。
素朴なキャンバス生地なのに、持ち手のバケッタレザーがアクセントになっているのか、米国トートにはないドレッシーさがあるのも気に入ってます。このあたりのバランスはさすがイタリア。なんでもない形に見えて、センスがいいんですよね。口の両脇のフックを使うと巾着型になるのも面白い。
あまりにも気に入ったので、他にボディがレザーやツイードのものも持っています。でも一番好きなのはキャンバスタイプ。こういう柔らかなキャンバスもイタリアならでは。お店のバックヤードの仕切りに丁度いいと思って同じような生地を探したんですが、日本だと硬い生地しかなかった。
スーツを着る機会が減ったとはいえ、それでも商談相手と会うときはジャケットを着てキチンと見せたい。そんなテンションのときに持つのにぴったりな鞄です。次のNY出張にも携行するつもり。シンプルなのに理に適い、時代の気分にも沿う……。今後もマイ定番であり続けるでしょうね。
CECCHI DE ROSSI[チェッキ デ ロッシ]
キャンバス製マーケットバッグ
伊のレザーバッグブランドの定番型。岡田さん所有のLサイズは現在展開がないが、カーキ色のキャンバス×カーフレザーのサイズ違いは展開あり。「マーケットバッグ」。Mサイズ3万9600円(セコンドショールーム)
グローブスペックス 代表
岡田哲哉(おかだてつや)
1960年生まれ。銀行員から眼鏡業界に転身し、98年に東京・渋谷にて「グローブスペックス」をオープン。伊「MIDO」展にて、17年から2年連続で「BESTOREAWARD」受賞。“世界一の眼鏡店”に輝く。
※表示価格は税込み
[ビギン2022年7月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。