特集・連載
消滅する前に行っておくべき!? 8つの「絶滅危惧所」
未来予想図鑑 今回考えるのは「未来」。未曾有のパンデミックもそう、それに伴うステイホーム需要、さらには働き方の改革も合わさって多くのモノがあふれかえっているけれど、実際に必要なのはなんなのよ~!?って迷うじゃん? だから、時代の流行や風潮に流されず、これから本当に必要なものを探るってのが本企画の命題。オールジャンルにて、自信を持って紹介します。 この記事は特集・連載「未来予想図鑑」#19です。
《今、改めて考え直そう環境問題》
ファッションだけでなく、普段の生活や経済においてもサステナやSDGsが流行のカギになる現在。でもね、それってトレンドというか差し迫った人類共通の課題でもあるわけで。え、実感がわかないって?
例えば生きてるうちにいつかは、いいや自粛が明けたらすぐにでも!と思っているあんなところやこんなところ、実は緩やかに、はたまた急速に失われつつあって……。とりま、現状を知っといて!
8つの「絶滅危惧所」
① 日本最古の鉄筋コンクリートアパート
長崎の軍艦島が危ない
2020年コロナ禍のさなか、アパートの一部が崩落。コンクリート内部に塩水が浸み込んでいるためで、大型台風が直撃すれば全壊する棟が出ても不思議はない。
② 人類史上最大の建造物
中国の万里の長城が危ない
中国長城学会の調査によると、全体的に崩壊・破壊が進み、すでに全長の3割が消失しているとか! 宇宙からも見える唯一の建造物も、年波には勝てないのか。
③ 体が浮くことで知られる
ヨルダンの死海が危ない
死海につながるヨルダン川。周囲の国がこの川から飲用水や工業用水を汲み取っているため、年に1mペースで水位が低下中。2050年には消失するとの警鐘も!?
④山の上に作られた天空の町
イタリアのチヴィタが危ない
橋を渡るしか辿り着く方法のないラピュタ的な陸の孤島は、別名「死にゆく街」。雨風の浸食による風化が激しく、近い将来自然消滅するのではと懸念されている。
⑤ 世界屈指のダイビングスポット
グレートバリアリーフのサンゴ礁が危ない
環境汚染や気候変動、乱獲によりサンゴの半分以上が消失。政府が建設を承認した新港の影響も危惧され、ユネスコから「危機遺産」への指定を勧告されている。
⑥ 水位上昇が大問題
モルディブの島全体が危ない
島の8割が海抜1m未満のため、気候変動・温暖化による海水位上昇は死活問題。これにより人工島の拡張工事を進めるなど、急ピッチで水位対策が進んでいる。
⑦ アフリカ最高峰の山岳
タンザニアのキリマンジャロ氷河が危ない
こちらも温暖化の影響で、過去100年で山頂付近の氷河が85%も減少。氷河が消えれば登山ルートも影響を受け、もしかしたら登頂不可となる可能性も……。
⑧ 未だ詳細が謎だらけ
ペルーのナスカの地上絵が危ない
ナスカの地上絵が現在まで残存した理由は、ほとんど雨が降らない乾燥した気候だったから。でも、ここ最近は気候変動によって徐々に降雨量が増えてきている。
[ビギン2022年3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。