特集・連載
カブらないMLBキャップが被りたい! ニューエラの“変化球”キャップ3種
MLBキャップの心得 カジュアルのちょうどいいアクセント。キャップを被る理由はそれで十分ですが、こと背景が明確なMLBのものとなると話は別。深く知ることで選ぶモデルもより的確になって、被った姿にも説得力が出るワケです。MLBキャップの奥行きに触れる9項目のルールブック、被る前にご一読あれ! この記事は特集・連載「MLBキャップの心得」#06です。
フィールドではみんな揃いのキャップが粋ですが、一歩街へと出たら個性を出すのがお約束。一目置かれて、かつ他人とカブらないヤツがあったら最高です。ってことで、カブりそうでカブらないヒネリの利いた変化球3種を、ニューエラからピックアップしました!
1.ヤンキースはヤンキースでもブラックヤンキースを知っておく
現在は存在しない誇り高き“NY”
【ニグロリーグコレクション】
ニューヨーク・ブラックヤンキース
厳密にはMLBではない、黒人選手だけのリーグに所属していたブラックヤンキース。東西オールスターゲームで東チーム代表として選出されたファッツ・ジェンキンスをはじめ、数々の名選手を輩出した。このキャップは当時の選手用モデルを再現したもので、いわゆるヤンキースのロゴとはひと味違う、レトロな印象だ。6050円(ニューエラ)
1920年設立の、黒人選手のみのリーグ。数々のドラマと、人種差別という負の側面の記録でもある。メジャーとの統合が進み、1960年に完全に消滅した。リスペクトを込め、ニューエラが一部のチームロゴを復刻して展開。
2.ヤンキースはヤンキースでも殿堂入り級の旧ロゴを知っておく
ヤンキース初期に使われたチビロゴ
【クーパーズタウンコレクション】
ニューヨーク・ヤンキース
見慣れたヤンキースロゴよりグッと小さく、どこかいびつに見えそうなこのロゴが、旧ヤンキースロゴの正式なバランス。芯で膨らまないのっぺりとした刺繍と小さいロゴサイズが、今また新鮮に感じられる。ボディは大人気の浅めモデルであるロウプロファイル59FIFTY®を採用しており、被った印象はあくまで今っぽい。6050円(ニューエラ)
NY北部にあるこの街は野球誕生の地であるとされていて、現在もアメリカ野球殿堂博物館が街の名物として愛されている。ニューエラではそんなルーツに敬意を表し、MLBのレトロスタイルを同名のコレクションにした。
3.“分かってる”別注を知っておく
はじめましての紳士なヤンキー
【ビームス別注】
ニューヨーク・ヤンキース
アジャスタブルのレトロクラウンモデル、9FIFTY™をベースにした別注バージョン。生地を玉虫色の光沢があるコットンギャバジンに置き換えることで、アメリカンアイコンながら、英国的な気品と洒落っ気が漂う佇まいに。使い込んだ風合いもよさそう。6380円(ビームス 原宿)
ローカル愛によって実現した地元コラボ
【サイコバニー別注】
ニューヨーク・メッツ
東海岸のモダントラッドを地で行くサイコバニーは、オーナーが無類のメッツファン。そのラブコールで実現したコラボは、サイコバニーがNYの地で創業した2005年当初のメッツロゴを、9FIFTY™のボディに落とし込んだ。9900円(ジョイックスコーポレーション)
歴史を再編集したパラレルデザイン
【ジャーナル スタンダード別注】
サンディエゴ・パドレス
パドレスの半世紀以上の歴史からピックアップしたアーカイブデザインを組み合わせた、意欲作。正面のバットを持ったキャラクターは、パドレスのマスコットであるスウィンギング・フライヤー。1月中旬発売。6270円(ジャーナル スタンダード 表参道)
[ビギン2022年2月号の記事を再構成]写真/伏見早織 文/今野 壘 スタイリング/宮崎 司(CODE) イラスト/TOMOYA