ビギンが布教してきたディテール主義をおさらい !
’94年当時、軟派なスーツ選びの反動としてプッシュした、マニアックなディテールたち。今では一般的ですが、当時は服飾業界人しか知りませんでした。
本切羽
袖がボタンによって開閉できる仕様のこと。ひと昔前まではオーダーモノや高級スーツの代名詞的ディテールだったが、認知度の高まりもあって今では安価なスーツにも採用されるように。
お台場
“台場”とは、江戸時代に大砲を置くために人工的に海面に陸地を突起させた土地のこと。この形が、裏地交換しやすいように設計されたスーツの内ポケ周りの形と似ていたのに由来する。
3つボタン段返り
ジャケットの一番上に付けられたボタン&ボタンホールがある位置まで、ラペルが折り返されている仕様のこと。トラッドなジャケットに多く見られる、服好きお馴染みのディテールだ。
D管止め
ポケットのカンヌキ部分をD字状にとめた仕様を指す。破けにくく型崩れもしにくくなる仕様で、地味だがこのステッチが、ちゃんとしたスーツを見極める重要なポイントにもなっている。
チェンジポケット
その名の通り、かつては“チェンジ=釣り銭”を収納するために備えられていた、英国人の粋を象徴するディテール。正直使わないけど、あると上質に見える……と好む服好きも多かった。