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名作フォールディングチェア4選

フォールディングチェアは数あれど、グッドデザインには往々にして、そこに至った理由があるもの。知ればナルホド!なエピソードが大豊作です♡

1.ニーチェアエックス
じつは輸送時の無駄を解消させたかったから

藤栄のNychair X ニーチェアエックス

安価な家具を買ったものの、送料がかさんでお手頃感ゼロ……なんてよくある話。ニーチェアを開発し、その名の由来にもなった新居 猛氏が“快適で丈夫で安い椅子”作りを志すうえで弊害となったのも、この輸送コストでした。

藤栄のNychair X ニーチェアエックス

通常の椅子を運ぶには無駄なスペースが多く、空気を運んでるようなものだと気付いた彼は、折り畳むことで輸送のロスを激減! 結果、我々はまんまとその恩恵にあずかり、このニーチェアエックスは傑作認定されましたとさ♪

藤栄のNychair X ニーチェアエックス

藤栄
Nychair X(ニーチェアエックス)

折り畳みの要たる脚部の形状を名前に冠した、半世紀以上愛されるド定番モデル。コットンキャンバスのシートは着脱式。約W61×H86×D76.5cm。座面高35cm。4万1800円(藤栄)

2.ミリタリーチェア
じつは将校用のチェアを車で運びたかったから

ADIRONDACK アディロンダックのmilitary chair ミリタリーチェア

第ニ次大戦中の米陸軍では、移動用のジープの中に将校が駐屯先などで使うための椅子が搭載されていました。とはいえ、ただでさえ積荷は少なくないワケで、省スペース化は命題だったはず。

ADIRONDACK アディロンダックのmilitary chair ミリタリーチェア

そこで考案されたのが、ほぼ一枚板というくらいに薄く畳める背もたれなしのこの設計。結果、なんと車のシート下の工具箱にセットできるほどコンパクトに! ちなみにこの座面、テンションに対して垂直向きに座るのが正しいそうです。念のため。

ADIRONDACK アディロンダックのmilitary chair ミリタリーチェア

ADIRONDACK[アディロンダック]
military chair(ミリタリーチェア)

往時の軍用品の忠実な復刻版。ロウ引きした16オンスの極厚コットンの座面とアイアンフレームの組み合わせで堅牢に。W29×H29×D17cm。6930円(エイアンドエフ)

3.カーミットチェア
じつはバイクの荷台に積みたかったから

Kermitchair カーミットチェア

カーミットチェア社の創業者、カーミット・イースタリングさんはIBMの元エンジニアで、無類のバイク好き。そこで、愛車のサドルバッグに収まるキャンプ用の椅子を作りたい! と一念発起し、折り畳むどころか、さらに丸めてしまうところまで至ったのだとか。

Kermitchair カーミットチェア

国土が広い分、必然的に移動頻度が増えてその距離も延びるアメリカのアウトドア文化から生まれたこの発想、リビングはもちろん、自然の中でも馴染むのは当然だったんですね~。

Kermitchair カーミットチェア

Kermitchair(カーミットチェア)

帆布×ウッドを組み合わせた米国製。こちらはハイバック仕様の新型。約W52×H71cm。面高32cm。実勢価格4万3000円前後(デイトナ・インターナショナルAME Div)

4.ビストロ メタルチェア
じつは出しっ放しだと税金がかかってしまうから

Fermob フェルモブのBistoro Metal Chair ビストロ メタルチェア

コロナ禍の感染拡大防止策で、フランス政府がとった“テラス税保留”の措置。そう、カフェ文化が根づいたフランスでは、昔からオープンテラスの席に対して納税義務があるんです! 

Fermob フェルモブのBistoro Metal Chair ビストロ メタルチェア

それが生じないよう、オーナーたちは営業が終わると椅子やテーブルを店内にしまうように。そんな店主らのニーズから、エッフェル塔と同じ1889年に生まれたのが本作です。思い出してみてください。映画や写真で見たパリの街並みには、いつもこの椅子があったでしょ?

Fermob フェルモブのBistoro Metal Chair ビストロ メタルチェア

Fermob[フェルモブ]
Bistoro Metal Chair(ビストロ メタルチェア)

屋外でも劣化しにくく仕上げた、フランス屈指のロングセラー。全24色とカラバリも豊富だ。約W42.5×H83×D42cm。座面高45cm。1万5400円(ニチエス)
 
※表示価格は税込み


[ビギン2021年7月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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