HISTORY

ランニングブームが過熱し、靴のバリエーションも豊富な昨今、より速く走れるようにランニングシューズは機能に特化してきた反面、かつてのヒット作はいまやファッションとしても履かれています。 二面性を持つこのシューズの魅力を、歴史を追いつつ解説しましょう。

「The Complete Book of Running」という1977年に発行された一冊の本が全米にランニングブームを巻き起こした。それまでニューヨークで行われていた100人規模の市民マラソンは、これを機に爆発的に規模が大きくなる。今では世界でも有数の数万人が参加するビッグレースとなった。

ランニングシューズが生まれるまで
人が街を走るのは
”奇行”だった

定番アイテムの基礎知識

【ランニングシューズ】

●老若男女が走りを楽しめるクッション性の高いスニーカー。
●’70年代中期からランニングブームを世界中で巻き起こした。

 19世紀中頃より、アメリカでラバーソールを使ったスポーツ用シューズの生産が始まるが、そのルーツは南米の先住民族がゴムを素足に張り付けていたことによる。走りに特化した最初の靴は19世紀末、リーボック社の全身であるJ.W.フォスター&サンズ社が発明したスパイクシューズで、以降、各メーカーはより早く走るための競技用の開発に奮起。1970年代に軽量で衝撃吸収性が高いEVA素材が採用されるようになると、アスリート以外の一般人が日常で走るランニングという文化の礎が築かれた。かくして、街中で走ることが“奇行”扱いだった頃のニューヨークシティマラソンは100人規模だったが、現在では約4万人が参加する一大イベントへと発展。これにともない、ランナーの走る条件・用途に合わせ、ランニングシューズも進化・細分化された。また時代が下り、ファッションとして認知されたモデルも数多い。

写真/大嶽恵一 文/山田純貴 スタイリング/嶺井淳 取材協力/アシックス ブルックス

掲載記事は、雑誌Beginの連載『定番の教科書』の2013年7月号に掲載された記事の抜粋であり、本記事に掲載されている商品の価格や問い合わせ先、仕様などの情報は、原則として掲載当時の情報となるため、現在の仕様や価格、色、情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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