和イズムを感じる盲点イームズとは？

ハーマンミラーのイームズシェルチェアローワイヤーベース

椅子に深～く腰掛けて、読んでる場合じゃないかもしれません。だってね、誰もが知る歴史的傑作“イームズシェルチェア”の隠れ名作が初復刻したんですから！

座った瞬間、ヤラれましたね。ゆったり＆ダラ～っと足を伸ばせて……Zzzと、気づけば居眠りできるくらいマジで心地いい♡　じつはこれ、当時から日本ウケがよく熱狂的なコレクターも存在するほどの人気モノだったんです。

名作の風格はそのまま、座椅子のようにリラックスできる

理由は、床に座るスタイル＝日本の生活様式にも馴染み、和室との相性もよかったからなんだとか。米国での生産中止後も、日本では’90年代初頭までファンの熱望によって、作られ続けてきましたしね。

そういや、定番のシェルチェアってダイニングや書斎使いが主で、ただ単純に“座ること”に全集中できるって意外となかったな～。“傑作チェアを座椅子的に使う”ってのは、ビギンが提唱するスラウチイズムとも合致。家で過ごす時間が増えた今、一生モノの一脚を手にする絶好のタイミングかと。

ナイスな椅子。そんなダジャレはもういいっす。名門の低座椅子を前に、心底高揚したのでした。
 

キャッツクレイドル（あやとり）の愛称を持つローワイヤーベース

イームズといえば！の表情豊かなファイバーグラス製

6万3000円～ゲットできるプラスチック製もあり

座椅子!?

1950年に発表されたイームズシェルチェアの中で最も低いベースを採用した一脚。本体はファイバーグラス製。7色展開の他、3種類のベースが選べる等バリエも多数。W619×H619（SH314）×D625mm。9万7000円～。

（問）ハーマンミラージャパン
☎ 03-3201-1836
https://www.hermanmiller.com/ja_jp/
 
※表示価格は税抜き

［ビギン2021年2月号の記事を再構成］写真／工藤 恒（アルフォース）　文／編集部