特集・連載
スーツを極めるならルーツを知るのも大事なルール! 4つの起源をご紹介
スーツスタイルの超基本 ビジネスとカジュアルの境目があいまいになっている昨今。だからといって、スーツの着こなしに関わる常識をおざなりにするってのは、服好きとしてナンセンスです。本特集で、ビジネスシーンから冠婚葬祭までの超基本10大事項をこっそりおさらいしましょ♪ この記事は特集・連載「スーツスタイルの超基本」#10です。
明日会社で喋りたくなる!? 最後に“スーツのルーツ”よもやま話
身になる技を体得するのも大切だけど、スーツを極めるならルーツを知るのも大事なルール! ってことで、最後は4つの起源をご紹介。
スーツの起源は食後のリラックスウェアだった!?
19世紀中頃まで、英国紳士の間では燕尾服を着たまま夕食をとり、食後にラウンジルームで葉巻を嗜むのが習わしでした。が、一服するときくらい寛ぎたくね?と、いつしか食後は丈の短いラウンジジャケットに着替えることに。
この短丈ジャケットは次第に活躍の場を広げ、共地のベスト&パンツが作られ、ラウンジスーツとして進化。これこそ今日のスーツの起源といわれているんです。
ジャケットの袖ボタンはナポレオンと鼻水によって誕生!?
時は1812年。ナポレオン軍のロシア遠征時のお話。厳寒のなか、隊員たちは垂れた鼻水をジャケットの袖で拭きながら進軍していたんですが、見た目から相手を威圧しようと考えていたナポレオンは、これにご立腹!
どうにか鼻水を拭けないように!と考案したのが、袖にボタンを付けるという手段。以降、これをきっかけに装飾として袖にボタンが付くことになったんだそう。
パンツのダブルの裾は雨対策だった!?
ダブルの裾は雨対策で考案されたという説が有力。19世紀、ある英国紳士がNYのパーティに出席したときのこと。天気はあいにくの雨。
パンツの裾が濡れないよう折り返して移動したものの、なんと戻すのを忘れたまま会場に到着。……したんですが、他の出席者たちはこれを新しい着こなし方だ!と勘違い。真似っ子が続出したことから、ダブルにする習慣が生まれたとか。
パンツのセンタークリースは畳み間違いの産物だった!?
一説によると、クリースがつけられるようになったのは1880年頃のこと。それまでパンツは横畳みが主流だったんですが、当時の英国皇太子が旅行の準備をしていた際、執事が畳み方を間違えて前後に折り目がついてしまったんだとか。
慌てる執事を横目に、皇太子は面白いじゃん♪と、気にせず出発。これを見た人々が新しい流行と勘違いして、広く浸透していったんだそう。
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[ビギン2020年5月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。