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日本が誇る熟練技術を総動員し日本でしかできない匠なモノ作りを行う現場では、まさに「これぞ日本製!」と評すべき逸品が生まれます。ハイコスパすぎるホーウィンレザー財布を皮切りに、世界と肩を並べるジャパンクオリティの生産現場をとくとご覧あれ!

「ホーウィン社との極太パイプをフル活用しています」
―シップス エニィ バイヤー 石幡 瞬さん・談

初めてサンプルが上がってきたときは仰天しました。コインポケットやジップの向きが逆だったり、寸法がトンチンカンだったり(笑)。そこから何度も修正を繰り返し、ようやく日の目を見たのがこの財布です。

きっかけは、1年半ほど前の知人の紹介。ベルトの老舗メーカーだったこともあり、まずはウチのオリジナルベルトの生産をお願いしました。

ベルト用に大量のホーウィンレザーを直接仕入れていると聞き、「ガチャベルト風にアレンジしてホーウィンスタンプを押してほしい」と発注。すると本来存在しないはずのベルト幅のスタンプが押されたサンプルが! 

ホーウィン社に認められた極小スタンプ
ホーウィン社に認められた極小スタンプ

革の卸業者並みに目の利く職人が大量のレザーをホーウィン社から直接、それも定期的に買い付けているからこそ厚~い信頼関係が生まれ、スタンプの作製が認められたんだそう。ひと目でホーウィンレザーとわかるベルトはヒット作となり、今回の財布への架け橋になったんです。

そもそも、使っているレザーはベルト用に仕入れた極厚のクロムエクセルレザー。厚み均一化のためのストレッチも施されていない高品質レザーは、じつは他にどこも仕入れない別注なんです。それを贅沢にも小物用の厚みに剥き、手作業で縫製。

SHIPS any[シップス エニィ]L字ジップ ウォレット
職人の手作業によって一点一点縫製される

最初こそ試行錯誤がありましたが、仕上がってみればしっとりと手に馴染むクロムエクセルレザーと程よいクラフト感が格別で、そこに控えめに主張するホーウィンスタンプが通ウケ抜群! これで1万円を大幅に下回るって感謝しかありません(笑)。

コバ磨き職人である親方の技術を継いだ財布は、細部の仕上げも美しくディテールも抜かりなし。たとえば、裏面にもホーウィンレザーの表革を使っている。ウチからは「裏側は革の裏面がむき出しでもいいですよ」と伝えたんですが「いや、手触りがいいし綺麗だから」と。

SHIPS any[シップス エニィ]L字ジップ ウォレット
表革を内装にも贅沢に使用

SHIPS any[シップス エニィ]L字ジップ ウォレット
職人の魂が宿る磨き上げられたコバ

生真面目でサービス精神が旺盛な、昔ながらの日本人気質なんですね。

「本国でしか作られないギャランティカードの到着が遅れて財布の納品も遅れる」なんて連絡があったときは困っちゃいましたが(笑)、そういうところも信頼が置ける所以。モノのクオリティはもちろんのこと、こういう品質管理のマインドをしっかり持った工場を大切にしたいですよね。

本国のみで作られるギャランティカード
本国のみで作られるギャランティカード

 

作っていたのはコレ

SHIPS any[シップス エニィ]L字ジップ ウォレット

SHIPS any[シップス エニィ]
L字ジップ ウォレット

極厚ホーウィンレザーを適度な厚さに剥き、職人が手作業で縫うことで無骨な雰囲気に。使うほど手に馴染み、ツヤも増す極上レザーの財布は、そのコスパも一級品だ。W10.7×H9.5cm。各6300円。(シップス エニィ 渋谷店)

老舗メーカー 工場

工場
非公開

創業90年を超える老舗メーカーが財布の生産を担当。信州に工場を構えベルトをメインに生産する傍ら、ルーキーが革小物の開発にも着手。目利きの熟練職人が、良質で肉厚なレザーをホーウィン社から直接買い付けている。

シップス エニィ バイヤー 石幡 瞬さん

シップス エニィ バイヤー
石幡 瞬さん

この春スタートした新ブランドを牽引する敏腕バイヤー。財布の生産を手掛ける工場とタッグを組み、昨年ホーウィンレザー製のベルトをヒットさせるなど、洋服はもちろん革小物の分野においても一流の審美眼を持つ。

 
※表示価格は税抜き


[ビギン2020年5月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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