オックスフォード・フィニッシュ(おっくすふぉーど・ふぃにっしゅ) – 世界の職人ワザ大事典

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ボルドー&ブラックの2色を使った染色法

オックスフォード・フィニッシュとは、ドイツ革小物界の古豪、「ゴールドファイル」が開発した独自の染色技法。極上のタンニンレザーを回転ドラムに入れて、まずはボルドーに染め上げる。その上に手仕事で黒の染料を塗り込み、拭き取ることで、シボの凹部や毛穴などに黒を残すのだ。深みのある色艶と、革の肌目が透けて見えるナチュラルな風合いとを両立する希有な技術だ。

ゴールドファイルの多くの製品は、コバ、およびコバと縫製との間を黒く塗った墨塗り仕上げでシャープにトリミング。巧みな染色とともに、風格を高めるポイントだ。

回転ドラムでボルドーに染め上げた後、手技で黒を塗り込め、拭き取ることで深い色艶を纏う。透明度の高いアニリン染料を用いるため、原皮の”素肌の美しさ”がよくわかるのも特徴だ。

ドイツ製「オックスフォードレザー」を用いた薄作りの財布。

※本記事に掲載されている商品の仕様などの情報は、原則として2012年Begin9月号の特集に掲載された当時の情報となります。現在の仕様や情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。