ベイクルーズ 上級取締役 和田 健さんが衣食住を語る

自分たちが感じ取るためにも発信地である渋谷を離れてはいけない
― ベイクルーズ 上級取締役 和田 健さん

エディフィス、ジャーナル スタンダードはご存じだったと思いますが、ここまで見ていただいた通り、ベイクルーズってじつはいろんなことをやってるんだ。そんなふうに思われた方も多いのではないでしょうか。

というのも、昔から社風的に「こういうことやってます!」とあまり謳わないんですよね(笑)。課題でもあるのですが。

礎であるセレクトショップは1984年から出店していますが、すでに他社さんでもセレクトショップという業態があるなかで、ベイクルーズの色を出していかなければならないと考えていました。

原宿に出店する選択肢もあったのですが、当時は竹の子族やロカビリーの最盛期。自分たちが提案しているファッションとは違ってましたし、うちは原宿カルチャーじゃないなと。

そこでもう一つのファッションとカルチャーの発信地である、渋谷にメンズのセレクトショップ「クリック クラック」をオープン。

フレンチを打ち出していたエディフィスも、ちょっと大人な渋谷の雰囲気に合っていたと思います。それからインテリア、飲食、フィットネスと、セレクトショップとしては異例の事業を展開してきましたが、いま思えばどれもが大変な挑戦でしたね。

例えば飲食事業を始めたときは、アパレルが飲食だなんて……という声もありました。また洋服屋と違って、来店されたお客様は必ず何かしらの商品を購入(飲食)する。ということは必ずやよしあしの評価が下る。

やるからには徹底しようと、飲食のプロを招いてノウハウを取り入れました。LAまで行ってエア ストリームを買い付け、クレーンで店内に搬入してるときは、洋服屋のやってることじゃないと思いましたが(笑)。

ただあらゆるライフスタイルに関わる新しいセレクトショップ、ベイクルーズグループへ成長できたのも、さまざまな文化が入り混じる、渋谷に拠点を構えたからだと思います。

本社は何度か移転しましたが、会長の窪田は「自分たちが感じ取るためにも、ファッションの発信地である渋谷は絶対に離れてはいけない。効率よりも大事なことだ」と、たびたび話していました。

そうしたなかで、宮下公園に代わるスケートパークへの一歩として行われたジャーナル スタンダードと渋谷区のコラボイベント、「SHIBUYA AFTER SCHOOL」。現在本社のある渋谷キャストで行ったファッションショー、「SHIBUYA RUNWAY」を開催することができた。

またスクランブル交差点がアッパーにプリントされた、「Vans×渋谷区」のスリッポンも非常に好評でした。渋谷区職員の方々に寄贈させていただいたのですが、とても喜んでくれたと聞いています。

ベイクルーズが育ってきた、そして育ててくれた渋谷と、一緒に何かを発信できるようになったのは嬉しいことですね。

今年で40周年を迎えていろんなブランドを立ち上げていますが、これからもさまざまなキーワードにトライしていきますよ。私もそうなんですが、ベイクルーズっていい意味で飽きっぽい人が多いんです(笑)。

だからこそチャレンジを繰り返すことができるのだと思いますし、まだまだ皆さんに楽しんでもらえる新たな、衣、食、住、美を提案していきたいですね。

ベイクルーズ 上級取締役 和田 健さん

上級取締役 和田 健さん

1980年ベイクルーズに入社。創業間もない頃からの成長を支える。ファッションだけでなくさまざまな文化に精通し、多彩な事業展開に貢献。渋谷区長はじめ、その人脈は幅広い。

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