道楽者たちの道具FILE
“走り”好きなファッション業界人が乗っている“粋な”バイク&車とは?
【業界人のイキ(粋!?)すぎな趣味をめぐる】
スタイルを誇示する服飾業界には、ファッションだけではなくあらゆるカルチャーに精通している風流人も多く存在します。その趣味性がイキすぎたあまり粋を極めたさまざまな道楽者たちが、趣味にまつわる道具を熱意たっぷりに紹介します。
駆道楽
駆けることの本能的な快さはオトコなら誰しもわかるはず。移動手段にとどまらず、走るは楽しいという純真無垢なココロを取り戻そう!
40年間も憧れ続けた伊らしい有機的な造形美
Ducati[ドゥカティ]
450デスモ
L型2気筒エンジンが代名詞のドゥカティだが、かつては単気筒の名車も多く輩出。こちらの74年製モデルは元祖カフェレーサー的存在で、希少な450ccエンジンを搭載している。ちなみにお店での相場は現在250万円以上。
Raybell 代表 赤荻 聖さん
数々の人気ブランドの企画やプロデュースを経て独立。クルマはオースティン ヒーレー スプライトを所有。
40代でバイクにリターンした際、若い頃から一番憧れていたドゥカティを“人生最後のバイク”と思い購入。はじめは始動のコツがつかめず、しかもキックがとても重く、路上で汗だくで放心してました(笑)。それでも乗りこなそうとしたのは、この美しいデザインの力。70年代のイタリアらしいエンジンの有機的な造形などは見るたびに惚れ惚れ。40年間の憧れを走らせている感動が、ツーリングを密度の高いものにしてくれるんですよね。
軽自動車とて侮るなかれ! 走りはスーパーカー顔負け
Honda[ホンダ]
S660 モデューロ X Version Z
軽自動車ながらスポーツカーの走る楽しさを極めたホンダの「S660」シリーズ。その最後の一台「Z」は、あらゆるオプションが組み込まれた究極体だ。定価320万円弱に対し、中古価格は400万円前後に。(編集部調べ)
ヴァルカナイズ・ロンドン 代表 田窪寿保さん
英国ブランドの聖地、ヴァルカナイズ・ロンドンを運営するBLBGの長。自動車レースに参加するほどのフリークだ。
排気量660ccの軽自動車規格の「エスロクロクマル」は、エンジンを真ん中に置くミドルシップエンジンとリアドライブ方式で、前後の重量配分がほぼ一緒。そして全長は極端に短い。ハンドルを切って曲がるイメージと、実際の動きとのブレがかなり小さく、レスポンスが超クイック。凝縮感のある見た目から感じるパワフルさ、実際に操って楽しい趣味性の高いスポーツ車ということで、僕は“盆栽マクラーレン”と呼んでいます(笑)。
※表示価格は税込み
[ビギン2025年3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。