COOL Begin
Feb-04-2025

外&ソロで嗜む“オトナの火遊び”。ハマったら戻れない「焚き火」の楽しみ方

焚き火 ソロキャン

近年のアウトドアブームとともに一般化した“ソロキャン”。ワーキャーはしゃがず、一人黙々とキャンプを楽しめるオトナってなんかイイ感じ。ただ泊まりとなるとギアも時間もかなり必要……。だけど、最小限の荷物でサクッと行って帰ってこれる気軽な楽しみ方もあるんです!

アウトドア達人・スタイリスト近澤氏に聞く
火遊びのすゝめ

Profile
近澤一雅さん

スタイリスト

近澤一雅さん

理想のカタチに“火を育てる”のが楽しい♪

キャンプや釣りなど、アウトドアカテゴリー全般を熟知する敏腕スタイリスト。本誌をはじめ、モノ系ファッション誌やアウトドア雑誌を中心に活動しながら、ブランドのディレクションなど幅広い仕事を手掛けている。

ソロキャンも悪くないのですが、ガチのキャンプだとやっぱりハードルは高い。そこでオススメしたいのが、ズバリ「焚き火」です。必要なギアも少ないし、日帰りで十分楽しめるし、何よりキャンプの醍醐味って結局のところ“火”なんですよ。

料理なんかはその延長線上だし、気持ちのいい自然とかいろんなプラスアルファがあるけど、焚き火こそ一番ミニマムなアウトドア遊び。なんせヒトの進化における根源的活動ですから。

それにイチから火を起こして、成長させて、自分の理想通りに育てるのって、『プリティ・ウーマン』みたいでよくないですか(笑)?

あとね、火はいろいろ燃やしてくれるんですよ。煩悩だとか日常のつまんない不満だとかあっても、火と一緒に燃やして灰にしちゃえば何だかスッキリする気がする。いわゆるアッチの火遊びをしてるうちはまだコドモですよ。本当の火で遊ぶほうがオトナとしては断然イケてるし、仮に火傷をしたって軽傷で済みますから(笑)。

アウトドアで一番面白いのって結局“火”だから

焚き火 ソロキャン

5万円台で揃う! 火遊び入門5点セット

ボート・アンド・トート

大きくて頑丈ならバッグは何でもOK。例えばお馴染みのボート・アンド・トートなら、気分もアガッてなお良き♪ XLサイズ/W33 × H30 × D15cm。1万4300円(エル・エル・ビーン カスタマーサービスセンター)

焚き火台

10to10の滴火

10to10
滴火

脚、サイドパネルなど9個のパーツからなるコンパクトな焚き火台。横方向からの空気の流入を調整でき、効率的な燃焼を促す独自機構をもつ。ブランド名の読み方は「テントテン」。W45 × H42.5 × D20cm。※折り畳み時はW39.9 × H5.6 × D25cm。2万8050円(10to10)

ナイフ/小型鉈

FEDECA 鍛造バトニング鉈

FEDECA
鍛造バトニング鉈

明治28年創業の老舗メーカーによる小型鉈(なた)。刃厚6mmの極厚刃は軽い力で薪を左右に押し広げやすく、バトニング(ナイフによる薪割り)に最適だ。24.5cm(刃渡り10cm )、300gとコンパクトで扱いやすい。専用レザーケース付き。1万5400円(神沢鉄工)

グローブ

GRIP SWANY G-1 GLOVE

GRIP SWANY
G-1 GLOVE

19世紀、西部開拓時代に誕生したアメリカブランドの鉄板グローブ。設営や撤収、薪割り、熱いものを持つときなど、様々なアウトドアシーンに対応。本体はステアハイドのクロム鞣し革、縫製にはスーパー繊維の一つであるケブラー®糸を採用。7700円(スワニー販売)

トング

tent-Mark DESIGNS 革巻きキングトング

tent-Mark DESIGNS
革巻きキングトング

多くのアウトドア界の著名人とコラボを展開するテンマクデザイン。本作はシーカヤック界のレジェンドが自作&愛用していたトングをもとにデザインしたもの。独特な形状の先端は、太い薪から楊枝ほどの細い枝まで容易につかめる。2728円(カンセキWILD-1事業部)

着火剤

FIRELIGHTERS マッチ付き着火剤

FIRELIGHTERS
マッチ付き着火剤

スウェーデンマッチ社製のマッチ付き着火剤。使い方はマッチと同じで、シュッとこするだけで火がつくからそのまま焚き火台にIN。燃焼継続時間も8~12分と、薪、チャコール、炭もしっかり着火しやすい。誰でも簡単に火を起こせて便利だ。770円(Mt.SUMI)

アウトドア素人・編集部サトミの“やって! TRY”

編集部サトミ

火を扱うのって専門的な作業が多くて大変そう……ってことで編集部随一のインドア派、サトミがトライ! 薪からの火起こしは小5の林間学校以来。結果やいかに!?

①組み立て(約10分)

テントテンの滴火

まずは焚き火の本丸から。ってことで、コンパクトに畳まれた焚き火台を組み立てるところからスタート。テントテンの滴火は、脚と土台の固定にネジを使うものの(※工具は不要)、あとは各パーツの凸と凹を合わせていくだけ。素人サトミも、結構すぐにできた!

②薪割り(約30分)

薪割り

小型鉈の端を持ちやすい&堅い木で叩いて薪割り。着火時に使う細い薪、火が安定するまでにくべる2~3cm幅の薪、長時間燃える太めの薪をそれぞれ作る。火をつける前と後、どっちの作業が好みかは人による(by近澤氏)らしいが素人サトミは断然薪割り派!

③火育て(約20分)

火育て

マッチ型の着火剤はライター不要で楽チン。最初は乾いた木屑などがあればより燃えやすく、徐々に細い薪から太い薪へと火をくべる。安定したら、あとは好きなだけ火と語り合おう♪ ここまで約1時間でできた! なお、火が強すぎると危険なので約40cm以下に。

もっとハマる!? 火遊びmore♡

上の火遊びは最も簡潔なコース。もっと時間をかけて楽しむなら、火を起こす前と後の時間をそれぞれアップグレードするのが吉。けっこうハマりますよ!

Before エンジョイコース

火ダネから作って自ら着火

火ダネから作って自ら着火!
着火剤を使わず、火打ち石などで火を起こすひと手間も楽しい。麻紐を細かくほぐしたり、木をナイフで薄く削って着火しやすくしたフェザースティックを作ったりするのにも夢中になれる。そこにファイヤースターターで火花を飛ばし、着火した時の快感ときたら!

After エンジョイコース

ケトル

火育て終わりの一杯を堪能♪
自分が育てた火でお湯を沸かせば、どこにでも売ってるインスタントコーヒーだってウマさは格別。ケトルを持参して親孝行(?)を楽しむのも、火育ての醍醐味といえるかも。ケトルを置く五徳代わりのギアがあれば、さらに楽チンにお湯を沸かすことも可能だ。

LIGHT MY FIREのスチールスカウト Trangiaのケトル0.9リットル

LIGHT MY FIREのスチールスカウト(右)
Trangiaのケトル0.9リットル(左)

右/コンパクトなファイヤースターター(≒火打ち石)。発火回数は約3000回。W2.6 × H7.5cm。2200円(ハイマウント) 左/スウェーデン発のアウトドアギアブランド、トランギアのアルミ製ケトル。190gと軽量だ。Φ15 × H8.5cm。4070円(イワタニ・プリムス)

 
※表示価格は税込み


[ビギン2025年3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

2025年3月号表紙

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あの素晴らしいソロ活天国

定価820円(税込)

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