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世代別着こなしSNAP
【L.L.Bean】100年愛される「フィールド・コート」の現在地<前編>
1924年に誕生し、2024年の現在も愛され続ける傑作「フィールド・コート」。誕生から100年後のエル・エル・ビーン好きたちはどうライフスタイルに取り入れるのだろう? 下は20代から上は60代まで、世代を超えた着こなしをSNAP!
FIELD COAT SNAP① 60代
原宿のレジェンドとフィールド・コート
「原宿キャシディ」店長
八木沢博幸さん
1956年、東京都生まれ。デザイン事務所に勤務後、洋服好きが高じて「原宿キャシディ」の前身であるミドリヤに入社。以来45年にわたって店頭での接客販売から仕入れ、ショップオリジナル商品のデザインまで手掛ける。ファッションのご意見番として業界内外を問わずファン多数。インスタグラム @cassidy_tokyo
「40年以上前、アメリカからメールオーダーで取り寄せました」
―――昔からエル・エル・ビーンの大ファンという八木沢さん。お手持ちのフィールド・コートとも長年の付き合いだと伺いました。
「この一着は僕が原宿キャシディに立ち始めた1981年に購入したものです。自分の知る限り、以前はライニング付きのタイプはなく、1979年のカタログに掲載されたのが最初だったと思います。
先輩や友人たちが従来のライニングのないモデルを愛用していたので、新発売のコレなら誰も着ていない物珍しさがあり、ちょっとしたディテールの違いも新鮮でした。ただ日本のお店では取り扱いがなく、本国からメールオーダーで取り寄せたのを憶えています」
左が八木沢さん所有の1981年モデル、右は現行品。「本来はドライクリーニング指定ですが、僕には少し大きかったので洗濯機洗い&タンブラー乾燥で縮めました。ただ予想以上に縮んで小さくなりすぎました(笑)」
―――当時はどういったコーディネートをされていましたか?
「本来、フィールド・コートはハンティング用のアイテムですが、僕はシェットランドセーターやボタンダウンシャツなどと合わせていました。厳格なルールに則る正統なトラッドスタイルより着崩すほうが好きなので、イラストレーターの小林泰彦さんが1970年代に提唱されたヘビーデューティーアイビーに感化されたような格好をしていましたね」
「昔より素材が柔らかくなり、ライニングの肌触りも向上して、袖通しもスムーズになった。ほかにも新旧での細かな違いはあるものの、基本のデザインは変わらず、着心地も動きやすさも機能性もアップデートされていますね」
―――どんなところにフィールド・コートの魅力を感じますか?
「最もクラシックなハンティングジャケットなのでアウトドアで格好いいのは当然ですが、トラッドなアイテムとも相性がよく都会にもマッチする懐の深さがありますね。
現代にはもっと高機能なアウターも少なくありませんが、機能だけが洋服の価値ではありません。デニムジャケットやレザーのライダースもそうであるように、アメリカへの憧れやロマン、ノスタルジーを掻き立ててくれる存在ですよね」
FIELD COAT SNAP② 30代
自転車キャンパーとフィールド・コート
フリーエディター
橋本慎司さん
1989年、沖縄県生まれ。男性ファッション誌『MEN’S EX』にて編集者としてのキャリアをスタートし、2024年に独立。大学時代よりアイビースタイルに傾倒し、LPレコード、北欧ヴィンテージ家具などクラシックなアイテムを嗜好する。東京から山梨のキャンプ場までランドナーで走破したことも。インスタグラム @shinji_hashimoto_
「クラシックなデザインなのに機能的なところが素敵です」
―――ランドナーというクラシックな旅用自転車でキャンプに行くのが趣味という橋本さん。その醍醐味はどんなところにあるんですか?
「日本では1970年代にブームになったランドナーは、クルマでいうところのクラシックカーみたいな立ち位置です。お世話になっているテーラーさんが乗っているのを見てカッコいいなと思い、ヴィンテージのものを手に入れました。 キャンプの際は帆布のバッグやテントを積んで走らせるので、スピードは出ないし重くて漕ぐのも大変。なのですが、服装も道具もクラシックなモノで揃えてキャンプに出かけると、現代のハイテク生活では感じることのできないロマンに浸ることができる。不便だからこそ楽しいんですよね」
「コットン生地のアウターよりかなり軽いので、荷物をできるだけ軽くしたい自転車でのキャンピングでは重宝しそうです。保温性の高い中綿なのにモコモコしないところも、ハンドル操作がしやすくていいですね」
―――クラシックなモノやトラディショナルな服装が好きな橋本さんにとって、エル・エル・ビーンはどんなブランドですか?
「学生の頃からブレザーやボタンダウンシャツなどのアイビースタイルが大好き。するとカジュアルウェアを考える際には、同じくアメリカントラディショナルの系譜にあり、ヘビーデューティアイビーの総本山とも言えるエル・エル・ビーンに自然と興味を持つようになりました。ビーンブーツも長年愛用していますし、ノルウェージャンセーターもよく着ます。 エル・エル・ビーンの服は、着る人の個性やスタイルに馴染んでくれる懐の広さがあります。だからこそ、フィールド・コート然り、多くのアイテムが名品として残っているんでしょうね」
過去のアーカイブに敬意を表しながらも、現代的なデザインを採り入れた「ジャパンエディション」ラインのフィールド・コートを着用。「ややゆったりめのフィッティングなこともあり、モダンな雰囲気で着られます」。ちなみに、アウトドアで飲むコーヒーは豆から挽く派。不便だからこそロマンがある。
―――今回、ジャパンエディションのフィールド・コートを着てみた感想を教えてください。
「ランドナー旅に合う服って、探すのがなかなか大変なんです。自転車に乗るから重くてもいけないし、かといって現代的なスポーツウェアは似合いません。その点、ジャパンエディションのフィールド・コートはまさに僕のキャンプツーリングにぴったりですね。軽量で動きやすくて暖かい。デザインはクラシックだけど、少しゆったりしたフィッティングでモダンな雰囲気もあります。懐古的すぎないところがちょうどいいですよね。 歴史あるフィールド・コートを、ロマンと実用の両方を満たしながら楽しめる、贅沢な一着だと思います」
「3DeFX+」という最先端のインサレーションを搭載。薄手ながら暖かく、朝晩が冷え込むキャンプにもぴったり。「フィールド・コートは、ヴィンテージの自転車やコットンテントでのクラシックなアウトドアスタイルと相性抜群ですね」
FIELD COAT SNAP③ 30代
ヴィンテージラバーとフィールド・コート
OVERLAP CLOTHINGディレクター
稲葉真理恵さん
1988年、静岡県生まれ。セレクトショップ「スピック&スパン」にて販売員、プレスを務めた後、2020年にスタイリストであり夫の水野遼平さんとヴィンテージウェアをメインに展開するアパレルショップ「OVERLAP CLOTHING」をスタート。SNSで発信するマニッシュなアメカジスタイルは多くの女性から支持され、インスタグラムのフォロワー数は6.9万人。@inabamarie
「いい意味で今っぽくない“ザ・クラシック”な趣が魅力です」
―――セレクトショップのプレスを経て、現在はヴィンテージショップのディレクターを務める稲葉さん。多くのモノやブランドに触れてきて、改めて感じるエル・エル・ビーンの魅力とは?
「かつてセレクトショップで働いていたときの私のワードローブは、トレンドを意識した服が中心でした。でもスタイリストをしている夫に影響され、古き良きモノの価値や、背景のあるモノに興味を持つようになったんです。100年以上の歴史をもち、アメリカのアウトドアシーンを牽引してきたエル・エル・ビーンはその最たる例。それこそ昔は何気なく着ていたけれど、多くのヴィンテージを扱うようになってから、変わらない“ザ・クラシック”の良さに気がつきました。いい意味で時流に媚びない。それがとても魅力的ですし、ずっとそうあり続けてほしいと思います」
「全体的にルーズなフィットで着こなすのが、クラシックなアイテムを垢抜けさせるポイント。さらに爽やかなマリンボーダーのラグビーシャツと、同系色のビーン・ブーツでコーディネートを引き締めました」
―――クラシックなフィールド・コートを今っぽく着こなすポイントは?
「ゆったりしすぎない縦ラインのシルエットもザ・クラシックを貫いていていいですよね。いい意味で“いなたい”というか。パンツ選びを間違えると野暮ったくもなりそうなので、今回はコートをガバッと開いて着て、ゆったりとしたフィットのボトムスを合わせました。そうすることで全体のバランスも取りやすいですし、今っぽく着こなすことができるんです」
―――今回、フィールド・コートの100周年記念モデルを着用していただきましたが、いかがでしたか?
「着れば着るほどいい感じに味が出そうだなとワクワクしました。オイルド・コットンとはいっても従来のイメージと違ってニオイやベタつきによる扱いづらさがなく、クローゼット内で他の服に影響しないのは嬉しいところ。着心地はソフトで軽いけれど耐久性もあって、毎日ガシガシ着たくなりますね」
「ベーシックなベージュやブラックもいいけれど、私はオレンジがお気に入り。スモーキーでニュアンスのある色みや衿のコーデュロイとのコンビが可愛いし、コーディネートにも気軽に取り入れられます」
「フィールド・コートには、愛用している1980年代のボート・アンド・トートが似合いますね。どちらも頑丈な作りでラフに扱ってもそれすら味に変わっていき、どんな時代も変わらず身に纏える。長い時間をともにしたいですね」
FIELD COAT SNAP④ 50代
アウトドアマイスターとフィールドコート
アウトドアコーディネーター/料理人
小雀陣二さん
1969年、東京都生まれ。数々のメディアやイベントでアウトドアの魅力を発信するコーディネーター。アラスカでのカヤック・ガイドツアーを主宰するなど、世界の大自然を舞台に活躍。焚き火料理のレシピ本も多数刊行している。2013年に神奈川県・三崎港にカフェ「雀家」をオープン。インスタグラム @junjikosuzume
「服というよりは“道具”としての安心感があります」
―――アウトドアイベントや撮影のときの道具選びからセッティング、料理までを一手に引き受けるアウトドアの達人、小雀さん。ずばりアウトドアウェアに求めるものはなんですか?
「必要な機能が備わっていて使いやすいこと、メンテナンスしながら長く使えること、機能美を感じるシンプルなデザイン。そして作り手の本気度が高いこと。それがアウトドアウェアに求める条件です。キャンプ道具といっしょですね。自分が納得できるものをちゃんと選ぶことが大事なのだと思います。昔から道具も服も質のいいものを買ってメンテナンスしながら長く使うスタイル。それこそエル・エル・ビーンのトートバッグなんて、高校生のときにアメリカ本国からメールオーダーしたものを、今もアウトドアで使っているくらいですから」
「僕にとってキャンプの醍醐味は焚き火。ダッチオーブンを火にかけている時間も至福のひとときです」という小雀さんにとって、天然素材のアウターはキャンプの必需品。
―――学生の頃からエル・エル・ビーンのアイテムを愛用しているんですね。
「少し上の兄の影響もあり、学生時代はとにかくヘビーデューティーなMade in USAモノに憧れました。なかでも「Made in U.S.A. catalog」の巻頭で取材されていたエル・エル・ビーンはやはり特別なブランドですよね。トートバッグやブーツは、当時の渋谷・原宿を歩いていた学生にとってはある種のステイタス。かつては完全にファッションとして身につけていました。アウトドアの仕事をするようになってからも、トートバッグやウェアを愛用しています。とりわけ昔から作られている定番アイテムは、僕の道具選びの基準を満たしているものが多いですね。アメリカブランドらしい質実剛健な作りに好感が持てます」
ブリティッシュ・ミラレーンのオイルド・コットンを使用したフィールド・コート。「使いやすいこと、丈夫なこと、シンプルなデザインという僕が服に求める条件を備えています」
―――今回、着用していただいたのは100周年を記念して発売されるブリティッシュ・ミラレーンのオイルド・コットンを用いたフィールド・コートです。実際に着てみた感想を教えてください。
「定番のフィールド・コートはもともと好きなアイテムですが、100周年とは驚きました! 服というよりは道具としての安心感がありますよね。何よりキャンプの醍醐味である焚き火を楽しむなら、化繊の服では心許ない。多少の火の粉が飛んできたり、枝に引っかかっても気にしなくていい天然素材のウェアがいいですよね。その点、このジャケットは頼りになります。昔からほとんど変わらないクラシックなデザインも僕好みです」
約10年乗り続けるランドクルーザーの走行距離は33万km。ラゲッジスペースには使い込んだボート・アンド・トートが。「使い込むほどに愛着が増す。そんな道具が好きなんです」
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TEL:0422-79-9131
Official Website:https://www.llbean.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/llbeanjapan/
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写真/東郷侑樹 文/いくら直幸 平野美紀子 大内隆史 編集/大内隆史