詠めば納得! アラフィフが乗るべきクルマが「ジープ」である理由
そろそろ出会いたい好きなクルマ
車と服のイイ関係を考えた結果、VESTがBESTという結論に至りました。理由は次の3つ。①袖がないから運転しやすい②脱ぎ着がラクで体温調節しやすい③今から冬まで使える着回し力が高い
残暑かつ暖冬という気候を踏まえても最良の選択じゃない? それぞれのライフスタイルと最高にマッチングするセンスのいい車選び、Let’s Begin!
人生100年時代、今乗るべきクルマってなんだ?
まだまだ登り坂の“Around50”は、
“乗るならジープ”が天命と知れ!
ライフステージに変化が訪れ、クルマにも趣味嗜好を反映させやすくなるのがこの世代。安パイなクルマに枯れるのはまだ早い!とくればオフローダーの背景を強く感じさせる、ギア感特濃なジープが選択肢に挙がるはず!
Cherokee × MITSURU YOSHIYA
デザイナー
吉屋 充さん (Age:45)
大手アパレルでメンズデザイナーとして勤務したのち、独立。洋と和を融合し、いつの日かヴィンテージになる服作りをするアパレルブランド「タンジェネット」を手掛ける。江戸川区出身のきっぷのいい江戸っ子で、現在は葉山町に在住。こよなく愛情を注ぐチワワ×ヨーキーのミックス犬姉妹の2頭とともに本誌に登場していただいたことも。
「都会顔のクラシックカーにしたくて、ブルーグレーに全塗装しました」
この取材を受けるにあたって改めて振り返ると、自分は人とカブらない、かつクラシックな魅力に惹かれる性分のようです。高円寺に住んでいた頃は足繁く古着屋に通って、掘り出した一点モノをコーディネートしたりしていました。このチェロキーは葉山に移住してから乗り換えたのですが、’80~90年代に製造されていたXJ型と呼ばれるモデルで、他にはランドクルーザーも気になっていたので、嗜好が一貫してますよね。
❶ドアウィンドウスイッチなどのツマミ部がシルバートリムのデザインで、このメカ感が絶妙にエモい。細部のディテールが感情に訴えかけてくる、この手のクラシックさに惹かれるんです。今でも駐車してクルマから離れるときについ振り返って、やっぱカッコいいなぁ~とか思っちゃいますから(笑)。
❶スイッチやハンドル類がいちいちエモい!
そんなこんなでクルマはスタイルで選ぶ派。以前はJA11という古いジムニーに乗っていて、そのジムニーを購入したショップに状態のいいXJチェロキーを探してもらったんです。なぜチェロキーなのかは高校2年生の頃まで遡ります。1学年上に免許を取ったばかりのイケてる先輩がいて、彼が乗せてくれたのが赤いXJチェロキーだったんですよ。当時のSUV、スポーツワゴンにあたるクルマで、カッコいいなぁと憧れて。その原体験が大きい。
ファッション=服だけではなく、クルマとかライフスタイル全般を含めてなのだと感じさてくれたんですよね。もちろん、当時はここまで上手に言語化できていませんでしたけど (笑)。自分のブランドの服でも、例えば❷民芸のデザインにインスパイアされた柄を取り入れたりしています。
❷日本の染織工芸に触発されたプリント
この車両自体はシルバー系だったのですが、アウトドアガチ勢ではないので、赤ではなくマットなブルーグレーに全塗装しました。海や山が近い場所に住んでいることもあり、これくらいのバランスの方が都会的なニュアンスが出せて、いいかなと。自分にとってはオフロードカーではなく、あくまでエモくカッコいいクラシックなクルマという存在ですから。
アウトドアなシチュエーションは、❸愛犬とグランピングや避暑地へとドライブするくらいでしょうか。でも旧車と呼ばれるほど旧くはないから、高速でもしっかりと走ってくれます。左ハンドルも慣れたもので、むしろ葉山の狭い道でも道路わきを走っている自転車を避けやすくて、ちょうどいいくらい。だからやっぱり古着を手に取る感覚に近いのかも。機能面に支障がないのなら、クラシックなものにこそエモさを感じる性分ですから。
❸愛犬と葉山の高原でグランピング
今買える
ジープのグランド チェロキー
のちほど解説する(ジープってこんなクルマ[年表])ワゴニアのDNAを引き継ぐSUVで、日本市場でのチェロキーの販売は終了しているが、一回り大きな高級仕様にあたるグランド チェロキーが展開中。830万円~。
Wrangler × TOMBO YAMAGUCHI
放送作家
山口トンボさん (Age:45)
多くのバラエティに関わり、YouTubeチャンネル『カジサック KAJISAC』の主要メンバーを務めるなど、キングコングの2人とは親交が深い。『オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。』等テレビ番組の構成も。黒のJLラングラーでクルマデビューし、先日左のゴビカラーに乗り換えたばかり。主な同乗者は奥様と愛犬のコロッケ。
「趣味も暮らしもファッションも、コイツに乗りはじめて人生が変わった!」
数年前までずっとクルマのない生活を送っていたんです。でも、特に不自由は感じていなくって。じゃあ何故いきなりラングラーを?と言うと、キングコングの梶原さんに『結婚したんだし、クルマでも買ったら』と背中を押していただいたから。それも『ラングラーがいいんちゃう?』と。同じタイミングで、構成を担当する『おぎやはぎのハピキャン』という番組でジープを間近に見る機会があって、コレでキャンプ行けたら最高じゃん、と思ったんですよね。決して安い買い物ではないけど、奥さんと遠出できるようになるし、と思い切りました。
ラングラーのどこに惹かれたか、ですか? それはもう、完全に見た目です(笑)。これぞ元祖オフローダー!なデザインがモロ好みで、奥さんも『カクカクしてて可愛い』と超好感触。サイズがサイズだから運転には不安があったんですけど、いざ乗ってみると視点が高いからむしろラク。
このJL世代以降のラングラーは小回り性能が向上しているそうで、意外と街乗りもイケるんですよ。とにかく乗ってて楽しいし、飽きることがありません。カスタムにも手を出してしまい、大きいものでは❶ルーフトップテントを。車種専用設計で収まりがよく、立体駐車場の高さ制限もクリアします。悲しいかなさほどキャンプに行けてないのが現実なんですけど、思い立ったらすぐ行けるギアが積まれている、というだけで満足感が高い(笑)。
❶トリップトップのテントは収まり最高
服選びも大きく影響を受けていて、ラングラーに似合うアウトドアっぽいファッションが中心になりました。街でも山でも馴染むスタイルで、かつストリートっぽいテイストが好みです。❷ゴーヘンプの服にハマっちゃって、とりわけギア感のあるもの、例えば冬は難燃素材のような❸『行こうと思えばそのままキャンプに行ける』的な服選びに。クルマ自体が動く防災と言いますか、ちょっとした家になってくれますしね。ほぼ毎日乗っているので、もはや相棒のような存在です。
❷ゴーヘンプのパンツがマイ定番に
じつを言うとこの車両は2代目で、先日まで同じ車種の黒に乗っていたんですよ。というのも、愛着が湧いてラングラーのことを色々と調べてるうちに、『ゴビカラー』という限定色のことを知るんですけど、愛犬の毛色と同じ色味ということもあって、惹かれに惹かれてしまいまして。ディーラーさんから『新古車のゴビカラーが入りました』と連絡をいただき、エイヤッと乗り換えました。我ながら沼ってますよね(笑)。とにかくコイツのおかげで毎日が楽しいですし、間違いなく人生で一番の買い物です!
❸たまのキャンプでの車上泊が至福♪
今買える
ジープのラングラー アンリミテッド
丸いヘッドライトと7スロットのグリルがアイコニックな本格オフローダー。アンリミテッドは5ドア5人乗りのモデルで、現在3ドアは展開ナシ。現行は第4世代のJL型で、先日マイナーチェンジを果たしたばかり。799万円~。
最後におさらい
ジープってこんなクルマ[年表]
[1940s]
【1941年に創業し、主に米軍の軍用車を手掛ける】
米軍から移動用車両の発注を受け、共同生産されたのが初代ジープの「ウィリス」。不整地でも移動できるよう、前後左右前4つの車輪すべてにエンジンからの動力が伝わる4輪駆動を採用。世界中に多くのフォロワーを生むことに。
[1960s]
【ラグジュアリーSUVのはしり「ワゴニア」が登場】
1963年、ラグジュアリーSUVの元祖となる「ワゴニア」を発表。乗用車風のスタイリング&快適性に4輪駆動の走りを融合させ、一般市場にも進出。4輪駆動車では初となるオートマチックトランスミッションなどを採用した。
[1980s]
【「ワゴニア」をコンパクト化した「チェロキー」が誕生】
コンパクトSUVの人気が高まることを予想し、当時のラインナップではコンパクトにあたるXJチェロキーを開発。ステーションワゴンのフォルムで、ラダーフレームでなく軽量なモノコックボディを採用。日本にも正規輸入された。
[2000s]
【初代「ウィリス」の血を引く「ラングラー」が人気に】
初代「ウィリス」は「CJ」というシリーズに引き継がれていたが、1987年よりモダン化された「ラングラー」が後継に。’97年にはエクステリアのオーセンティックさとオンロード性能をともにアップさせた第二世代に進化、大人気に。
[現在(2024年)]
【環境に優しいハイブリッドモデルも!】
2020年代に入ると、各車種に電動とガソリンとのハイブリッドになるプラグインハイブリッドモデルも投入。前面衝突警告や、前の車両を追随するアダプティブクルーズコントロールの運転支援が標準装備され、安全性能面も進化中だ。
※表示価格は税込み
[ビギン2024年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。