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“英”雄の帰還
「ホワイトハウス コックス（WHC）」がついに帰ってきた！
品質を保てないぐらいなら工場を閉じたほうがいいと、2022年の末に147年の歴史に潔く幕を引いたホワイトハウスコックス（WHC）。
その美しい去り方自体も伝説となっていましたが……、この秋、まさかの大復活を遂げるとは！ これは、長く愛せる英国製革小物の代名詞たるビッグネームがこのまま消えてしまうのはあまりにも惜しいと訴え続けた、某日本企業の情熱の賜物。
むろん単なるブランド名の継承ならこんなに騒ぎません。このご時世に、革も仕立ても完全英国生産体制を改めて整え、ビギン誌面を何度も飾った人気定番の数々が、往時の姿そのままで蘇っているんです！
深い喪失感に包まれたままだった全国の革好きの皆さん、WHCの伝説はまだまだ続きますよー!!
“英”雄の帰還①［Bridle Leather］
「正真正銘のブライドルレザー」
元は馬具用に開発された特殊皮革であるブライドルレザー。WHCは、堅牢にして使い込むほどドンドン味わいを増す、このクラシックなロウ引きレザーを主力素材としていましたが、新生WHCもその伝統はしっかり遵守。
英国の実力派タンナー、「The English Leather Company」から、ブルームと呼ばれる白い粉が吹いた極上ブライドルを仕入れて使用しています。
色バリも充実し、ダークブラウンのほか、黒、ネイビー、ダークグリーンの全4色展開。
【コインケース付き2つ折りウォレット】
ベーシックで飽きのこないデザインの魅力で、長年愛されてきた傑作財布が、細部まで忠実に蘇った。2つの札室があり、カード段とコイン室の裏に隠しポケットを装備と、見かけ以上の高い収納性も受け継ぐ。W11×H10×D2cm。6万3800円。（10月下旬発売予定）
おなじみ隠しポケットも健在
証であるブルームがしっかり出る
“英”雄の帰還②［Walsall］
「MADE IN ENGLAND一丁目一番地バーミンガム・ウォルソール産」
古くから馬具作りが盛んで、やがてタンナーや革製品の縫製工場が集中することになったバーミンガム近郊のウォルソール。WHCが長年本社工場を置いたこの英国レザーの聖地にて、新生WHCも作られています。もちろん職人の手技を多用したクラフト感ある仕立てもそっくりそのまま！
“英”雄の帰還③［Craftsmanship］
「WHC職人によるWHC」
英国マムの技が再び！ 剣先の型押しまで忠実
かつてのWHCの工場とは別のウォルソールの工場にて新生WHCは生産されていますが、元職人から製造のノウハウを細かくヒアリングし、かつ金具などのサプライヤーも紹介してもらうことで、驚くほど以前と同じクオリティを維持しています。
しかもメッシュベルトを手がけるのは、もともとWHC工場にいた職人さんなんだとか。英国のマムが愛情を込めて手編みしたアノ味まで完璧なのです。
【28/32mmメッシュベルト】
肉厚なカウハイドの一枚革を短冊状に裁ち、それを手編みして仕上げた伝統のメッシュベルト。オンオフ幅広いスタイルに馴染むことから、服飾業界人にも愛用者の多い傑作だ。それぞれ黒とダークブラウンの2色展開。28mm、32mmともに3万3000円。（9月中旬発売予定）
ウラの刻印をアップデート
WHCは多くの製品で“HANDMADE IN ENGLAND”と刻印していたが、それをメッシュベルトに刻印するのは今回が初。嬉しいアップデートだ。
金具のサプライヤーも一緒
【右】トゥモローランド ピルグリムのニット4万4000円、トゥモローランドのパンツ3万3000円、手に持ったトゥモローランド トリコのブルゾン5万5000円。以上（問）トゥモローランド、【左】トゥモローランドのシャツ2万7500円、同パンツ2万4200円。以上（問）トゥモローランド、その他スタイリスト私物
“英”雄の帰還④［No Blank］
「ブランクを感じさせない新作」
かつては定番的に展開していたのに、近年はなぜかレギュラーモデルからこぼれていたブライドルレザーのドレスベルトが、今回のWHCのリ・スタートを機に堂々の復活を遂げてくれました！
クラシックなスーツやジャケパンスタイルをビシッと引き締める1本として見逃せません。
【ブライドルレザー ドレスベルト】
表にブライドルレザー、裏にナチュラルブライドルを使用し、中間に革の芯材を仕込んだ3レイヤー構造。腰回りを格調高くまとめてくれる。高級ドレス靴との相性も抜群です。30mm幅。黒とダークブラウンの2色展開。3万5200円。（12月下旬発売予定）
ビジネスにもOKブライドルベルト
麻布テーラーのスーツ8万6900円（オーダー価格）同タイ9350円。以上（問）麻布テーラープレスルーム
“英”雄の帰還⑤［Revival］
「あの人気定番も待望復活!」
じつはWHCは工場閉鎖の際、すべての製品の金型を廃棄。
しかし新生WHCは、残された製品から型紙を新規に起こすことで、あの“3つ折り”をはじめ、日本で人気を博した定番モデルの数々を見事この世に蘇らせてくれました。この凄まじい情熱に拍手！
【2つ折りウォレット】
冒頭に紹介した財布からコイン室を取り除き、シンプルに仕上げたモデル。昔からあるモデルだが、キャッシュレス化が進み、小銭を使う機会が少なくなってきた今、改めて人気を博しそう。コイン室がない分、ポケットに収まりやすい。W11×H10×D1.5cm。全4色。5万3900円。（10月下旬発売予定）
【ロングウォレット】
スーツの内ポケットにもギリで収まるスリムなフォルムでありながら、ジップ開閉式のコイン室を備えるなど、じつは収納性もめちゃ高い長財布。ご覧の通りカード室も充実し、お洒落なレストランなどで会計時の所作をスマートに見せられる。W18.5×H9.5×D2cm。全4色。7万2600円。（10月下旬発売予定）
【3つ折りウォレット】
抜群の収納性はもちろん、無骨なブライドルとコロンとした愛嬌あるフォルムを融合させた唯一無二のスタイルの魅力で、常にブランドの人気トップの座にいた元祖デカ財布。WHCの中では極め付けにユニークなデザインのこの傑作も、完全復活。W9.5×H14×D2.5cm。全4色。6万4900円。（10月下旬発売予定）
【名刺入れ】
見開き2室構造で、マチの深いほうに自分の名刺をストック、浅いほうに相手からいただいた名刺を整理できる。外装は堅牢なブライドル、内装も破れに強いシープスキンゆえ、一度買えば買い替えの必要がなく、キャリアを重ねるとともに味わい深く育つ。W11.5×H8×D1.5cm。全4色。2万5300円。（10月下旬発売予定）
【IDホルダー】
会社から支給されるペラペラした簡素なタイプじゃ味気ないと感じる人たちの間で、根強い人気を博したブライドル製のIDホルダー。裏面には名刺や交通系カードなどを収納できるポケットも備え、ストラップは簡単に取り外すことができる。W10.5×H8.5×D0.5cm。全4色。2万9700円。（10月下旬発売予定）
【リング付きキーケース】
鍵をジャラつかせたくない人に好評を博した、3つ折りスタイルのクラシックなキーケースも堂々の復活。6個のキーフックのほか、スナップボタンで取り外し可能なキーリングを備えているため、最近の大型スマートキーも携帯可。W6.5×H11.5×D2cm。全4色。2万6400円。（10月下旬発売予定）
【キーホルダー】
U-1万円で買えるホワイトハウスコックスとして、ギフトで大人気のキーホルダーも復活。コスパの良さは変わらず。Ｗ4.5×Ｈ8×Ｄ0.5cm。全4色。6600円。（10月下旬発売予定）
※表示価格は税込み
写真／若林武志 文／吉田巌（十万馬力） スタイリング／飯塚俊／TOMOYA