“匠のアレンジ”が効いたコラボモデルを紹介！ 手がけた腕利きたちにも直撃インタビュー

夏の装いを足元から見直す！［HOT TOPIC］
気分がアガる一方、Ｔシャツにショーツなど薄味になりがちな夏の装い。となれば、キモになるのは文字通り足元ではないでしょうか？　今アツいトピックをベーシック好きに刺さるブランド＆モノから厳選！　夏の装いをさり気な～くクールに格上げしてくれるはずです。

デザイナーに意匠の妙を聞いてみた！
匠のアレンジ

いや～さすがです！　HOTなトピックには欠かせないコラボモデルですが、この春夏にも微差こそ大差な、匠のアレンジが利いた一足が登場しています。

その意匠のキモ、別注にはどんな意図があるのか？　素朴なギモンを手掛けた腕利きたちに直撃してみました！

MIZUNO for Graphpaper（ミズノ フォー グラフペーパー）
ウェーブ プロフェシー LS

2020年の第1弾のコラボモデルをアップデート。アッパーサイドをグレートーンで統一し、ソリッドな雰囲気を高めながら、グリーンとオレンジの差し色がアクセントに。インフィニティ・ウェーブのソールの歩きやすさも絶品だ。3万5200円（グラフペーパー 東京）

パーツカラーがアクセントとして効く！

スピーカーをイメージした細かなメッシュ素材

直撃インタビュー

グラフペーパーデザイナー　南 貴之さん

【ラムスのデザイン哲学を投影した全く新しい見え方をするスニーカー】
かねてからミズノのソール、「インフィニティ・ウェーブ」が気になっていました。バネのような反発性がありながら、安定性も両立。ミッドソールのスポンジを除いて加水分解せず、半永久的に履けるのも特徴です。そこでウェーブプロフェシーを使い、全く新しい見え方をするスニーカーを作りたいと思いました。このモデルはドイツのデザイナー、ディーター・ラムスの哲学「Less but Better」（より少なく、より良く）を投影し、彼が手掛けたグレートーンのスピーカーをイメージ。ミズノの担当者もラムス好きで、うまくスニーカーに落とし込めた。インパクトがありつつも、都会的に洗練されたスニーカーが作れたと思います。ラムスの作品において重要なパーツに配される、グリーンやイエローもマッチしていて、シンプルな服とのアクセントにも効果的です。

KEEN（キーン）
ユニーク ツー コンバーチブル

2016年にミタスニーカーズがユニークを別注した際は、フットベッドをコルクのプリント柄にしかできなかった。ただ技術の進歩により、コンバーチブルでは天然コルクの採用に成功！　他にブラック、ベージュ1トーンがある。1万5400円（キーン・ジャパン）

長時間履いても疲れないアーチサポート

バックストラップを前に倒してつっかけに

直撃インタビュー

ミタスニーカーズ クリエイティブ・ディレクター　国井栄之さん

【ヒール付き!?　スライドの2wayに天然コルクのフットベッドも実現】
ユニークの新作「ユニーク ツー コンバーチブル」を、インラインモデルから監修させていただきました。キーンにはユニークボットというイベントで稼働するユニーク製造ロボットがあったのですが、製造の工程上、ヒールカウンターが可動式。逆にそのギミックが気に入って、完成度を高めた仕様でリクエストしていたんですよね。ユニーク ツー コンバーチブルはそれをついに具現化し、ヒールカウンターをくるっと前方に移動させると、スライドタイプとしても履ける2way仕様。また吸汗速乾や防臭といった機能も持ち、サステナブルな天然コルクを使ったフットベッドも今までのユニークにはなかったものです。こちらのモデルは、コルクと相性のいい1トーンに仕上げてより都会的な雰囲気に。都市からアウトドアまでシームレスに活用してもらえたら嬉しいです。

ホワイトマウンテニアリング　×　ごゑもん
雲駄

オリジナルのジャカード生地は凹凸感があって奥行きを感じ、雪駄×スニーカーの目新しさに大人っぽい落ち着きをもたらしてくれる。ほかにも、よりミニマルなブラック1トーン、マイルドなベージュ調のチェックも展開。3万5200円（ホワイトマウンテ二アリング）

立体感のあるオリジナルジャガード生地

高いグリップを発揮する深い溝のアウトソール

直撃インタビュー

ホワイトマウンテニアリング デザイナー　相澤陽介さん

【雲駄のデザインと機能面に親和性を感じた】
日本の伝統と最新技術を、融合させた商品を創り出しているごゑもん。なかでも雪駄×スニーカーこと、「unda-雲駄-」のデザインと機能面に親和性を感じ、昨年からコラボレーションさせてもらっています。雲駄は伝統的な日本製の雪駄に、エアクッション入りのスニーカーソールを組み合わせていて、現代の路面でも快適に履くことができます。スニーカーソールによってデニムやワークパンツといった普段のカジュアルなパンツにも合わせやすく、斬新なデザイン性からモードに履けるのも見所ですね。今季はホワイトマウンテニアリング、オリジナルのジャカードファブリックで別注。ブラックウォッチ風にも見えるこのカラーは、雲駄の新しい和洋折衷なデザインにもうまくマッチしていると思う。スラックスやショーツとも新鮮なコーディネートが楽しめると思います。

80sの空気感を巧みにまとうオールディなシャイニーアレンジ
定番別注のEG × リーボックも見逃せない！

ENGINEERED GARMENTS × Reebok［エンジニアド ガーメンツ × リーボック］
BB 4000 Ⅱ

エンジニアド ガーメンツは1989年発売のリーボックのバスケットモデル、BB 4000 Ⅱに着目。こちらはオンコートに加えストリートでも支持が高く、そうした背景から80sユニバーシティ、ヒップホップスタイルから着想を得て、シャイニーなゴールドとシルバーにて別注。オールディだけど今の気分にも鮮烈に映える、EGならではのクラシックモデルだ。各1万7600円（エンジニアド ガーメンツ）

さりげないエンボス加工のダブルネーム

 
※表示価格は税込み

［ビギン2024年9月号の記事を再構成］スタッフクレジットは本誌をご覧ください。