やっぱり舟形が好き! でも定番は持ってるし……ならば、
【texnh(テクネ)】ジャパンブランドから紐解くシン・ボートトート(考)
かの永世定番一強だったボートトート界に、今新勢力が拡大中! 編集力に秀でたジャパンブランド「テクネ」は、この古式ゆかしいカバンをどうアレンジしたのか。デザイナーにその妙技をお聞きしました。
texnh[テクネ]
グラスボートトートL
“自然物と人工物の共存”というテーマにも沿った、異素材の組み合わせがユニーク。底面にPVC素材を配しているので、水辺でのレジャーなんかにもうってつけ。W57×H37×D20cm。2万6400円(カナル)
(texnh/テクネ)
デザイナーに直撃!
「テクネ」デザイナー
松村力弥さん
文化服装学院を卒業後、ロンドンに留学。帰国後に某国民的バッグメーカーに入社し、2006年からデザイナーを務め、数々の名作を手がける。2018年に独立し、多様な企業の製品作りに携わった後、2020年からテクネをスタート。
「グラスボートの底から海を眺めていたら もしあのトートが透明だったら、と思い立って」
お馴染みのコットンキャンバスにPVC生地を合わせることで、“透け”という要素をもたらした意欲作。「思いついたのは数年前。西表島と石垣島へ行き、底が透明なグラスボートに乗った時でした。」
「船底から美しい海を眺めていたら、クラシックなトートの底も透けて見えたら面白そうだな、と。だからモデル名もグラスボートに引っ掛けることにしたんです」。
単に2つの生地を組み合わせるのではなく、各々をコの字状にして縫い合わせているのもポイントだそう。「前後で異なる生地が外側に表出する=違う表情に見えるように工夫しています。」
「両面のアオリポケットも、クリアなPVCが外側にくる前側には見せてもいい物を、透けないキャンバス面が外側にくる後ろ側には見せたくない物をと、荷物を仕分けやすい。PVCは水に強いので、海辺などの自然でも使って欲しいですね。」
クリアなPVC生地が生む“透け”が独創的
両面にアオリポケットを備えているから仕分けもイージー
※表示価格は税込み
[ビギン2024年6月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。