Apr-15-2024

【UNITED TOKYO】トレンドも着心地もまるっとイージーに手に入る!! “イージーよく見えセットアップ”

【UNITED TOKYO】トレンドも着心地もまるっとイージーに手に入る!! “イージーよく見えセットアップ”

ブランドを代表する、あの定番品って何がすごいの?それを探るべく、日本の北から南まで駆けずり回って工場取材。そこには長く売れる理由がありました!

日本中を駆け抜けて取材しました
“突撃、定番品生誕工房”[新潟編]

ジャパンメイドを強みに快進撃を続ける「ユナイテッド トーキョー」ですが、なかでも強さを見せつけているのが、機能性セットアップ。素材やデザインを変えながら毎回リピートされる鉄板アイテムで、今季も『ドライカルゼ』のセットアップが新登場。

ドライカルゼとは、立体的な畝を持つ伸縮性に優れたポリエステル素材の生地。手触り爽やかで、まさに春夏に最適なセットアップと早くも好評です。そこで強さの理由を探るべく、我々取材班はジャケットを手掛ける工場「えふ」を訪ねて一路、新潟県長岡市へ。

従業員数約60名と少数精鋭の布陣。多品種少量生産が常のアパレルブランドの仕事を数多く手掛けてきたとあって、クセのある素材への対応力がハンパないと評判。ドライカルゼも伸縮性に富むがゆえに裁断が難しい生地。裁断の際に生地がズレがちだからです。

これを解消すべく“二度裁ち”をしていますと、工場長の目黒良明さん(後述)は次のように説明してくれました。 「ドライカルゼの場合、生地に裁断のガイドとなる裁ち切り線を2本引いています。まず外側の線に沿って大まかに粗裁ちをし、次いで生地に熱を加えて適度に収縮させます。収縮により生地が安定したところで、内側の裁ち切り線に沿って正裁ちを行うわけです」

生地本来のポテンシャルを最大限引き出す見事な対応力! 豊かな経験を持つ「えふ」ならではの仕事といえるかも……と感心しながら。(本記事内「岩手編」へ続く)

特殊生地を操り見て美しく着て心地よく

UNITED TOKYO ユナイテッド トーキョー DRY KERSEY リラックスジャケット

UNITED TOKYO ユナイテッド トーキョー DRY KERSEY カラー
右/BLACK、左/GREY BEIGE

UNITED TOKYO[ユナイテッド トーキョー]
DRY KERSEY リラックスジャケット

防シワ性とストレッチ性を兼備、着心地快適な新素材採用のジャケット。裏地のない清涼感満点のボックス型。手洗いが可能。ブルーグレー、ブラック、グレーベージュの3色展開。ジャケット2万9700円(トウキョウベース)

[ジャケット]を作っているのは……
少数精鋭のオールジャンルメーカー「えふ」
 

少数精鋭のオールジャンルメーカー「えふ」

 
1987年、新潟県長岡市に創業。従業員数約60名。少数精鋭の利点を活かして、縫製と中間アイロンの両職人をペアにした布陣を敷き、品質と効率を高めている。

「少数精鋭ゆえに強みを最大限活かしています」

Profile
代表取締役 佐藤一義さん

代表取締役 佐藤一義さん

工場長 目黒良明さん

工場長 目黒良明さん

よく伸び生地の裁断は縮ませて二度裁ち!

よく伸び生地の裁断は縮ませて二度裁ち!

よく伸びる生地は、まず手持ちの裁断機で粗断ち(左写真)を行った後、熱を加えて収縮させ生地が安定したところで、正裁ち(右写真)を行う。

“パーツもきれい”のための中間アイロンがカギ

パーツもきれい”のための中間アイロンがカギ

縫製と中間アイロンの両職人がタッグを組む。縫製課程で生じたシワを消すことで、次の作業をしやすくするのが中間アイロンの主な目的。中間アイロン自体は珍しくないが、隣り合わせで作業するのは珍しい。結果的に精度の高い縫製が可能となる。

工房「えふ」ギャラリー

日本中を駆け抜けて取材しました
“突撃、定番品生誕工房”[岩手編]

取材班は次の目的地である岩手県遠野市へ。我々を迎えてくれたのは、ドライカルゼのパンツを手掛ける「岩手アパレル」。

工場に入ってまず目に付いたのは、縫製途中のパンツがハンガーに吊られてセクションからセクションへスルスルッと移動する様子。ハンガーシステムといって、縫製の各工程をスムーズに繋ぐための設備なんだとか。

専用ハンガーに吊られるパンツ
専用ハンガーに吊られてパンツが回る~~

今では導入している工場も少ないレアな設備ですと専務の阿部哲也さん(後述)は言います。いやいや、レアといえば「岩手アパレル」自体がじつは激レア。なにしろ日本で数少ないスラックス専業メーカーなんですから!

半世紀近くもパンツ作りに特化してきただけあって技術力はピカイチ。特にパンツの顔である“前立て飾り”、いわゆるファスナー周りの仕上がりの綺麗さは、右に出るものがいないほど。凄腕を見込んでメゾン系のアパレルブランドからも依頼が続々。「ですが、2万円のパンツも10万円のパンツも同じラインで製造しています。技術的には10万円のクオリティで2万円のパンツを作っているわけです」

パンツ専業メーカーの矜持を感じます。ジャケットもパンツも妥協を許さない国内メーカーが手掛けているから、ハイレベルな仕上がりなんですね。こりゃ何度もリピートされるわけだわ♪

細かいところにこだわり抜いた長~く穿ける一本

UNITED TOKYO ユナイテッド トーキョー DRY KERSEY テーパードパンツ

UNITED TOKYO ユナイテッド トーキョー DRY KERSEY カラー
右/BLACK、左/GREY BEIGE

UNITED TOKYO[ユナイテッド トーキョー]
DRY KERSEY テーパードパンツ

防シワ性とストレッチ性を兼備、着心地快適な新素材採用のパンツ。パンツは先細のテーパード型。手洗いが可能。ブルーグレー、ブラック、グレーベージュの3色展開。パンツ1万7600円(トウキョウベース)

[パンツ]を作っているのは……
全国でも稀な“スラックス専業”「岩手アパレル」
 

 
1976年、岩手県遠野市に創業。国内では数少ないスラックス専業メーカー。従業員数113名。余談ですが岩手は冷麺が有名だけど、遠野はジンギスカンが名物♪

「専業だからここまで追い込めるんです!」

Profile
取締役製造部長 佐々木光紀さん

取締役製造部長 佐々木光紀さん

代表取締役専務 阿部哲也さん

代表取締役専務 阿部哲也さん

常務取締役 萩野健治さん

常務取締役 萩野健治さん

便利な縦長ベルトループは特注仕様でここだけ

便利な縦長ベルトループは特注仕様でここだけ

一般的なパンツに比べ1.5cmも長い「ドライカルゼ」のベルトループ。特殊なディテールにも完璧に対応!

パンツの顔・前立て飾りは“目立たないようにしっかり”が難しい

パンツの顔・前立て飾りは“目立たないようにしっかり”が難しい

パンツの顔と呼ばれるファスナー周りも見事な仕上がり。最も技術力が問われる工程で、前任者が勇退した際、後任に指名された現担当者は最初「自分には無理」と落涙したほど。

工房「岩手アパレル」ギャラリー

 
※表示価格は税込み


[ビギン2024年5月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

Begin 2024年5月号

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〇(マル秘)MADE in JAPAN大捜査

定価820円(税込)

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