Mar-02-2024

現代の巨匠の映えすぎポータブルライト“マドコ”

Ambientec アンビエンテックのマドコ

欲しいモノ大全「デザイナーズ日用品」
部屋の模様替えに、新生活の始まるこの季節はベストシーズン。いっちょ素敵なインテリアを新調したいところです。 が、物価高が続く昨今、“大物”に手を出すのはなかなか勇気のいる話……。そこでビギンはコスパの最大化を考えました。 インテリアのプロ、ジョー スズキさんをアドバイザーに迎え、ツウのみぞ知る裏話とともに、間違いのない理由をみっちり解説します!

ビギンと一緒に語れる日用品を選びました!

インテリアの巨匠 ジョー スズキ氏
インテリアの巨匠 ジョー スズキ氏

国際的な金融機関での勤務を経て、デザイン・文筆の世界へ。10余年の海外生活経験をもち、その独特の視点には定評が。著書に『名作家具のヒミツ』(エクスナレッジ)等があり。(写真:田中良和)

米国経済紙が選んだ3大デザイナーの一人、エリーザ・オッシノ

Profile
エリーザ・オッシノ

from Italy

Elisa Ossino

シチリア生まれ。ミラノ工科大学を卒業し、建築家・インテリアデザイナーへ。2006年に自身のスタジオを設立する。WSJ紙では、トップインテリアスタイリスト3傑の1人と称された。

雰囲気ある部屋づくりに欠かせないのが、オシャレ照明。なかでも昨今進化が著しいポータブルライトは、あればリビングに寝室にベランダに大活躍するとあって、活用しない選択肢はありません。

そこで選ぶべきが、権威ある賞を数々受賞しているイタリアの気鋭デザイナー、エリーザ・オッシノ氏発案の、その名も「マドコ」!

なんでもエリーザさんの娘が丸顔で、ネーミングについてはそのコをイメージした──てな裏話はさておき、まん丸なカタチといい、360度ぐるっと回る機構といい、映えまくる色遣いといい、随所が思わず目を惹く新鮮さに満ちているでしょう?

水中ライトの開発技術を有する照明ブランド、アンビエンテックのプロダクトだけあって、お風呂場もOKな汎用性の高さも頭1つ抜けたポイントです。

「ポータブルライトというと機能重視か復刻モノばかりのなか、先進の機能と斬新なデザインを備えたマドコは希有な存在。空間が和む造形に、現代の空気を感じます」とはジョーさんの談。不朽の名作……に将来なりうる知る人ぞ知る逸品ってところも、イイじゃない。

春の模様替え。現実的に考えた“デザイナーズ日用品”
映えるライトは……マドコ、君に決めた!

Ambientec アンビエンテックのマドコ

Ambientec[アンビエンテック]
マドコ

食物にちなんだカラーが揃う、陽気なポータブルライト。レッドはちょ~っとモンスターボールに見える(笑)!? でもこう見えてIP66相当(豪雨もへっちゃら)の防塵防水性能を誇る。4段階の調光に対応。USB-C充電。最大約200時間点灯。φ14×30.5cm。各3万9600円(センプレ)

ジョー氏が教える
裏話で語る“デザイナー日用品”3選

①フィヨルドを模した……ともいわれますがフィンランドにはフィヨルドはありません!

Profile
Alvar Aalto

Alvar Aalto(1898-1976)

iittala イッタラのアアルト ベース

イッタラのアアルト ベース 251mm

「前衛すぎて最初は理解されず、お披露目会の土産に貰った記念品を電車の窓から放った評論家もいた」というガラスベースの傑作。アアルトの父は測量技師で、「等高線にヒントを得た」造形説に説得力あり。3万800円。W15.5×H25.1cm(イッタラ 表参道ストア)

②ル・コルビュジエの終の棲家、カップ・マルタンの休暇小屋に置いた“必要十分”の箱

Profile
Le Corbusier

Le Corbusier(1887-1965)

Cassina カッシーナのLC14 タブレ カバノン

カッシーナのLC14 タブレ カバノン

晩年を過ごした南仏の小屋に置かれた、椅子にもテーブルにもなる万能の“箱”。「人間工学を散々追求した彼の辿り付いた先が、こうも必要十分な造形だったというのは示唆的ですよね」。W43×D26.5×H43cm。15万8400円。(カッシーナ イクスシー青山本店)

Cassina カッシーナのLC14 タブレ カバノン

③自身が設計したホテルに置くためにデザイン。じつは高評価なヤコブセン第3のチェア

Profile
Arne Jacobsen

Arne Jacobsen(1902-1971)

Fritz Hansen フリッツ・ハンセンのドロップチェア

フリッツ・ハンセンのドロップチェア

1958年にデザインされ、50年以上を経た2014年にマスプロダクトとして復刻された椅子。雫型の個性的造形だが、座りやすさも評判だ。「背中からの見映えもイイ。ヤコブセンの椅子の中では、僕はこれが好き」。W45.5×D54.5×H88.5(SH46)cm。5万5880円(フリッツ・ハンセン東京)

※表示価格は税込み


[ビギン2024年4月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

Begin 2024年4月号

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定価820円(税込)

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