米軍のジャケットをフレンチナイズした“ノルマンディ上陸作戦”

モダナイズが巧みすぎる軍師に訊いた［ジャパンミリタリーの最前線］
昔カタギのミリタリーをそのまま令和で着こなすのはチと不似合い。巧みなアレンジ力で今にアジャストしたジャパミリこそ着る価値あり！　ってことでデザイナーという名の軍師たちに、古さを取っ払うための計略をお聞きしました。

デザイナーという名の軍師に訊きました

Profile

モヒート デザイナー

山下祐文さん

原宿の伝説的アメカジショップ、プロペラでプレス兼バイヤーとして活躍。2010年に文豪ヘミングウェイをオマージュした“道具としての服”を作り出す、モヒートをスタート。

［MOJITO］素材で攻略

なんとかのヘミングウェイは、ノルマンディ上陸作戦を写真家ロバート・キャパとともに、輸送船からリアルタイムで観戦していたそうな。

「その時キャパが着ていたM-1943フィールドジャケットをオマージュし、そのライニングをデザインソースにして2015年に製作したのが、“キャパ ジャケット”です。今作はそれをベースに、アーチ米村屋さんのリクエストによってアレンジを加えた渾身作。」

「表地を馬布から固く密に織られたコットングログラン素材に衣替えしつつ、中わたも省略してボリュームを抑え、色も同店が得意とするフレンチワークに見られるブラックにすることで、スマートな印象にブラッシュアップしています」。

アメリカとフランスが手を組んで生まれた、フレンチナイズした米軍ジャケット。連合軍とフランスが手を組んだ、件の作戦とシンクロしません!?

MOJITO［モヒート］
arch米村屋別注 キャパ ジャケット

札幌の人気ショップのリクエストによって誕生。横方向に畝のある厚手のコットングログラン素材は、ハリと艶やかな光沢が特徴。全体をブラックで統一することで軍物感を絶妙にアク抜き。7万4800円（アーチ米村屋）

重厚感と高級感に満ちたコットングログラン素材

※表示価格は税込み

［ビギン2024年1月号の記事を再構成］スタッフクレジットは本誌をご覧ください。