両極的な進化! ウールリッチの“厚”バッファローとフィルソンの“薄”バッファロー
“厚”と“薄”
ハンティングの傑作がより着やすいバランスに
秋口のワードローブに欠かせない男の骨太アウターといえば、バッファローチェックが特徴的なフィルソンのマッキノークルーザーとウールリッチのオーバーシャツ。
どちらも中厚手のウールボディとその赤×黒のクラシックな配色で傑作の座に君臨する、いわば2代巨頭と言えるでしょう。それが今回両極的な進化を遂げた! それが“厚”と“薄”というわけです。
バッファローチェックの元祖であるウールリッチから登場したのは、誕生当時“バッファローブレイド”と呼ばれていたハンター同士の誤射を防ぐための鮮やかなチェックを、都会的でスマートなブルー基調のチェックに変更した一着。
昨年登場し売れに売れたダウン入りのオーバーシャツにのせ、元祖から“厚”みは増しながらもルックスは至極スマートな、新傑作が生まれたというわけです。
一方のフィルソンはというと、チェックじゃないじゃん!と侮るなかれ。じつは、大定番マッキノークルーザーの原型となったジャケットが特許を取得した当時、採用されていたのは“薄”いウールサージでした。
USフォレストサービスの制服としても着られた記録が残っているほど背景は骨太そのもの! 13オンスのウールサージは、アウターとしてはもちろんインナーとしてもイケる、絶妙な薄さへの進化といえるでしょう。
今季対局的な進化を遂げた、バッファローチェックの2代巨頭。より長く着られる“厚”バッファロー、より幅広く着られる“薄”バッファロー、どちらも新傑作にふさわしい進化と言えます!
真冬に着たい傑作アレンジがさらに街向きに
[深掘り!!]傑作意匠“バッファローブレイド”がブルー基調なだけでこんなに大人
WOOLRICH[ウールリッチ]
アラスカン ウール チェックオーバーシャツ
外装にはイタリア製リサイクルウールを混紡したメルトンを採用しつつ、裏へダウンを封入。さらりと防寒性を高めた人気作に、新色のブルーバッファローが仲間入り。クールな青もオツでしょ? 7万400円(ウールリッチ 二子玉川店)
裏ダウン&程よい厚みで着ぶくれ感ナシ
名作のプロトはじつはこんなに着やすかった!
[深掘り!!]1914年特許取得時の佇まいがかえって今新鮮なんです
FILSON[フィルソン]
フォレスティクロス クルーザー
1910年代に誕生した名作、マッキノークルーザーの原型を、当時の仕様であるウールサージで復刻。ワーカーから“アラスカンタキシード”と称され、愛された逸話に相応しい、品のよさが薫る一着だ。7万9200円(アウターリミッツ)
※表示価格は税込み
[ビギン2023年11月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。