「独特な迷彩パターンを湛える北欧版ECWCSです」

スウェーデン軍のシェルジャケット
TEACHER：camps オーナー 山口貴士さん

古着全体の熱が高まる昨今、並み居る人気ジャンルをおさえて人気が垂直上昇してるのが、ユーロミリタリー。不動の定番である米軍モノとは趣の異なる、鮮度ムンムンのデザインが服好きに大ウケ。とくにスウェーデン軍のギアは、需要と供給のバランスが完全に崩れ、年々価格が跳ね上がってるんです。

「その象徴的アイテムのひとつがこのジャケット。見た瞬間に元ネタを見抜くミリタリー好きも多いかもしれませんが、ズバリご想像の通り。これはかの米軍考案の重ね着システム“ECWCS”の名作“ゴアテックスパーカ”のスウェーデン版なんです！」。

ゴアこそ使われてないものの、同じような防水透湿性を備えているそう。ですが、「売れてる理由は正直、機能より見た目（苦笑）。最初期のゴアパをベースにしつつも、この幾何学的な模様を連ねて構成されたスウェーデン軍特有のスカンジナビアカモのおかげで、めちゃくちゃ洒脱に見えるんですよね。コテコテの軍モノが苦手な人にもオススメです」

スウェーデン軍のシェルジャケット

米軍の傑作ギア、通称“ゴアパ”のなかでもとくに通好みな、最初期モデルのデザインを完全トレース。にもかかわらずモダンに見えるのは、スカンジナビアカモのおかげ。すでに市場では枯渇ぎみだが、同店では50着近く確保してるそう！　3万6300円（camps）

軍用ギアの証である納入時のタグ付き

ゴアじゃないけど防水透湿性能◎

［シックなオール黒も買い!?］本家にはない!? 希少性はピカイチ

本家たる米国のゴアパの最初期モデルには黒無地は展開されていなかった可能性大。とすると幻のブラックゴアパとして今後プレ値化確定かも。純粋に見た目も男前だし、カモよりも難易度が低めなのでビギナーにもうってつけ。3万6300円（camps）

※表示価格は税込み

［ビギン2022年1月号の記事を再構成］写真／上野 敦（プルミエジュアン）　文／黒澤正人