特集・連載
“通しか知らない”をサクッと学ぶ[10minutes ヴィンテージ]
「色も形もフランスらしくてコスパにも優れたオールドデュラレックスはマル得です」
10minutes VINTAGE ヴィンテージ=難しい? ノンノンノン♪ 通しか知らない名品も、目印を頼ればビギナーでも簡単に発掘できちゃうんです。その道のプロが、目指すべきターゲットと、その判別テクをサクッとレクチャー。10分後はあなたもヴィンテージ通! この記事は特集・連載「10minutes VINTAGE」#15です。
カラーデュラレックス
TEACHER:レラレラル 代表 栗山治子さん
ヴィンテージの世界は、何も服やシューズだけに限った話じゃありません。食器類にだって、当然知られざる銘品が存在しています。その筆頭が、ご存じデュラレックスでしょう。
えっ、ヴィンテージなんてあるの!? な〜んて驚いちゃったピカルディ一択のあなた……カラーデュラレックスを知らなきゃモノ好き失格ですよ!
「デュラレックスが創業したのは1945年。75年もの歴史があるので、当然ヴィンテージにカテゴライズされる製品もあります。まず’50〜’60年代に作られた製品は、オールドデュラレックスと呼ばれ、ヴィンテージ市場でも常に人気の的。なんですが、そのなかでも通がピンポイントで狙いを定めているのが、カラーデュラレックスと呼ばれるシリーズなんです」。
ピカルディに代表される、半透明の強化ガラス製品のイメージが強いデュラレックスにあって、このシリーズは色合いが超ビビッド♪
「’50年代に少量しか生産されていなかったといわれる稀少なシリーズ。透明なガラスの表面にだけ色付けしていて、これが見るからにフランスの薫りムンムン。専門業者が集う骨董市でも年に数回しかお目にかかれないので、見つけたら迷わず入手しておくのがオススメです!」
思い浮かぶのはこのピカルディでしょ?
デュラレックスのカップ&ソーサー
ど〜です、この美発色! パッと見デュラレックスだなんて全然気付かなかったでしょ!? でもよくよく考えれば、もともとフランスはカラーリングセンス抜群のお国柄。ってことは、むしろこっちのほうが正統かも? カップ/約Φ9.3×H5cm。ソーサー/約Φ13.5cm。セットで2000円(レラレラル)
底面にはバッチリDURALEXの刻印あり
オールドデュラレックスのプレートもclean&cool!!
ピカルディの人気が高すぎてデュラレックス=タンブラーというイメージが強いけど、実はプレート類も大充実。繊細な細工入り&美発色のガラスプレートは、見るからに上がる~⤴
ディナープレート
これデュラレックスだよなんて話のネタにも◎
立体模様がすこぶるエレガント! ’60年代のフランス製。こちらは嬉しいデッドストック。約Φ23.2cm。1500円(レラレラル)
フリルプレート
こっちは一転フレンチポップなカワイイ系
カラーデュラレックスと同じ’50年代に作られたカラーデュラレックスのプレート。ミルキーな色合いがsoキュート♡ 約Φ19cm。1000円(レラレラル)
むか〜し日本では“ジュラレックス”と呼ばれてた?
40〜50年前は贈答品のド定番でした
デュラレックスは’60年代に入って日本にも大量に輸入されるようになり、気の利いたギフトの定番として大人気だったんですが、実は当時は“デュ”じゃなく“ジュ”ラレックスと呼ばれていたそう。粘り強く探せば、ジュラレックスという名のお宝に出会えるかも。
レラレラル 代表
栗山治子さん
アメリカ&欧州のレトロ雑貨を幅広く揃える人気ショップの店主。目利きを発揮して、お値打ちものの食器類も自らバイイング。
[ビギン2020年06月号の記事を再構成]写真/上野 敦(プルミエジュアン) 文/黒澤正人 イラスト/TOMOYA