特集・連載
ダッチオーブンレシピFILE 豚肉とジャガイモのロースト
入れるだけ~♪のダッチオーブンレシピ 今さら料理なんて無理無理。な~んて人ほど一度使えば絶対ハマるダッチオーブン。なんせ面倒な手間は一切ナシ。材料を鍋にブチ込んじゃえば、あとは鍋が勝手に美味し~く仕上げてくれるんですから! この記事は特集・連載「入れるだけ~♪のダッチオーブンレシピ」#04です。
今さら料理なんて無理無理。な~んて人ほど一度使えば絶対ハマるダッチオーブン。なんせ面倒な手間は一切ナシ。材料を鍋にブチ込んじゃえば、あとは鍋が勝手に美味し~く仕上げてくれるんですから! 小雀流簡単レシピに倣って作れば誰でも即プロ級の腕前に。食卓でもアウトドアでもヒーロー確実!!
短時間でジューシーに仕上がる! これぞダッチオーブンの登竜門
豚肉とジャガイモのロースト
蓋を開けた瞬間、思わずニンマリ。どこでも買える材料でサクッと作れるくせして、食卓が一発で豪華になる“手抜きに見えない手抜き料理”の代表がこちら。コツといえば常温に戻した肉にあらかじめ塩をすることくらい? 火加減1回、わずか20分弱のローストで、旨みたっぷり、肉汁ジュワワ~。ビストロ級の料理ができちゃいますよ♪
調理前
材料
・豚肩ロース 500g
・ジャガイモ 大1個
・ニンニク 1片
・生ローズマリー 数本
・塩・ブラックペッパー各適量
1UP テクニック
ローズマリーが豚肉の旨みを最大限引き出してくれます
ローズマリーの爽やかなほろ苦さは、豚肉の香り付けに最適で、臭み消しにも効果テキメン。できれば香り高い生葉を使いたいところ。
作り方
1.豚肉とジャガイモを一口大に切り、まんべんなく塩をふる。
2.ダッチオーブンに底網を敷き、上の材料を並べて、潰したニンニクを加え、ローズマリーをのせて強火で3分ほど蒸し焼きに。
3.さらに中火で15分ほど蒸し焼きにしたら出来上がり! 最後にブラックペッパーをお好みで。レモンを絞っても美味。
【POINT】あらかじめ塩をして、下味をつけておく
できあがり!
教えてくれたのはこの人!
小雀 陣二さん今回ダッチオーブン料理を教えてくれたのは、アウトドア料理人で、アウトドアコーディネーターの小雀陣二さん。三浦半島の三崎港近くでカフェ「雀家」を営む。著書も多数。
カフェ「雀家」
神奈川県三浦市三崎3-6-11
☎046-895-3075
※基本的に土・日・月曜の午後のみ営業。不定休につき、Facebookページで事前確認を。
使ったのはこれ!
ロッジのサービング・ポット
Lodge Surving Pot
ダッチオーブンの本場、米国のNo.1メーカー。5mm厚の鋳鉄がもたらす蓄熱性はそのまま、コンパクトな本品は日常使いに最適。内径20×高さ7.1cm。7300円。
(問)エイアンドエフ
☎03-3209-7575
熱した鉄を型に流して作る伝統的な鋳鉄製
底網も用意しとこう!
鍋底に敷く底網はロースト料理に欠かせない。ホームセンターやネットでも手に入るので、手持ちの鍋に合うサイズを用意しておくと便利。ちなみに、アルミホイルでも代用可。
蓋裏の突起に秘密あり!
食材の旨みを吸った蒸気が液化し、突起を伝って食材に降り注ぐ。つまりは、煮汁をスプーンですくって食材にかけるベイスティングを勝手にしてくれるってワケ。これも旨さの秘訣なのだ。
鉄鍋の中ではこんなことが起こっているのだ
【1】食材から水分が滲み出る
これが鉄鍋のカラクリだ! まず加熱すると、食材から水分が出る。塩をした肉からも浸透圧でたくさんの水分が。
【2】蒸気が鍋の中に充満する
水分が蒸気になって鍋の中に充満してくる。蓋が重く、とても密閉性が高いので、蒸気はほとんど外に漏れない。
【3】突起から旨みが降り注ぐ
旨みを含んだこの蒸気は液化し、蓋裏の突起を伝って雨のように降り注ぐことで、食材に旨みを閉じ込める。
【4】圧力で食材が柔らかく
蒸気が円を描くように対流し、鍋の中に圧力がかかる。この効果によって硬い肉でも柔らか~く仕上がるのだ。
【5】火を止めても余熱調理
蓄熱性が高いため、火を止めても余熱調理が続く。蓋を開けるときは、突起に付いた水滴も鍋の中に落とすこと。
[ビギン2018年3月号の記事を再構成]
写真/北生康介 文/間中美希子 礒村真介 イラスト/TOMOYA