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30年経っても・・・やっぱりKAVUがLOVEな理由【ヒストリー編】
海にも山にも湖にも囲まれる、米国ワシントン州シアトル。この自然と調和する都市でカブーが創業したのは1993年。今年でちょうど30周年を迎えます。その間、米国のみならず世界中で生活様式が一変したのは周知の通り。ですが驚くことにカブーのブランド像は少しも変わっていません。自然を愛し、楽もうとする心も、そのマインドをそのまま製品に落とし込む姿勢も。同社が変わらずに愛され続ける理由は、そうした30年間かけて醸成したブレない“カブーらしさ”に起因しているのではないでしょうか。ではその“らしさ”の源泉とは何か。そしてそれをどうやって維持し続けているのか。創業者のベイリー・バーさんに、カブーの“これまで”と“これから”をお聞きして、その一端に迫ります。
【KAVUが♡な理由①】
創業者であるベイリーさんが
カブーの一番のファンだから!!!
そもそもカブーはいかにして誕生したのか。その経緯は創業者ベイリー・バーさんの生い立ちに関係しています。ベイリーさんが生まれ育ったのは、米国ワシントン州北西部に浮かぶ自然豊かな島、サンワンアイランド。漁師だった父の影響もあって、ベイリーさんにとって釣りは幼少の頃から生活の一部。若干17歳の時には、父親の勧めで漁船を購入し、漁業許可を得てアラスカでサーモンを釣るための会社「ブリストル・ベイ・ボート」を経営し、不眠不休で働いていたそうです。カブーの代名詞であり、不朽の名ギアとして名高い「ストラップキャップ」は、まさにその最中に発案されました。
「当時はアラスカのベーリング海でシャケ漁をしていたんだけど、一度出航すると補給で港に立ち寄るまで、だいたい4週間くらいは海に出たまま。船上では強い日差しから頭部や目を守るために、帽子やサンバイザーを着用するのが常だったんだけど、ブリストル湾の気象条件はとても過酷だったから、普通のメッシュキャップなんかだと強風で飛んでいってしまう。頑丈で水にも浮き、強い日差しと照り返しから目を守ってくれて、船上での作業中でも強風に飛ばされにくい……。そんな万能なキャップを作れば絶対役に立つと思ったんだ」。詳細は次項に譲りますが、こうして発案したストラップキャップを製品化するため、1993年にカブー社を設立。以来この名作キャップを筆頭に、アウトドア由来の機能を盛り込んだ名品を数多く開発し、今では世界的ブランドへと飛躍しました。
「ただどれだけ時が経ってもポリシーは変わらないね。とにかく“楽しむこと”。これが今も昔も自分にとって一番重要な事なんだ」。ベイリーさんのそうした人生哲学は、まさにKAVUというブランド名に集約されています。「KAVUというのは“限りなく視界良好”を意味する航空用語、“Clear Above Visibility Unlimited”の、最初の“C”を“K”に変えた造語。“BUSY LIVIN’ HAVE A KAVU DAY!”。つまり自分にとっては今でも“精一杯生きて、カブーな日々を楽しむ”ことが最高にハッピーなんだよ」。そう嬉々として、今なお現役で活躍し続ける理由を明かしてくれたベイリーさん。
「やっぱり自分にとっては、物作りを通してスタッフやユーザーと触れ合うことが何より楽しい。30年経った今でも僕が一番のカブーファンなのかもしれないね(笑)」。企業が成熟したら売却することが多い米国においては、そもそも創業者が生涯現役を貫くこと自体が稀なこと。シアトルにある本社の社員もわずか20名弱ですが、これも「楽しいアイデアを共有できるのは20人くらいがベスト」という経験に基づいた理念なんです。「彼らがハッピーになれる給料を支払うことができれば、それ以上大きく利益を増やす必要はない。だからこそ気負わずに楽しみ続けられているのかもしれないね」。本社にはこの想いに共感する、10年〜20年選手のスタッフたちがゴロゴロ。これも米国では異例なことですが、それもカブーが“らしさ”を損ねない、ひいてはファンが減らないことにも通じているのかもしれません。
【KAVUが♡な理由②】
MADE IN シアトルを
未だに貫いているから!
ブランドの核に据える製品を今なお地元シアトルで製作し続けているのも、カブーが物好きからリスペクトされる理由のひとつ。「初めてストラップキャップを作ったときのことは、今でも鮮明に覚えているよ。シアトル中の縫製工場にスケッチを見せながら相談したんだけど、誰もやってくれなかった(苦笑)。当時はこんなユニークなキャップどこも作ってなかったからね」。
散々作り手を探し回って、出会ったのが当時カンボジアからシアトルに移住して間もない縫製職人のサック・ホーンさんだったそう。「当時彼はまだ英語が上手に話せなかったんだけど、腕は一流だった。スケッチや身振り手振りを交えてイメージを伝えると、すぐにベースボールキャップをベースにして、ウェビングテープを縫い付けたプロトタイプを作ってくれたんだ。現在は引退してしまったけれど、工場は彼の息子が後を継いで、変わらずにカブー製品の縫製を担ってくれているよ」。
サックさんが作ったプロトを元に改良を重ね、晴れて完成したのが代表作のストラップキャップ。同作は船上でも風に飛ばされないようにと、アジャスタブルウェビングテープを備えて片手で簡単にサイズ調節できるように設計しているのが特徴。肉厚堅牢な10オンスのオーガニックコットンキャンバス生地のおかげで、使い込んで自分色に育てる楽しみが堪能できるのも、名作たる所以です。
「アイコンのウェビングベルトも、創業時から変わらずに米国内で調達しているんだ。僕が知る限りでは、米国でジャカード織りのウェビングテープを作ってる会社は、今ではもう1〜2社だけ。貴重な存在だよ」。他にも万が一落としても水に浮くように、ツバの芯材にプラスチックとポリウレタンを使っていたり、照り返しから目を守れるように裏側を黒くしたり、独創的なアイデアが多数盛り込まれていますが、その分作るのは至難の業だったそう。「製品化できたのはサックのおかげ。この名品が96年のアトランタ五輪で米国のカヌー&カヤックチームの公式ライセンス製品に選ばれたことで、知名度は飛躍的に高まった。おかげでスローシャツやチリワックショーツみたいな、自分が“あったらいいな”と思う製品も少しづつ開発していくことができたんだ」。
そうベイリーさんが回想する通り、この2つのアイテムもまた、ストラップキャップと並んでカブーの黎明期から開発され、今では顔役となっているアイテムたち。どちらも今なおシアトルで作られている、定番中の定番です。
「スローシャツは漁の最中にボタンが網に引っかからないようにと考案した、ハーフジップタイプのシャツ。名前の由来はいたって簡単で、“ガバッと羽織れて、サッと脱ぎ捨てられる=スローできるから(笑)」。どれだけ激しく動いてもストレスを感じない変則ラグランや、強風を防ぐフロントの比翼仕立て、頑強な10オンスのコットンキャンバス生地などなど、海でのアクティビティにも耐えうるスペックを誇っていますが、レイヤードしやすく、定番物好きの間では洒落着としても浸透しています。
一方チリワックショーツは、「ワシントン州のカナダ側にあるカヤックのメッカ、チリワック川が名前の由来」とのこと。左右に特大ポケットを備えているほか、マジックテープ付きの右尻ポケに、さらに内ポケを設けるなど、とにかく収納力が豊富。ストラップキャップやスローシャツと同じく、10オンスのオーガニックコットンキャンバス生地が使われているため、耐久性に優れ、幅広いフィールドで活躍してくれます。「実は2000年を境に部材を国内で調達するのが難しくなってきたこともあって、キャップもシャツもショーツも、何度か他の国での生産も考えてみたんだけど、どうしても同じような仕上がりにならなくてね。やっぱり同じ街にいるから何かあってもすぐに飛んでいけるし、品質管理という観点でも、自分たちのヘリテージアイテムはシアトルで作り続けるのがベストなんだ」。カブーのモットーは、“ローカル・ワールドワイド=地元色を世界に”。それがメイド・イン・シアトルの製品を通して伝わるからこそ、カブーが定番好きからリスペクトされ続けているのかもしれませんね。
【KAVUが♡な理由③】
この先30年もきっと
KAVUはKAVU!
※【KAVUがLOVEな理由~スタイリング編~】はコチラ!
問い合わせ先/エイアンドエフ Tel03-3209-7575 KAVU公式ホームページ
写真/竹内一将 奥山裕太(取材) スタイリング/近藤有倫 文/黒澤正人 イラスト/TOMOYA 編集/増井友則(Begin NEWS)