特集・連載
U-2万円で手に届く、ツウな「フレンチワーク」の世界
安くてイイ冬服 そろそろ冬風の準備をしないとな、な時季。冬も想定した服を買い足すとなるとどうしたって値が張るじゃない? ってことで、今回はお財布にもやさしい春まで使える超コスパ服を中心に、情熱実況しちゃいま~す♪ この記事は特集・連載「安くてイイ冬服」#09です。
雄々しさも洒落っ気も両得したい大人は欧風で
言わば米国ワークは大衆食堂。とにかく安くて旨い!……けど、たまにはちょっとだけ奮発して、より通好みな逸品に舌鼓を打ちたくなるってのが、モノ好きの性。
その点ワークはワークでも、フレンチのそれはやっぱり玄人ウケ◎。このジャンルは最近古着界でも人気&価格が高騰中。物によっては5万円オーバーもザラなんですが、探せばU-2万円でも、しっかりフレンチ濃度の濃ゆいパンツが入手できるんです。
とくに今回ご紹介する二強は、仏ワークと言えばな意匠もきっちり踏襲されて(下参照)、米国ワークとはまた趣の異なる洒落っ気を発揮。象徴たるモールスキン生地も保温性抜群で、これからの時季にも最適! 懐と脚、双方の暖パンとして推す次第です。
保温性も◎
綿糸を高密度に織り上げて起毛させた生地。その風合いがモグラの皮にソックリだったことから、英語でそれを意味する“モールスキン”と命名された。
堅牢ながら、米国ワークの定番であるデニムやダック生地と比べてモチッと柔らか♡ ほんのり光沢もあり、使い込めば使い込むほどイイ感じのツヤに育っていくエイジング素材だ。
隅々にフレンチワークの伝統が息づく名作
¥18,000
LE TRAVAILLEUR GALLICE[ル・トラヴァイユール・ガリス]
ワークパンツ
フランス中東部のヴィルフランシュ=シュル=ソーヌにて、1895年に創業。120年以上にわたりメイド・イン・フランスを貫き続ける希少な存在だ。
頑強なモールスキン生地も、股上深めのワイドストレートシルエットも昔から不変。歴史を感じさせるサスペンダーやシンチバックも、通ウケ間違いなしだ。(エムジェイキュー)
(Le Travailleur Gallice/ル・トラヴァイユール・ガリス)
フレンチワーク独特のディテールを知ろう
フロントの金属フック
トップボタンのひとつ下、開閉の際に最も負担がかかる箇所に、丈夫な金属製のフックを配置。フロント部分を長持ちさせる、フレンチワークの伝統意匠だ。
半世紀以上前の伝統レシピを再現
¥18,150
LE SANS PAREIL[ル・サン・パレイユ]
トラディショナルワークパンツ
1894年にフランス・ローヌ地方で創業した老舗ファクトリーブランド。こちらはその代名詞的パンツで、1940~50年の間に作られた同社のアーカイブを、忠実に復刻したもの。タフなのに爽やか~なネイビーモールスキンも、当時使われていた生地を再現していて、育てるのが楽しみ~♪(スタンレー インターナショナル)
(Le Sans Pareil/ル・サン・パレイユ)
フレンチワーク独特のディテールを知ろう
尻ポケットは右側のみ
コストを抑えるべく、パッチポケットは右側にだけ備えられているものが多いのも、フレンチワークならではの意匠。アシンメトリーでヒネリの利いた後ろ姿に。
※表示価格は税込み
[ビギン2022年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。