通も思わず舌鼓……♡ 殿堂チープシックにエスプリ
ケルトンの手巻きキャンパー
「激レアさんを連れてきた。」……。特ネタを超速出し&情熱解説を信条とするビギンですが、今回ほどこの書き出しがハマることはそうそうないっす。
よく見た顔だけど真ん中に鎮座するロゴは「KELTON」。え、偽物のTIMEXキャンパー?と思ってしまっても無理はなし。このケルトン、1955~87年の間にフランス国内で発売されていた、“本家タイメックスが仕掛けた”時計ブランド。
第二次大戦後、米国への嫌悪感を抱いていたフランス国民には米国・タイメックスが全く売れず、痺れを切らし「欧州市場拡大」のために作ったブランドなんです。Tマニアの間では「裏タイメックス」と呼ばれ、レア中のレアと言われる存在。コレがまさしく激レア理由①。
続いて激レア理由②。本作、じつは手巻きです。なに!! キャンパーで手巻き!?と興奮された人、正解! ベトナム戦争時のミリタリー時計から生まれたキャンパーは、そもそも手巻き。つまり、ついにここにきて名作がオリジンに戻ったワケ(感涙)。
そして激レア理由③。詳しくは下記に譲りますが米国キャンパーに比べて、オリーブがマイルドな色合い。かなり印象が大人っぽくなります。
以上、「チープシック大好きなのに、超絶うっかり・買いそびれた人です」とラベリングされる前にぜひ入手!
左/TIMEX キャンパー 右/KELTON キャンパー
《フランス国内で発売されたタイメックス。それこそ「ケルトン」》
1955年当時、WW2後に米国への嫌悪感からタイメックスが売れなかったフランス国内で誕生したのがケルトン。そのキャンパーは、フランス人の色彩感覚ゆえか本家よりオリーブが淡い色合い。フレンTと称したい大差な微差だ。洒脱>無骨な感じ。
ついに、ついに、手巻きのキャンパー復活!
幻のフレンT(IMEX)
米国タイメックスが欧州戦略のために作ったケルトン社(上記参照)製のキャンパー。言わずと知れたミリタリー時計の金字塔だが、こんな隠れ名作があったとは! しかも1980年代発売当時と同じく手巻き仕様。現在、手巻きキャンパーは本家にもなく激レアだ。ぷっくりアクリル風防もたまらん♪ オリーブ、黒の2色展開。一体型成形ケース。ナイロンストラップ。径36mm。1万6500円(ウエニ貿易)
ケルトン
https://kelton.jp/
※表示価格は税込み
[ビギン2022年6月号の記事を再構成]写真/工藤 恒(アルフォース) 文/編集部