[第7話]ストレートチップ&グラントラスト
ブルックス ブラザーズといえば、「ブラックフリース」ラインのディレクター、トム・ブラウンもオールデンを愛用していました。
彼のコレクションでは、日本では未展開ながら、アメリカでは超ポピュラーでON&OFFを選ばない「グラントラスト」の一足が足元を飾り、下火だったアメトラの復権にも貢献。
その数年後……グラントラストが、まさに突然東京に出現したのです。ラコタハウスの新店に並んだ「丸の内オールデン」に、日本のサラリーマンが行列。ラストを飾るにふさわしい、オールデンと東京を繋ぐ物語となったのです。
TOKYO“ラスト”ストーリー
セレブファッションが流行した2000年代。突如アメトラをメインストリームにするトム・ブラウンが登場します。モダンアメトラな自身のブランド、プラダと悪魔な編集長がキューピッドになったブルックス ブラザーズ ブラックフリースもブレイク。
コレクションの足元にはグラントラストの一足がありました。オールデンで最も中庸、米国的な丸みを持つ上品なラスト。米国ではビジネスマンにも人気のラストですが日本では展開がなく、憧憬の眼差しが注がれていました。
時は流れ2018年、ラコタハウス 丸の内店が誕生すると同店限定でグラントラストが本格上陸! しかもオールデンに珍しい内羽根式で日本のサラリーマンは歓喜♡ 東京の中心地、丸の内を舞台にしたTOKYO“ラスト”ストーリーは、ハッピーエンドで幕を下ろしたってワケなんです♪
Alden[オールデン]
STRAIGHT TIP(ストレートチップ)
丸みがありながらシャープさも備えたグラントラストは、フォーマルな内羽根シューズとの相性も抜群。上質なカーフレザーを採用することで、正統派ドレススタイルに対応する汎用性、そして品格を獲得している。9万6000円。(ラコタハウス 丸の内店)
※表示価格は税抜き
[ビギン2020年11月号の記事を再構成]イラスト/TOMOYA