特集・連載
捨てられない俺のTシャツSTORY ~ロゴT編~
俺の捨てられないTシャツストーリー Tシャツは自らの写し鏡。愛したTシャツを見ればその人の人生まで透けて見えてくる! ってことでここでは業界屈指の服好きたちに、ど~しても捨てられないTシャツと、そこに秘められた逸話を取材しました。 この記事は特集・連載「俺の捨てられないTシャツストーリー」#03です。
夜遊び好き脱却のキッカケ
AIR JAM’98[エアジャム’98]
オッシュマンズ メンズバイヤー
斉藤淳史さん
出会いは1998年に開催されたロックフェスの会場。当時は、やれクラブだやれライブハウスだと、夜にしか遊んでなかったんですが(苦笑)、このフェスに行ったのがキッカケで昼間に外で遊ぶ楽しさを知ったんです! 昼夜逆転の生活から脱却させてくれたし、フェス好きになるキッカケにもなってくれた、恩人ならぬ恩Tですね。
青春時代が蘇る自己流カスタマイズ
NIKE[ナイキ]
ワイルド ライフ テーラー ショップスタッフ
前田俊希さん
中学生時代、なぜかボロボロの服がカッコいいと思ってたんです(苦笑)。これは当時友人と、違いを出したくてネック部分をぶった切って自己流のダメージ加工を施した思い出の一着。サイズもちょうどいいので今でもたま~に着ていますし、コレを見るとその時代の甘酸っぱい記憶が蘇る=初心に戻れます。このカスタムがなければ、洋服の着方や背景に興味を持たなかったし、もしかしたら洋服屋で働いてなかったかもしれません。
ぶった切って自己流でダメージ加工を施したネック部分
ファッションに開眼させてくれた中学生時代の一張羅
DEPT STORE[デプトストア]
リーミルズ・エージェンシー スタッフ
林 直洋さん
ファッションに興味を持ち始めたのが中学1年生。その頃、このTシャツは僕の一張羅だったんです。フロントのプリントに合わせて、下には赤のTシャツを重ね着。それにホワイトデニムにパラディウムが鉄板コーデでしたね。ちなみにコレはお洒落の先生だった姉からもらったんですが、どこで買ったのと聞いたら、地元高知のデプトストアならぬデットストアという怪しいお店で購入したそうです(笑)。
初アメリカの思い出が凝縮
HANES[ヘインズ]
エイアンドエフ ブランドマネージャー
南日清伸さん
20年くらい前、前職では古着を取り扱っていました。その頃、仕事で初めて訪れた米国のミドルマンの倉庫で、商品をピックアップしていたときに譲ってもらったものです。’70年代製のもので、現在は穴も開いて生地もクタクタ。それに色落ちもしてしまって、残念ながら着ることができません。でも約1か月半、アメリカで貴重な体験ができた思い出がギュッと詰まっていることもあり、捨てられません。
たき火で開いた穴まで愛おしい
古着
ナノ・ユニバース チーフバイヤー
渡部陽介さん
20年以上前、雑誌で古着が流行っていて、それを見て北海道の田舎育ちの僕が初めて上野のアメ横でゲットしたもの。カレッジロゴ風のデザインがお洒落で、これをきっかけにファッションにのめり込み、一点モノの魅力に引き込まれました。お気に入りすぎてキャンプで着ていったとき、たき火をしていたときに火の粉で穴が(汗)。当時は非常に凹みましたが、今ではそれが逆に愛おしくなってきちゃいました。
たき火で開いた穴まで愛おしい
僕の人生の“青春”
NIKE[ナイキ]
にしのや ディレクター
西野 大士さん
大阪の古着屋でアルバイトしていた18歳の頃、オーナーが海外へ買い付けに行くと聞き、頼み込んで買ってきてもらったものです。当時2万円の値は今でも高価ですが、その頃の給料では正直ギリギリアウトでした(汗)。けど欲しいという意欲が上回り、即ゲット。このロゴを見ると甘酸っぱい思い出の“青春”の一枚として、今も大切に保管しています。
洋服にのめり込むキッカケを作ってくれたレジェンド
THE BEATLES[ザ・ビートルズ]
フリークス ストア バイヤー
天沼佳久さん
人生初のヴィンテージロックTが、このビートルズです。キャッチィなロゴや配色にビビッと反応して購入。この一枚がなければ洋服を好きになることがなかったかもしれません。ここから彼らの音楽も好きになりCDや本、写真集も買い漁りました。当時はチビTを好んでいましたが今は着られず、青春とともにクロゼットで眠っています。
※表示価格は税抜き
[ビギン2019年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。