特集・連載
色合いと雰囲気がたまらない…ロレックス“色々”図鑑
腕時計オモシロ用語図鑑 「イチロクハチゼロのカドがバリバリのやつを見つけて~」「ヨンケタ品番でその値段はお得だね~」……じつは、これ全部ヴィンテージ時計用語なんです。すし屋の符牒のごとく、その由来や意味は深いモノ。そこでロレックスを中心に簡単解! これでアナタも通になれる!? この記事は特集・連載「腕時計オモシロ用語図鑑」#08です。
ベゼルやダイヤルの経年変化による色変わりもヴィンテージ時計の重大な要素。技術や塗料が発達した現代のモデルは退色が起きることが少なく、当時のモデルだからこそ独特なアンティークの雰囲気をまとうことができる。
「ライムグリーン」
サブマリーナー誕生50周年を記念して2003年から10年ほど作られた旧型グリーンサブは、初期ロットのみ色が薄いライムグリーンモデルが存在しており、プレミアム化している。
「ブルーベリー」
GMTマスターといえばペプシの愛称を持つ赤×青ベゼルが有名だが、2ndモデルである1675の一部ではオールブルーベゼルの、ブルーベリーと呼ばれる個体がある。激レア。
「バイオレットベゼル」
こちらのGMTも上に同じく主に1675からの派生。赤×青ベゼルが紫外線などで退色し、紫がかって見られるところからバイオレットベゼルと呼ばれる。個体によって差があり。
「ブラウンアイ」
’90年代のデイトナの一部のモデルのみに起こるインダイヤルの退色化現象。その色と形からブラウンアイと呼ばれてきたが、近年ではロレックス研究家からパトリッツイとも呼ばれる。
「茶ツボ」
GMTマスターのブラウンベゼルのフジツボダイヤル、略して茶ツボ。インデックスが突起状のフジツボのように見えるところから命名され、主に’60年代~’80年代まで作られた。
「赤サブ」と「赤シード」
赤サブ
もっとも有名(!?)なレアカラーロレックス。文字盤のSUBMARINERやSEA-DWELLERなどの表記が一部赤色に変更されている。主に’60年代中期~’70年代中期に製造され、文字盤の種類によってマークⅠ~Ⅵまで区分けされる。近年、赤シードが復刻された。
赤シード
「ピンクシード」
上で紹介している赤シードのなかでも初期モデルの一部にしか存在しないモデル。名前の通り通常の赤色文字がピンクになっており、もはや幻級と呼ばれる一品だ。
「アルビノ」
インデックスや針が真っ白に退色したモデルをアルビノと呼ぶ。主にエクスプローラーⅡの初期モデルで発生する現象で、初期モデル自体がレア化するなか、さらに上をいくレアモデル。
[ビギン2019年2月号の記事を再構成]イラスト/田中 斉 文/黒澤正人