特集・連載
10年モノ!フェリージ 2001/AA クラッチバッグ ご長寿 傑作モノ図鑑 vol.20
ご長寿 傑作モノ図鑑
機能性に優れ、流行にとらわれることなく使うことのできるモノ。長年にわたって使用することで味が出て、さらに愛着が湧いてくるのが傑作品たるゆえんってワケです。そんな持ち主の愛情がにじみ出たご長寿傑作品をご紹介!
この記事は特集・連載「ご長寿 傑作モノ図鑑」#20です。
10年モノ
クラッチバッグ
フィーゴ 営業部ホールセール担当
岡安 勲さん
フェリージなどのブランドを扱うフィーゴで卸売営業を担当。社内の野球チームに所属し、現在もNPBからの絶賛オファー待ち(笑)
「自然に生まれた艶や傷などの味わいは、
クラシックなデザインと好相性」
真鍮製の金具をはじめ、どことなくブリティッシュな薫りがするクラシックなクラッチバッグ。ブランドがフェリージと聞くと意外な気がしますが、じつは1980年にフェリージ流の英国スタイルをテーマに誕生したもの。ブライドルレザーを使ったシンプルなデザインではあるものの、ほのかな色気を感じさせるのがイタリアブランドらしいところです。
「オン・オフを問わず、このバッグひとつでコーディネートが上品にまとまるのがお気に入り。普段は国内外の出張時にバッグ・イン・バッグとして使うことが多いですね」と岡安さん。ブライドルレザーは使うほどに艶が出て柔らかく変化することから、メンテナンスに関しては月1回ほど乾いた布で拭く程度。当初のロウ引きによるマットな質感は美しい艶へと変化し、シワや傷がクラシックなデザインに溶け込み、いい按配にエイジングされています。
「2017年には復刻モデルが発売されたのですが、そのオリジナルモデルということでお客様からはよく注目されます」と愛着もますます増加中。過去に本国のフェリージへ出張した際には、創業者であるアンナリサ女史から、昔のモデルを大切に使っていることに対してお褒めの言葉をいただいたのだとか。ヴィンテージアイテムのような佇まいは、歴史を感じさせる貫禄も十分です。
手の込んだ手入れをあえてしていないため、フラップに隠れたブライドルレザーにはわずかにロウが残っているところも見られる。
エイジングが楽しめる真鍮製の金具も色が変化。ディテールが積み重なることで、ヴィンテージアイテムのような存在感を主張する。
現行品はこちら
2001/1/A クラッチバッグ
ブライドルレザーの代わりにバケッタレザーを使った復刻モデル。錠前のパーツにブランド名が入るなど、ディテールをアップデート。
7万9000円
(問)フェリージ 青山店
☎03-3498-6912
https://www.felisi.net/
機能性に優れ、流行にとらわれることなく使うことのできるモノ。長年にわたって使用することで味が出て、さらに愛着が湧いてくるのが傑作品たるゆえんってワケです。そんな持ち主の愛情がにじみ出たご長寿傑作品をご紹介!
写真/武蔵俊介 文/トライアウト