やっぱりビームスが好き!
BEAMS=レーベルの集合体!? 各ディレクターに聞いたイチオシ4レーベルを徹底解説
38年と10か月、通算453号。ビームスから遅れること約11年で生まれたビギンは、創刊当初からず〜〜〜〜〜っと彼ら彼女らのことを追いかけてきました。めでたすぎる50周年を祝すとともに、次の50年を隣で走るべく、その過去を、現在を、未来を、ビギンらしく深掘りしていきますよ。公私混同上等、だってやっぱり、好きだから!

カルチャーを生み出す、ビギン的イチオシ4レーベル
ディレクターに直接聞いた! 注目レーベル徹底解説
ビームスは多彩なレーベルの「集合体」です。日本の伝統文化、土地に根ざした手仕事、暮らしを彩る雑貨、着回し自在のデイリーウェア……それぞれのレーベルには独自のモノ選びの哲学があります。個性豊かなディレクターたちを訪ね、その違いと魅力に迫ります。
ビームス ジャパン
「日本のモノに宿る物語を発信したい」

太田友梨さん
ビームス ジャパン ディレクター
東京都生まれ。2009年入社。2016年のビームス ジャパン立ち上げ時からプロジェクトに携わり、コンセプトづくりやフロア構成を担当。現在はディレクターとして、日本各地のまだ知られざる魅力を発掘し、発信する。
2016年に始動したビームス ジャパンは、匠からポップカルチャーまで日本の魅力を発信するプロジェクト。原点には「日本人自身が日本のモノや文化をカッコいいと思わなければ、世界に伝わらない」という設楽社長の思いがあります。

店内に並ぶのは伝統工芸からファッション、器、食品まで多彩。
「セレクトの基準はモノの背景にあるストーリー。土地の歴史や文化、作り手の想いまで伝わるアイテムを選んでいます」
そんなレーベルの姿勢を象徴するのがオリジナルの法被です。

「ショップのユニフォームでもある伝統衣装をアレンジ。市松模様に落とし込んだレーベルロゴや、ビームス ジャパン10周年のアニバーサリー気分を高める“祭”の文字をあしらいました」
工芸品や日用品に独自のアレンジを加えるのもお家芸です。

「福島県白河市の工房に別注しただるまです。鮮やかなオレンジ色には『橙=代々栄える』という願いを込めました。牛乳石鹼も同じくオレンジ色に別注し、香りも爽やかなシトラスフローラルに」
昔、食堂などで使われていたウォーターポットにも注目。
「業務用らしい無駄のないデザインは持ちやすく注ぎやすい。そして軽くて丈夫。隠れた名品です」
モノが持つ物語を独自の視点で編集し、世界へ発信するのがビームス ジャパンの仕事です。
「ビームス ジャパン」
日本の魅力を発信する拠点
- 住所 :
- 東京都新宿区新宿3-32-6
- 電話 :
- 03-5368-7300
- 営業時間 :
- 11:00〜20:00
- 定休日 :
- 不定休
フェニカ
「フェニカを民藝の世界へ」

菊地優里さん
フェニカ ディレクター
千葉県生まれ。2010年にビームスへ入社し、フェニカ担当として販売を経験。2017年から企画・バイヤー補佐を務め、2021年よりディレクターに。趣味は料理で、日々の食卓でも、コレクションしているさまざまな器を愛用している。
ビームスのライフスタイルレーベル、フェニカの看板商品といえば今も昔もバタフライスツール。じつはこの椅子は同レーベルの原点にも深く関わる存在でもあるんです。

「1990年代、フェニカの初代ディレクターは、家具や生活雑貨まで提案する新レーベルを構想していました。そこで日本の家具も扱うべきと考え、海外の文献でよく紹介されていた柳 宗理のバタフライスツールに注目しました」

しかし、柳さんが館長を務めていた日本民藝館を訪ねたものの、ビームスで工芸や家具を扱うことへのハードルは高かったとか。
「そこで何度も足を運んで信頼関係を築き、取り扱いを実現しました。そのうち柳さんから『作っている現場を見に行きなさい』と背中を押され、全国の工芸の産地を巡るように。このスツールはレーベルの出発点ともいえるんです」
そんなフェニカの姿勢を体現するのが小鹿田焼に別注した器。

「日本の民藝運動に影響を与えた英国人陶芸家、バーナード・リーチの作品に波を思わせる意匠があり、それをヒントにしました。さらに作り手の坂本拓磨さんの感覚で解釈してもらい、現代になじむ器へ仕上げてもらいました」
名作を並べるだけではない。その背景にある思想や技術を受け継ぎ、今の暮らしへつなぐ。デザインとクラフトの橋渡しを掲げるフェニカらしさがここにあります。
「フェニカ」
ビームス ジャパンの5階にあるフェニカ スタジオは同レーベルの国内最大級の品揃えを誇る。
- 住所 :
- 東京都新宿区新宿3-32-6
- 電話 :
- 03-5368-7300
- 営業時間 :
- 11:00〜20:00
- 定休日 :
- 不定休
bPrビームス
「生活必需品よりも欲しいを。ファッション感覚のモノ選び」

山口真吾さん
bPrビームス ディレクター
大阪府生まれ。1999年入社。ショップスタッフを経て2015年から現職。雑貨やインテリア、アウトドア用品のバイイングや商品企画を手がける。大の雑貨好きで、膨大なコレクションを保管するためにマンションの一室を借りるほど。
1992年に設立されたbPrビームスは別注企画や商品開発を担ってきた企画部門を起源とするライフスタイルレーベルです。

「ファッションを選ぶように雑貨やインテリアも楽しみたい。そんな思いをもとに、世界中から欲しくなるモノを集めています」

その代表が、陸上競技場の大型タイマーをモチーフにしたセイコースポーツタイマークロック。

「出張先の香港で見つけた海外向けモデルを日本でも売りたいとセイコーに直談判したことから、国内での販売が始まりました」
時計へのこだわりはビームス50周年を記念したブラウンの別注モデルにも表れています。
「巨匠ディーター・ラムスの機能主義哲学を受け継ぐ名作時計をルーツに持つBC02Xを必要最低限の色使いでアレンジしました。米国製のキットキャットクロックも人気商品。動く目と振り子のしっぽが空間に遊び心を添えます」
音楽もビームス的ライフスタイルに欠かせない要素です。
「カセットテープ型のブルートゥーススピーカーはレトロなルックスとかすれた音質が持ち味。ソニーの音響技術を生かしたアンビーのイヤホンも80年代の家電を思わせるカラーで別注しました」
暮らしに不可欠ではないけれど、見つけた瞬間に心躍り、毎日が楽しくなる。そんな品揃えが僕らの所有欲をくすぐるんです。
「bPrビームス」
恵比寿内のbPrビームス。ライフスタイル雑貨からアウトドアギアまで世界観を一度に楽しめる。
- 住所 :
- 東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 アトレ恵比寿本館4F
- 電話 :
- 03-5447-7061
- 営業時間 :
- 10:00〜20:00
- 定休日 :
- 不定休
ビームス ハート
「着こなしに迷ったら新生ビームス ハートへ」

藤林稔記さん
ビームス ハート メンズディレクター
京都府生まれの千葉県育ち。2014年ビームス入社。2021年にビームス ハートのディレクターに。ベーシックな定番服にトレンドを吹き込む手法で数々のヒット作を手がけてきた。休日は筋トレとガーデニングで汗を流す。
全面的なリブランディングを経て、今春、新たなスタートを切ったビームス ハート。

「ビーミング by ビームスで培ったライフスタイル提案を受け継ぎつつ、カジュアルからドレスまで、気負わず着られるベーシックスタイルを提案します」

ファーストシーズンの目玉がカーブバギーと名づけられたチノ&デニム。腰まわりはすっきり、太ももから裾へゆるやかに膨らむワイドストレートです。穿くだけで今っぽいバランスが生まれ、シンプルなトップスにも映えます。
トップスのいち推しはストライプ柄のオープンカラーシャツ。ほどよい透け感と通気性が魅力のメッシュ素材で、タンクトップとのレイヤードが鉄板です。
Tシャツの注目株は、ワッフル素材のヘンリーネックTです。一枚でもスタイリングがキマるほか、吸水速乾性やアンチピリング機能など実用性もすこぶる優秀。
「単品よりもコーデ提案を目指しているレーベルです。デザインは合わせやすいベーシックを軸に、今っぽいヒネリをきかせたものが中心。何を着ればいいかわからない、という方でも、お洒落を楽しめるワードローブが揃います」
今回紹介したアイテムはすべて1万円以下! 手に取りやすい価格ながら、旬度も質感も言うことなし。ビームス ハートの服があれば、毎日のお洒落がもっと気軽に楽しめること請け合いです。
「ビームス ハート」
2026年4月にオープンしたレーベルの旗艦店はファッションから生活雑貨までを取り揃える。
- 住所 :
- 千葉県船橋市浜町2-1-1 ららぽーとTOKYO-BAY 南館2F
- 電話 :
- 047-436-6500
- 営業時間 :
- 10:00〜20:00(平日)、10:00〜21:00(土日・祝)
- 定休日 :
- 不定休
※表示価格は税込み
[ビギン2026年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。
