洗濯50回が買い替えの目安!? パンツ=男性下着にまつわる常識とウンチクを徹底解説
誰もが知っているあの「定番」にまつわる常識からウンチクまで、分かりやすくサクッとお勉強! 今回のテーマは、人生のほとんどの時間を共にする「パンツ」です。

ファッションでありギアであるパンツの歴史と今を知る
最も身体に近い衣類ゆえ、昨今の進化が著しいのがパンツ。デザイン性だけでなく、穿き心地にもこだわった進化の歴史と最新技術を知って、こだわって穿きたいところです。
Q.パンツの歴史を教えて
A. 男性下着の起源は古く、古代ローマやギリシヤでは、適当な大きさの布を腰に巻いたものがパンツの原型だったといわれている。次いで中世・ルネサンス期には、膝まで丈のある上衣が登場。今日のシャツに当たるもので、当時は下穿き、つまりパンツの役割も果たしていた。そして19世紀になると、手首から足首まで覆うユニオンスーツが一般的な下着として定着。20世紀初頭まで男性下着の主流となった。
1930年代になると米国で世界初のブリーフやトランクスが登場するが、男性下着の大革命というべき出来事といえば、1992年のカルバン・クラインによるボクサーブリーフの発売だ。体にフィットするボクサータイプのブリーフは若い世代に広く受け入れられ、デニムやショーツを腰穿きして下着を露出する“見せパンブーム”が起こった。以降、パンツは単なる実用品ではなく、ファッションアイテムとして認知されるようになっていった。
Q.よいパンツはどこを見て選べばいいの?
A. 一日24時間のうち、ほとんどの時間をともに過ごすパンツ選びはベッド選びに通じるものがある。重要なのは「自分がいかに快適に感じるか」だが、ベッドに低反発や高反発があるように、パンツもさまざまなフィット感のものが存在する。
ただひとつ言えるのは、ベッド選びの秘訣が「マットの存在を感じないこと」といわれるように、パンツも「穿いていることを忘れるような穿き心地」がベスト。そんなノーストレスのフィット感を実現するために、パンツの構造や素材は着実に進化を遂げているのだ。
綿混ボクサー

立体成形ボクサー

カットオフ®ボクサー

カットオフボクサー(腰ゴムなし)

Q.パンツってどれくらいで買い替えたほうがいいの?
A. パンツは大体洗濯を50回ほど繰り返すと、生地がゴワついたり、ゴムの伸縮性が低下したりするとされている。「そんなに人目に触れないからいっか」な~んて思うなかれ! じつはパンツなどの肌着の肌触りは自律神経に影響を与えるといわれている。健康面のためにもパンツは買い替えたほうがいいのだ。ちなみにネットに入れて洗濯するのが長持ちさせるコツ。
Q.素材によって穿き心地は変わるの?
A. コットンとポリウレタン、ナイロン、ポリエステルがパンツの4大素材。その混率と編み組織によって穿き心地は変化する。綿はふんわりとした肌触りで吸汗性が優秀。ナイロンはしなやかさ、ポリエステルは速乾性に優れ、型崩れしにくい。ポリウレタンで伸縮性をプラス。試着できないパンツだが、各素材の特性を押さえれば、混率表示である程度判断できるのだ!

Q.ちなみに日本人男性が、パンツを穿くようになったのはいつから?
A. 日本人男性がふんどしではなくパンツ型下着を穿き始めたのは、洋装が広まった明治中期ごろ。当初は「猿股」がふんどしと併用され、戦前には若者の多くがパンツ型を着用していた。
戦後になって、グンゼなどが京都府内の工場でメリヤス肌着の生産を拡大し、販売網を全国化。洋装化に加え、穿きやすさや洗濯の手軽さ、量産による入手しやすさが普及を後押しし、1950~60年代に定着した。
ちなみに現在のブリーフの原型が誕生したのは1935年のアメリカ。クーパーズ社が考案し、大規模に販売したことで一気に普及していった。
【猿股】さるまた
西洋式の短い下着と、日本の股引を組み合わたような下着。軍服や制服などで洋装化が進むと、ズボンの下に穿きやすことで広がり始めた。特に日清戦争後に、従軍した農村部の男性が、軍隊で慣れたメリヤス製の既製下着を帰郷後も使うようになったことが、都市部から全国へ普及する一因になったとされている。
※表示価格は税込み
[ビギン2026年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。
