十人十色の一生モノ

世界的古着バイヤーが“絶対に手放せない”一生モノは30ドルで入手した「L-2A」

トレンドの最前線に身を置き、日々新たなモノに触れている方でも、当然ながら、長年手放せないモノや、何度もリピート買いしているモノはあるものです。なぜそれを愛し続けてきたのか? 彼ら賢者のコメントから、一生モノを入手するヒントを見つけてくださいませ!

U.S.エアフォース L-2A

世界的古着バイヤーが明かす
これだけは売らない! BESTヴィンテージ

数え切れないほど多くのお宝をハントしてきた栗原さんが、一生モノ=これだけは売らない! と決めたのは、米軍の名作フライトJKT『L-2A』。ただ、その決め手は“希少性”ではなく“思い出”だそうで……。

PROFILE
栗原道彦さん

栗原道彦さん

ミスタークリーン代表

30年以上にわたってアメリカに足を運び続けるレジェンドバイヤー。ブームに踊らず適正価格を堅守し続ける姿勢は、全世界の古着ラバーからリスペクトされている。

発掘するまでの苦労がまざまざと甦る(苦笑)

「2007年に仲のいいLAのディーラーから、テキサス州のガルベストンという島に老舗のミリタリーショップがあると教えてもらったのが、出会いのきっかけです」

ダメ元でその店を訪れた栗原さん。日本人のバイヤーは誰も行かないような場所に佇む、築120年ほどの歴史あるビルの中には、希少品がゴロゴロ転がってたそう。

「素性を明かしてバックヤードを見せてもらったら、4階までビッシリと軍物が収納? 散乱? してて(苦笑)」。

即、近場の宿を取って、3日連続で通い詰めたものの、「とにかく物量が多いし整理もされていない。しかもノミとかゴキブリも大量にいて、噛まれるし気持ち悪いし、格闘しながら物色し続けたんですが、3日じゃとても見きれないから、毎年買い付けに行くようになったんです」。

「悪戦苦闘しながら引き当てた史上最高の大当たりの記念品」

このジャケットを発見したのは2012年。「ふと上の方に積まれた箱を見たら、この特徴的な袖リブが見えて、引っ張り出したら大当たり! しかも値段を伺ったらたったの30ドル。迷わず買いましたね」。

U.S.エアフォース L-2A
おびただしい服の山から見つけ出した

残念ながら2014年にその店は閉店。「あそこは今までのバイヤー人生の中でも最大のヒットでした。買い付けたものはほとんど売ってしまいましたが、これはサイズ40で自分でも着られるし、何より、見ているとあの格闘の日々が甦る(笑)。いつかまたあの店を超える場所を発掘してみたいなと、決意を新たにさせてくれるんです」

U.S.エアフォースのL-2A

U.S.エアフォース L-2A

褪色具合もグッとくる思い出の一生モノ
1951〜1952年のわずか2年しか採用されていなかったとされる、米空軍の名作フライトジャケット『L−2A』。「特徴的なエアフォースブルーカラーは着回しやすい。リブが褪色しやすいスペリオ・トッグス社製というのも通好み」

 
※表示価格は税込み


[ビギン2026年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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