十人十色の一生モノ

ビームスの“服ショーグン”が37年愛用する「ジムフレックス」には忘れがたい物語があった

トレンドの最前線に身を置き、日々新たなモノに触れている方でも、当然ながら、長年手放せないモノや、何度もリピート買いしているモノはあるものです。なぜそれを愛し続けてきたのか? 彼ら賢者のコメントから、一生モノを入手するヒントを見つけてくださいませ!

ジムフレックス プルオーバーシャツ

ビームスの服ショーグンが語る
最も大切な服

服ショーグンの一生モノは1936年に英国レスターで誕生し、英国軍や名門校の体育着を手がけてきたジムフレックスのシャツ。この一着に刻まれた、忘れがたい物語とは?

PROFILE
ビームス ジェネラルスタイルクリエイター 和田健二郎さん

和田健二郎さん

ビームス ジェネラルスタイルクリエイター

1990年に入社後ショップスタッフやバイヤーなどを経て現職。ヴィンテージや民藝への深い造詣を持ち、B印MARKETでは和田商店を展開中。柔術道場には週5で通う。

先輩から受け継いだ「幸服」を今も着続ける

「福岡のビームスで働いていた19歳の頃、お世話になった先輩がいまして。お洒落で物知りで、私の師匠のような存在でした」

このプルオーバーシャツは、その先輩が着ていたもの。

「先輩がときどき店に着てくるんですが、めちゃくちゃカッコよくて。ラグビージャージ風のプルオーバーで、紫 × グリーンのクレイジーパターン……ひと目でヤラれました。私の熱視線に気づいていたんでしょう。私が東京へ転勤するときに譲ってくれたんです

しかし、その後先輩は亡くなり、シャツは形見になってしまったのだとか。和田さんは大切に着続け、1997年には廃盤となっていたこのデザインを蘇らせました。

「40年近く経った今も鮮烈な思い出のクレイジーパターン」

「私が手がけていたBEというレーベルで復刻したんです。生地も残っていて、色からサイズ感、細部まで忠実に再現しました。それもメイドインUKで。数も少なかったので、すぐに完売しました」

先輩のシャツは今も現役。

Gymphlex ジムフレックス プルオーバーシャツ
袖のボタンを留めずに着るのが和田流!

「着るたびに思い出すんです。先輩の姿や当時の自分の感覚を。それに最近、柔術で紫帯になったので、この色が気分でして(笑)。後輩に『どこの服ですか?』と聞かれると、うれしくなりますね」

「服で幸せになれる」という「幸服」が和田さんの信条。37年前に敬愛する洒落者から受け継いだこの一着は、その言葉を体現するビームス人生の象徴です。

Gymphlex[ジムフレックス]プルオーバーシャツ

Gymphlex ジムフレックス プルオーバーシャツ

先輩から継いだカブリ知らずの一生モノ
小ぶりな衿やプルオーバーのデザインはラグビージャージを思わせる。ボディには厚手のコットンツイルを用い、猫目ボタンや袖のガゼットなどヴィンテージのワーク&スポーツウェアに見られるディテールがこなれたアクセントを効かせる。

 
※表示価格は税込み


[ビギン2026年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。


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