傘の正しい持ち方ってあるの? これだけは知っておきたい傘の基礎知識5選
傘が雨具として使われるようになったのは、ごく最近の18世紀。それまで雨を凌ぐのは、帽子や外套の役割だったそう。こんな豆知識も入れながら、傘の基礎知識をどうぞ!

もとは権威の象徴だった!?
「雨具」としての傘を知る
傘が雨具として使われるようになったのは、ごく最近の18世紀。それまで雨を凌ぐのは、帽子や外套の役割だったそう。こんな豆知識も入れながら、傘の基礎知識をどうぞ!
Q.傘の歴史を知りたい!
A. そもそも傘は、最初“雨具”ではなかった。古代アッシリアの王が傘をさしかけられた絵画があるように、支配層の権威を示す道具だったのだ。13世紀以降はヨーロッパの貴婦人の日傘として使われていたが、1750年頃、旅行家ジョナス・ハンウェイが初めて雨のロンドンで傘をさし、雨傘としての歴史が始まる。
その後、雨傘を飛躍的に広めたのが「フォックス・アンブレラズ社」。彼らが“U字型の溝骨”を発明したことで世界に傘が普及され、「傘=雨傘」の認識が広まっていったのだ。
日本でも明治以降、こうした洋傘が普及。それらは頭上に掲げる、すなわち“こうむる”道具であることと、コウモリの姿に似ていることから「こうもり傘」と呼ばれた。現在は、傘がコンビニでさえも買える時代。傘で権威を示した古代の王が知ったら、ビックリするでしょうね。
黒船来航時に米国側から贈られた洋傘

Q.傘をさすとどうして濡れないの?

A. よくある傘の場合は生地の表に撥水加工が、裏に防水加工が施されている。ビニール傘は別として、本格傘ならこのように生地になんらかの撥水処理がなされていて、しかもそれが骨(フレーム)で張られることで、水を弾く効果がさらに高められるというわけ。それでも著しく濡れると縫い穴から染みてくることも。とはいえ、そうなるのはよほど激しい雨のときだろうから、傘をさしてもずぶ濡れでしょうけどね(笑)。
Q.丈夫な傘を選ぶにはどこを見たらいいの?
A. 最近の傘のほとんどがポリエステル製ゆえ、生地の強度は大差ナシ。が、問題は“骨”。ことに受け骨は重要で、これがアルミ製だったり、針金のように細いと耐久性が心配に。損傷しやすいダボ(受け骨と親骨の接合部)にも注意を。ここに打ち込まれた鳩目の取り付けが雑で華奢だと破損しやすいのだ。
また、折りたたみ傘は受け骨が短い分、負荷をより受けやすくしかも親骨に折り部分があって、それらも弱点となる。とにかく「まずは受け骨の素材、作りをよくみる」と覚えておきましょう。
Q.傘の正しい持ち方ってあるの?
A. じつはある。長傘には前・後があり、下はじきがある側が後ろ。なので、この部位を自分に向けてさすのが正しい。

また、柄(手元、ハンドル)が曲げタイプなら、その先端を前に向けるのが正位置だ。とはいえ、傘を前に持とうが後ろに持とうが、当然ながら機能は変わらない。「雨を防ぎやすくなる」、「壊れにくくなる」、なんてことはございませんので、あしからず(笑)

Q.傘をなくさないためにはどうしたらいいの?
A. 日本では年間約1億2000万本もの傘が消費され、これは世界一の消費量。ということは、紛失する傘の本数も世界一ってワケ。この紛失を防ぐ決定的方策はないが、できるだけ傘立てを使わず、可能であれば席まで一緒に持って行く方がいい。なにより、失くしたら泣いて後悔する「いい傘」を買うのが一番かもね。

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[ビギン2026年8月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。
