【ニューエラ&ポテン】日米二大ベースボールキャップを徹底解剖!
【プロも洒落者も認める日米の二大巨頭を知っておく】
キャップの源流は、大方の予想通り野球から。MLBも認めるアメリカのニューエラと、高校球児も御用達の工場で製造される日本のポテン。定番モデルを通して解説していく。
MLB公認の“ベースボールキャップ”を作る
ニューエラ
NEW ERA[ニューエラ]
59FIFTY®
1954年の誕生以来ほとんどフォルムを変更されることなく使われている、誰もが認めるスタンダード。MLB選手がフィールドで着用するものと同じ素材・デザインで作られる。 高い通気性や吸汗速乾性、紫外線防御(UPF50+)を持った高機能素材を採用。裏側に芯を持たせた特殊加工により美しい形状を保つ。6600円(ニューエラ)
“印籠”たるステッカー
型崩れを防止するフロント裏の硬め芯
メジャーリーガーたちもフィールドでこれを被る
NEW ERA[ニューエラ]
1920年に「Eクック・キャップ会社」として創業。当初は紳士用の帽子を手掛けていたが、1930年代にベースボールキャップの製作に参入。「クリーブランド・インディアンス」の公式キャップを製造したことを皮切りにシェアを急速に拡大していき、1990年代にはMLB全チームの公式キャップサプライヤーとなった。
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59FIFTY®だけじゃないのだ!
ニューエラの定番キャップは、上述の59FIFTY®以外にも多数のバリエーションが存在する。ものによっては微差ではあるが、被りの深さやツバの形状で分類すると上のグラフのようになるので選択の参考に。2025年の始めには新しい定番として「9SEVENTY™」が加わるなど、まだまだ進化の余地があるようだ。
もっとも正統な“野球帽”を作る
ポテン
POTEN[ポテン]
8パネルキャップ
型崩れしにくいように限界まで入れた19本ステッチや、被るほどに馴染むヌメ革のスベリ、フィット感に優れる8パネル構造。トップ選手たちからの信頼も厚い同工場の御業が随所に散りばめられている。こちらは、耐久&通気性に優れ、使い込むほどに風合いが増す国産帆布「富士金梅」を採用したモデル。8800円(タマニワ恵比寿)
限界まで入れた19本のステッチ
手間暇かかるけれどフィット感に優れる8パネル構造
品格も付与するレザー製のアジャスターベルト
被るほどに馴染むレザー製のスベリ
高品質な国産帆布生地「富士金梅」でエイジング期待大
POTEN[ポテン]
野球帽に強いこだわりを持つ井口浩伸さんが立ち上げた、岡山県にある野球帽専門工場で一貫生産するレぺゼン日本のキャップブランド。工場は、日本のプロ野球や高校野球のチーム帽も手がける超名門。日本どころか世界レベルの正統すぎる作りゆえ、海外の洒落者からも「こんなのが欲しかった」という声が届くそう。
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クオリティの理由は製造を担う工場にあり
名門野球部の主将を務め、現役時代から大のBBキャップ好きだったという井口さん。ブランドの立ち上げには並々ならぬ苦労が。
「始めは工場に門前払いされましたが、野球愛が認められました」
ポテン デザイナー 井口浩伸さん
「国内の色々な工場を探し回り、行き着いたのがとある岡山の名門工場でした。最初は門前払い(苦笑)。野球選手たちの帽子で手一杯だから、ファッションのための帽子を作る余力はないと。最初の打診から数年経って、ウチの会社がMLBのグッズを作る契約を結んでようやく野球愛を信じてもらえたのか、特別に作っていただけることになったんです。
手間と技術を要する意匠を妥協なく入れ込んでもらってるからこそ、丈夫で長持ちする。どこよりお洒落でクオリティの高い、ジャパンメイドの“野球帽”だと自負しています」
MLBキャップコレクションは膨大な数
※表示価格は税込み
[ビギン2025年11月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。