【90年代も再興!】フレカジ・アメカジ・裏原系…傑作が令和にカムバック
【令和の再興傑作図鑑】
昭和100年の節目にあたる2025年。それとは関係ないと思われますが、巷では昭和レトロとか平成レトロとか、昔のアレやコレに再びスポットライトが。同様のブームはファッションの周りでも起こっており、あの頃に流行した傑作が続々とリバイバルしているんです!
1990s KEYWORD
フレンチカジュアル
最終的にはハードでワイルドな不良ファッションとなった渋カジに代わり、1992年から街に登場したのがフレンチカジュアル。ベーシックなアイテムを基本とするスタイルは共通のまま、モノトーンを軸としたシンプル&シックな“飾らないお洒落”が若い男女を魅了します。
筆頭であるアニエスベーのボーダーTシャツやカーディガンは、皆がこぞって着用。エルベシャプリエのナイロンバッグも、即完売→予約枠いっぱいの状況が慢性化。また変化球を狙う玄人たちには、米国ブランドながらパリジャンにウケていたスミスアメリカンのワークパンツも好まれました。
普遍で不変のボーダーはフレンチカジュアルの必須アイテム
agnès b.[アニエスベー]
ボーダーTシャツ
ブランドが誇る永遠のスタンダードであり、フレンチカジュアルのユニフォームともいえる12mmピッチの細ボーダーカットソー。度詰めで編み立てられたコットン100%の生地は、洗濯を重ねても横伸びが少なく、着るほど肌に馴染んでくる。1万5400円(アニエスベー)
“飾らないお洒落”を演出するノンシャランなミニバッグ
Hervé Chapelier[エルベシャプリエ]
1754C
代表作の舟型トートやデイパのムードを継承したフレンチメイドのショルダーバッグ。タブレット端末や書類が入るA4サイズ対応で、軽量&タフなコーデュラナイロンとWジップを採用。W38(底幅28) × H25 × D12.5cm。5万3680円(エルベシャプリエ代官山)
超シンプルで出し入れしやすい
パリジャンも惚れたNYの老舗ワークブランド
SMITH’S AMERICAN[スミスアメリカン]
チャーリーパンツ
20世紀初頭にブルックリンで誕生したブランドながら、白ツイル × 青ステッチのペインターパンツや、製品染めのカラーワークパンツがパリでブレイク。そこから日本にも人気が飛び火した。ヒッコリー柄の一本も当時と同じ生地を使用。1万7600円(スミスアメリカン)
当時と同じ工場で生産した希少なMADE in USA
1990s KEYWORD
第二次アメカジブーム
一方、表舞台では勢いを失った渋カジですが、1990年代の半ばになると、そのDNAを継承したファッションがメインストリームへと返り咲きます。そう、先述の70年代以来となる史上最大のアメカジブームが幕を開けたのです。
新旧もジャンルも問わずあらゆる米国モノがフックアップされ、過去に例がないほどヴィンテージシーンも過熱。また、それらを緻密に再現するレプリカメーカーも相次いで誕生しました。
ここに紹介するのは当時スポットライトを浴び、今また愛用者が急増中のアイテムたち。ティンバーランドのモカシン靴しかり、ハンティングワールドのバッグしかり、エル・エル・ビーンのジャケットしかり、90sを彩った品々ってやっぱりグッときちゃいます!
伝統の手縫いモカながら履き心地と軽量性はアップデート
Timberland[ティンバーランド]
スリーアイ クラシックラグ
イエローブーツに次ぐ同社のアイコンとして1978年に誕生し、先の渋カジから続くアメカジブームで愛用者が急増。伝統のハンドソーンや上質なレザー、ブーツ譲りのソールなど変わらぬスタイルのまま今また完全復権。2万5300円(ティンバーランド/VF ジャパン)
デッキシューズを基に開発された代表モデル
ギュッとミニサイズ! イッツ ア スモールハンティングワールド
HUNTING WORLD[ハンティングワールド]
フォトグラファーバッグ
世界中を旅した創業者ボブ・リーが、ブランドを立ち上げて60周年。その記念モデルのこちらは、彼の愛機だったライカM型がちょうど収まる設計。カメラに限らず休日のちょい持ちにも最適。W16 × H17 × D12.5cm。12万1000円(ハンティングワールド帝国ホテル店)
ライカM3は創業者の旅の相棒だった
レトロアウトドアを現代の機能素材で!
L.L.bean JAPAN EDITION[エル・エル・ビーン ジャパンエディション]
リバモア・インサレーション・ジャケット
自社のアーカイブに着想を得て、日本の感性&現代の素材でアップデートを図るジャパンエディションより。暑すぎないポカポカの状態を保つハイテク中綿を封入しているので、薄く軽量ながら冬も快適。4万2900円(エル・エル・ビーン カスタマーサービスセンター)
調温機能に優れる光電子中綿
1990s KEYWORD
スクエアトウ・モンキーブーツ・裏原宿
エアマックス95に象徴されるように、1990年代の足元はスニーカー一強のイメージ。が、実際はブーツも負けず劣らずの活況でした。イタリアンスタイルに傾倒した大人たちが執心したのは、シルバノ・マッツァのパイピングブーツ。これが引き金となり、キレイめ派の間でスクエアトウが大流行したんです。
当時のビギンでも口酸っぱく特集(笑)
またショップスタッフなどのファッション好き界隈で支持を高めたのがモンキーブーツ。この動向をキャッチして生まれたトリッカーズのイーサンもバカ売れとなりました。
さらにアメカジ勢が赤茶のレッドウィングを崇拝したのに対し、同時代の新興勢力だった裏原宿ブランドのフォロワーには、プレミア化していた黒革 × 白底のレアモデルにゲット指令が!
【スクエアトウ】累計10万足以上の大ヒット作となった伝説ブランドの直系
N.GW[エヌジーダブリュ]
パイピングブーツ
スクエアトウ人気を牽引したのが、伊の天才靴職人シルバノ・ソリーニ氏のシルバノ・マッツァ。今は休眠中だが、その輸入代理店が手掛けるN.GWが本人協力のもと、10万足のヒット作を当時の木型、同じ素材や製法で復刻。10万2300円(ヒットマン プレスルーム)
【モンキーブーツ】ブームを受け日本の要望から作られたツウな定番
Tricker’s[トリッカーズ]
イーサン
日本でのモンキーブーツの盛り上がりから1994年に誕生。ボリュームを抑えたスマートなフォルムに上質カーフの艶やかな表情が相まって、ワーク出自にしてドレッシーな雰囲気も。ソールはグリップ力と耐久性に優れ、雨にも強いリッジウェイ。14万3000円(トリッカーズ青山店)
【裏原宿】キャットストリートを闊歩した黒プレーントウ × 白ソールが復活
RED WING[レッドウィング]
6インチ クラシックラウンド #8165
レッドウィングが街を席巻していた1995年にビームスの別注として誕生し、即プレミア化したのがコレ。その後ブランドの定番となったものの近年は生産休止に。今季、従来の4アイレット+3フックから全アイレットに変更でカムバック。4万8950円(レッドウィング・ジャパン)
1990s KEYWORD
ルーズソックス
この時代の足元事情を語るうえで、やはり避けて通れないのがルーズソックスでしょう。って、そんなの女子高生の流行りモノじゃ〜ん! とツッコミの声が聞こえてきそうですが、そもそもは1980年代にメンズ用として考案されたってご存じでした?
そうした知る人ぞ知るルーツを紐解き、改めて現代の男性に向けて程よいクシュクシュ具合に落とし込んだのが、靴下を専業とするタビオ メンの一本。これが今どきの旬靴と驚くほど相性◎なんです!!
大人が履いたっていいじゃないか! 男の足元にヌケ感をプラス
Tabio MEN[タビオ メン]
リッチェル リブクルーソックス
女子高生のルーズソックスのような太番手の糸ではなく、「手摘み綿」からつくられたタビオオリジナルの「タビオズコットン」を使用。リッチェルと呼ばれる製法で編み立て、ドレスソックスさながらの上質感のある光沢とキメ細かな風合いを実現した。下写真の全5色をラインナップ。各1760円(タビオ メン)
程よいルーズ加減が昨今の人気靴と好相性
※表示価格は税込み
[ビギン2025年11月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。