【ウールリッチ】都市型“ヘビーデューティー”の傑作マウンパがモダナイズ
【令和の再興傑作図鑑】
昭和100年の節目にあたる2025年。それとは関係ないと思われますが、巷では昭和レトロとか平成レトロとか、昔のアレやコレに再びスポットライトが。同様のブームはファッションの周りでも起こっており、あの頃に流行した傑作が続々とリバイバルしているんです!
1970s KEYWORD
ヘビーデューティー
ベトナム戦争への反発や社会不安から、アメリカで自然回帰のカウンターカルチャーが勃興した1960年代の後半。学生を中心にバックパッキングが盛り上がり、タフで機能的なアウトドアウェアが発展します。すると街と山とを行き来する若者たちは、やがてそれらを普段着にも取り入れるように。
その姿を「ヘビーデューティー」の言葉とともに紹介し、日本で最初のアメカジブームに火を点けたのが、1975年に刊行された『メイド イン U.S.A カタログ』でした。
メイド イン U.S.Aカタログ
1975年に出版され、第一次アメカジブームのバイブルに。デニムやブーツ、ヘビーデューティーなアウトドア服&道具をはじめ、米国の生活を形成する種々さまざまが紹介された。
誌面にはジーンズのほか、マウンパやダウン、ネルシャツ、ワークブーツなどの必須アイテムが掲載され、これにより本物志向のファッションが開花。ウールリッチは彼らの憧れブランドであり、秋の新作では当時のモデルを現代流にブラッシュアップした一着が登場。
1977年に出版された一冊でさらにブームが本格化
山と渓谷社刊
元来のクラシカルな魅力を残しながら、細部のチューニングによって大人っぽくクリーンに仕上げられたこれぞ、令和の都市型ヘビーデューティーの模範解答でしょ!
ブランドの看板アウターが令和にジャストな洗練顔に
WOOLRICH[ウールリッチ]
マウンテンパーカ
1970年代の複数のアーカイブをモチーフに、それぞれのオイシイところを融合。表地はクラシックアウトドアを代表する機能素材60/40クロス。ライニングはチクチクするウールから肌触りの優しいコットンのフランネルに。またシルエットや随所のディテールも微調整して大人っぽくモダナイズ。6万9300円(ウールリッチ 二子玉川店)
バフィのニット4万4000円(ビームスF) アスペジのパンツ6万3800円(トヨダトレーディング プレスルーム)
比翼の内側にボタンを隠してスッキリとした風貌に
キワを攻める精緻なステッチがクリーンな印象を後押し
※表示価格は税込み
[ビギン2025年11月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。