【トリッカーズ】“英国王室御用達”の名作は、狩猟靴ゆずりのタフさが段違い!
今こそ改めて学ぼう! 履こう! 「本格靴」
本格靴の博識ちゃん
スニーカー人気の増大とともに、つい縁遠くなりがちだった“本格靴”に歩み寄ります。なんだか見たことがあるようなないようなお3方が徹底買い説してくれますヨ〜。
左・アシ田マナビちゃん/中・伊達男さん/右・ドレ澤さん
【博識ちゃん】アシ田マナビちゃん
持ち前の学びの精神を発揮し、うる若き乙女ながら本格靴に関しても博士ばりの知識を保有。未知の物事に対して大感動する「カンドウィッチマン」たちへのレクチャーが生きがい。苗字のアシは、もちろん足の意。
【カンドウィッチマン】伊達男さん
名前(読みは“だてお”)の通り、ファッションに人一倍興味はあるものの、本格靴には疎い。お洒落なモノを見つけるとコーフン気味に盟友ドレ澤に伝達する。ポインテッドトウばりの鋭いツッコミが持ち味。
【カンドウィッチマン】ドレ澤さん
キレイめなドレスファッションを愛すが、肝心の靴はおざなりがち。伊達男からどんなに切れ味するどくツッコまれても、5Eウィズさながらの幅広い包容力で歩調を合わせる。
迫力満点のビジュアルは英国の狩猟文化に由来
王室も惚れ込む現存する英国最古のシューメーカー、それがトリッカーズだよ!
伊達男: わっ、なにこの靴! 超渋い。
マナビ: これは英国王室ご用達の証である“ロイヤルワラント”も獲得している名門「トリッカーズ」お得意のカントリーシューズ、「バートン」です。
ドレ澤: カントリーシューズって何?
マナビ: かつての英国の上流階級が、田舎へ狩猟に行く際の靴として考案されたのが起源とされる、英国靴の伝統ジャンルです。機能に裏打ちされた、この迫力ある装飾からもわかる通り、英国紳士な佇まいなのにアウトドア向きの実用性も兼備しているのが魅力なんですが、今作はまさにその代表格。大ぶりで開放的な履き心地を生むラストや、耐久性に富む多層構造のソールなど、日常使いに利く意匠も満載です。
伊達男: どうりでええコク出てる〜♪
本格カントリー靴だからこそのデカい穴飾りに惚れる! これでもういいぜ!
代表作
Tricker’s[トリッカーズ]
M5633 バートン
ボリューミーなシルエットと雄々しい穴飾り、水への耐性を高めるコバ仕様“ストームウェルト”など、英国カントリーシューズの象徴的意匠が凝縮。アッパーにも厚手のカーフレザーを採用する入魂ぶりはさすが。13万2000円(トリッカーズ青山店)
①“水はけ”に由来する煌びやかな穴飾り
ウイングチップの穴飾りは、本来靴が濡れた時に水滴を穴に落とし、水を広げないための意匠。今作が一般的なウイングチップより迫力があるのは、カントリーシューズだからこそだ。
②ゆったりどっしりな“4444”ラスト
幅広かつ甲高で踵周りも大きめと、全体的にほどよく大ぶりで、履き口にもゆとりを持たせているため、長時間歩き回ってもストレスが生じにくい。
③“ダイナイト”ゆえグリップ力◎
ダブルレザーソールの底材として用いられるダイナイトソールは、靴好きにとってはお馴染みの存在。アイコニックな丸い突起が目印で、耐水性にも優れるので雨の日でもへっちゃら♪

【Tricker’s(トリッカーズ)】
Since 1829
英国中部ノーザンプトンでジョセフ・トリッカー氏が創業して以来、すべての靴を同地の自社工場で製作している老舗。熟練職人を多数抱え、スタンダードなドレスシューズも製作しているが、日本ではカントリーシューズのご本尊的存在としてリスペクトされている。
英・ジャーミンストリートといえば、本格靴店が立ち並ぶモノ好きの聖地。けれどニッポンの骨董通りも負けず劣らず! Beginでもおなじみの名ブランドもお店を構えており、お宝靴を発掘するにはうってつけ。小誌が音頭を取ってお祭りやっちゃうよ〜! ぜひお見逃しなく!
「骨董通り 本格靴ストリート祭り」の詳細はコチラ
※表示価格は税込み
[ビギン2025年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。