特集・連載
15年モノ! レッド・ウィング エンジニアブーツ ご長寿 傑作モノ図鑑 vol.11
ご長寿 傑作モノ図鑑
機能性に優れ、流行にとらわれることなく使うことのできるモノ。長年にわたって使用することで味が出て、さらに愛着が湧いてくるのが傑作品たるゆえんってワケです。そんな持ち主の愛情がにじみ出たご長寿傑作品をご紹介!
この記事は特集・連載「ご長寿 傑作モノ図鑑」#11です。
15年モノ
エンジニアブーツ#8265
(11インチ、スチールトゥ)
レッド・ウィング・ジャパン 代表取締役
鈴木理也さん
2005年、レッド・ウィング・ジャパン設立時より代表取締役に就任。日本をはじめ、アジア諸国でのレッド・ウィングの発展に尽力している。
「オイルドヌバックだからこその
味わい深い枯れ具合が必見です」
「ヌバックレザーは銀面が擦られるため柔らかくなり、釣り込み工程がきれいにできるといわれています。このブーツも甲がシャフト(筒部分)に向けて立ち上がっていく曲線がとても美しく、ここに魅力を感じて入手しました」と話す鈴木さん。
#8265はエンジニアブーツのロングセラーモデル、#2268のバリエーションとして2002年に発売されたもの。素材はインディゴブルーのオイルドヌバックレザーと聞くと、洒脱なイメージが浮かびますが、15年間履き込んだ姿はグリーンがかったグレーのような色へ激変していました。
「見方によっては、茶色の芯地が出て味わい深くなったブラックレザーのように見えませんか。トゥの傷や摩擦による甲の毛羽立ちは、スムースレザーだと何十年も履きこまないと現れないものなので、とても気に入っています」
履き込んだように見えるレザーは、実はオイルを含ませた柔らかいヌバック。茶芯が出たように見える経年変化が最大の魅力。
この状態を維持するために、手入れはたま~にブラッシングする程度。もともとオイルを含ませたレザーですが、今でもオイルは抜けていないため、しっとりした肌触りは健在です。「1980年代に、初めて買ったブラックの#2268はサイズが小さかったため、指が痛くなって履かなくなってしまいました。もし、あの#2268を履き続けていたら、今頃はこんな感じになっていたかも・・・」と、鈴木さんにとって特別な一足です。
現行品はこちら
エンジニアブーツ#9268(11インチ、スチールトゥ)
履き込むと茶芯が見えるレザーを使った、1980~90年代の#2268を再現したモデル。
5万800円
(問)レッド・ウィング・ジャパン
☎03-5791-3280
http://www.redwingshoes.com/
機能性に優れ、流行に捉われることなく使うことのできるモノ。長年にわたって使用することで味が出て、さらに愛着が湧いてくるのが傑作品たるゆえんってワケです。そんな持ち主の愛情がにじみ出たご長寿傑作品をご紹介!
写真/武蔵俊介 文/トライアウト