「坐禅」による新しい朝活を提案。心と体をリセットするには？

朝の30分で一日中ととのう!?
坐禅の始め方 GUIDE

仕事と家事と育児の三重奏で日々忙殺される編集マスイが、“短時間で整えられそう！”と狙いを定めたヨガと坐禅を体験レポ。各々講師を招き、素人がビギンするうえで心がけるべきポイントをお聞きしました。

「ただひたすら無になり頭と心をリセットしましょう！」

柏樹關禅コンシェルジュ　久保田真美さん

大本山永平寺認定の禅コンシェルジュ。福井県出身。高校生時代の課外研修で、大本山永平寺を訪れたことをきっかけに坐禅に開眼。時間を忘れて坐禅を組んでしまうため、「やりすぎないように気をつけている」という禅マスター。

日々に追われる編集部マスイがレポート！

ただひたすら……Don’t think, feel.

ヨガに続いて坐禅のイロハを学ぶべく、福井県にある大本山永平寺へ取材に行ってきました！　まずはどんなお寺かサクッと説明を。

鎌倉時代に正しい坐禅の作法と教えを広めるため道元禅師が建立したお寺で、日本随一の修行道場なんです。曹洞宗という宗派で、民衆の素朴な悩みに応えながら地道な布教活動を続けたそうな。そんな大本山永平寺が認定している宿「柏樹關」に在籍している“禅コンシェルジュ”の久保田さんに坐禅について話を聞きました。

「まず坐禅は、“ただひたすら坐ることが終着点であり、仏そのもの”を意味する“只管打坐”という教えが根底にあります。つまり、その先に何か目的があるわけではないんです。家で始める場合は3～5分くらいからでOK」。

「また、坐禅を組む際“無にならなきゃ”って思いがちですが、何か考え事をしてしまってもそれに囚われず受け流せば大丈夫です。ヒーリングミュージックを掛けながらでもいいですし、とにかく最初はリラックスして続けることが大切。後は、調身（姿勢を調える）・調息（息を調える）・調心（心を調える）の三本柱を意識しましょう」

考えてみれば、一日中何か考え事をしたりスマホをイジッたり、5分ですら空っぽになる時間ってないかも!?　坐禅を組むことは、情報過多で肩の力も入りっぱなし、いわば鍵盤をひたすら連打する日常にとって必要不可欠な自然の休符なのかもしれません。

身体も頭も心もスッキリととのう“ヨガと坐禅”。朝の新生活様式として、是非取り入れてみてください。

キホンにして究極
結跏趺坐（けっかふざ）と法界定印（ほっかいじょういん）

目は開けたまま、視線を45度下に下げる

息を吸って吐くという呼吸に意識を向ける

「まずは結跏趺坐。両足の甲を太腿に乗せて両膝は地面に付け、腰と合わせて3点で支えるように座ります。態勢が辛い場合は、片足の甲だけでもOKですし、クッションを敷くと安定します。次に法界定印。右の掌の上に左手を半分重ねて、親指の先を軽く触れるくらい付ける。それを決して力まず、丹田にそっと据えましょう」

丹田にそっと法界定印を据える

背筋はピンと伸ばして肩の力を抜く

「初坐禅は雑念まみれ（苦笑）。それでもなんだか気分はスッキリ！」

旅行がてら一泊二日で禅を全身で浴びられる
柏樹關＆大本山永平寺へGO！

徒歩10分ほどの距離間に位置する大本山永平寺と柏樹關。柏樹關に一泊し、坐禅の世界観に触れた翌日、大本山永平寺の朝のおつとめに行く流れがオススメ！　お盆など、北陸方面の旅行プランに組み込んでみてはいかがでしょ?

永平寺親禅の宿　柏樹關（はくじゅかん）

禅コンシェルジュによる「開也の間」と呼ばれるスペースでの坐禅体験や、大本山永平寺で行われる朝のおつとめへのアテンドに加え、創意工夫を凝らした精進料理が楽しめる第二の布教の場。“香湯の湯”で身を清めるプランなど、唯一無二のサービスが充実！　住所.福井県吉田郡永平寺町志比6-1　☎0776-63-1188

［柏樹關　ギャラリー］

大本山永平寺

曹洞宗の道元禅師が建立した日本随一の修行道場には、全国各地から修行僧が集まる。柏樹關の宿泊客だけでなく、日帰りや1泊2日の参禅体験を設けるなど、坐禅に興味を持つ多くの人たちの受け入れも快く行っている。　住所.福井県吉田郡永平寺町志比5−15
https://daihonzan-eiheiji.com/